小話−二人のおばさん

東欧のどっか、列車に乗っていたときのこと。

隣のボックスに二人のおばさんが座っていた。向こうの人にありがちな体型。
二人用の席に一人で座ってちょうどいいようなでっぷりしたおばさん達。

車内販売なんて気の利いたものはないので基本的に食料は持参。
彼女たちもパンとチーズ、ハム、卵など持っていてサンドイッチにして食べてた。

世間話に興じながらむしゃむしゃむしゃ。
豪快だなぁって見てたら、一人が咳こみだした。

ゴホゴホゴホ・・・収まらない。
でももう一人は「我関せず」と食べるのをやめない。
ゴホゴホゴホ・・・咳はまだ続く。こちらが心配になるほど。
なおももう一人は食べ続ける。
ゴホゴホゴホ・・・おいおい、大丈夫か。
食べ続けてたおばさんは、やっと関心を示しもう一人をみる。
ゴホゴホゴホ・・・
しかしその表情は「あんたいつまでやってんの?」と言いたげ。
ゴッホゴホゴホ・・・
今度は呆れかえったかのように驚いて見てる。
さすがに食べるのをやめたが片手にはパン。
おばさんは「大丈夫?」と声をかけるでもなく止まっているだけ。

この二人の様子がどうしようもなくおかしくて、しばらく笑いに事欠かなかった。
え? 咳き込んだおばさんのその後?

・・・いきなり止まったの。始まったのと同じように突然。
そしてまた二人してサンドイッチ食べはじめたの。
ほんとにまるで何事もなかったかのように。楽しい2人組です。
99年08月19日
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