小話−旅話に花が咲く

宿近くで夕食。両替したのでビールの他に今日は食べ物あり(笑)
ラグマンとビールを注文。サマルカンド最後の夜を楽しもう。
給仕や通行人、食事を楽しむ人なんかをぼーっと見ながら食べている。

と、いきなり横から声がした。
「すみません。英語話します?僕はツーリストで、今日たまたま
ここで知りあったみんなで飲んでるんだけど。あっち。」と指さす。
ふりむくと「こっちだよー」って感じに若者達が手を振ってる。
「よければ合流しませんか?」と笑顔。
一人の食事もなんだし、面白そうなのでお言葉に甘えて席移動。

順番に自己紹介。覚えられなかったが、まぁいいや。
フランス人2人組。この片割れが私に声をかけて来た人。
ドイツ人3人組。一人旅と二人旅がたまたま合流。
オーストリア人2人組。
だいぶしてからフランス人カップルが合流(例の彼が誘いに行った)。
なかなかのEU諸国そろい踏み。みんな個人旅行である。

まずはウズベキスタンのネタから始まり、中央アジアネタ。
シルクロード、中国へと進み、どの辺を旅したかとか、どこ行きたいかとか。

やっぱりウズベキスタンの警察にはみんな辟易していて、
「通りで“あ、警察がいる”ってわかると、
 目をそらして気が付かれないうちにそーっと道を変更しちゃうよね。
 で、結局見つかったりするんだよね。こんなとこ初めてだよね〜」
一同思わず「うんうん」みたいな。

ヒヴァに行った人が多くて、あー私も行きたかったんだよね〜というと、
これは意見が割れて「めちゃいいよ」派と「期待はずれ」派がいた。
街自体がもう貴重だよ。タイムスリップしたみたい!っていうのと、
でも子供が厳しいよね〜、すっかり興ざめだよ、ってのと。
私が、あ、それならブハラもすごくなかった?っていったら、
指を横に振って「ブハラ以上なんだよ、子供達のしつこさが」。
なるほど。。。ブハラはイマイチ派が多かった。子供がやっぱりね。
「ペンちょうだい」攻撃を受けたのは私だけじゃなかった。
その点、サマルカンドはみんな気に入っていた。
「じゃあサマルカンドに乾杯!いいとこだよ、ここは!」と杯を上げる。

隣に座ったのがオーストリア人だったので彼らと一番談笑。
今回たまたま一緒に来たけど、普通は二人とも一人旅派。
一人はアジア派で南アジア、東南アジアを含め各国踏破してる。
もう一人は南米派でぐるっと回ったそうだ。

南米派に「キューバ行った?行ってみたいんだけど」と聞いたら、
「んー僕はイマイチ。だってね5m毎に遊ばないって声かけられるんだ」
みんな笑うと「いやホントに。冗談じゃなくすごいんだよ。辟易するよ。」
「あ、でも女の子だったらそれはないから楽しいかもよ」ってフォローあり。
男性諸氏はそれなりに苦労することもあるようだ(笑)

今回の旅は半月ほど休暇をとって来たというアジア派の彼に、
思わず「半月!いいなー」って指を鳴らして悔しがったら彼に大受け。
「ほらほら、みんな見た? 日本人はこうやって悔しがるんだよ」と得意げ。
「こうやって指を鳴らしてさ」
聞くと彼の彼女は日本人なんだって。

その彼女はなぜかオーストリアでお留守番とのこと。
なぜ一緒に来なかったのか訪ねると「誘ったんだよ。誘ったけど・・・」
ため息ついて「彼女はそんなに仕事休めないって。だから僕一人、いやこいつと。」
ははは。まぁそりゃそうだろうね。なかなか休めないよ。

彼女のことを非常に愛してるらしく、いつかお悩み相談室へ。
「やっぱり彼女日本が恋しいんだよね。お魚きっと食べたいんだよ。
 それに田舎はきっといやなんだ・・・」
詳しく聞くと、もう数年ほど彼女は日本に戻ってないんだって。
で、ロンドンやパリはいいなー、せめてウィーンがいいなーと言われるそうだ。
「でもね、あなたのことが好きだから彼女は一緒にいるんでしょ?
 日本にも帰らず大都市への憧れもありつつ、それこそ旅行にも行かず、
 あなたのそばにずっといるんじゃない。自信を持って!」と元気づけた。
実際日本には彼女の両親への挨拶に2度くらい来てるそうで盤石じゃん。
でも不安そうな彼はとてもキュートでした。
つーか「お魚が食べたいんだよ」って(笑)。
まぁかなりできあがった酔っぱらいトークだったけどね。

あなどれないのは日本人とつきあってるからか私の年齢をほぼ当てたこと!
うーむ、若い子のフリをしようと思っていたのに(笑)

それからEUネタにもなったりする。
割とオーストリア人の肩身が狭く(ま、仏独に囲まれりゃそうなる?)、
小国ネタで盛り上がり(笑)、でも世界が民族紛争で割れていく中、
EUは話し合いによって団結してこれからますます発展するだろうし、
その可能性はとても大きく、EUを誇りに思うっていう演説まで披露された。

ウォッカのボトルをあけて、現地式に何度も乾杯していたので、酔っぱらい。
こういう飲みは久しぶりで面白い。

ちょっと騒ぎすぎたのか、隣のウズベク人グループとちょっと険悪に。
やばい雰囲気になったのだが、私に声をかけた例のフランス人が
すかさずロシア語で上手にとりつくろった。
しかも「一緒に飲みませんか?」と決める。
うーむ、このフランス人、機転が利くというか頭がいい。やるなぁ。
このセリフで場が和み、結局みんなで飲むことに。

隣に座ったウズベク人に気に入られたのか、普通の世間話他
いろいろ話しかけられる。微妙に手を握られたりしつつ(笑)。
ま、みんないい加減酔っぱらってたからね。
(オーストリア人は早くもつぶれてたし)。

「でもウズベク人はいやでしょう?」
なんのことかと思い「そんなことないよ。どうして?」と聞くと、
「たとえば君が一人で飲んでたのはわかったけど僕らは誘えなかった。
 きっと僕らとは一緒に飲まなかったでしょ? 怪しいと思うでしょ?
 でも彼らの誘いには応じた。全然不安は感じなかったんでしょ?」

・・・うーむ。どうだろう、考えつかなかった質問だなぁ。
「ね、やっぱりそうでしょ?僕らはやなんでしょ?」と畳みかけられる。

ま、若者集団だったし、旅行者同士の気楽な語らいって感じで、
人相悪くなかったし、確かに危険だと思わずEU軍団と一緒に飲んでた。
このウズベク人の場合、割と年齢層高めに見えるし・・・
どうだろ、断ったかも? 旅行中この地ではいやな思いもしたし防御したかも???

考え込んでる私に「いや、気にしないで。普通みんなそうだし大丈夫」

が、なんだか・・・
こんな中も他のウズベク人は酔っぱらって私と目があうたびに
大声で「アイ・ラブ・ユー」と連発してるし。(^^;

そんなこんなで飲んでると、とうとう最後の客になってしまった。
お店の人は店終いをはじめ、いい加減出てってくれーとアピールしている。
じゃお開きにしましょうとなり、なんとEUの若者達がおごってくれた!
若いのにいい子たちだー。ありがたくご馳走になる。嬉しい。スムなかったし。

「ねえ、車で送ってくよ」とさっきのウズベク人が言う。
「近いからいいよ、すぐそこだし」と私。
「いやいや是非送らせてくれ」みたいな押し問答。

じゃ送ってもらおうかなぁ(おいおい)なんて日和ってたら、
フランス人が「彼女は僕らと同じホテルなんだ」と宣った。
「?」って顔してると、「大丈夫、任せて」と目配せする。

しゃべりの立つほうが彼らをひきとめて、
その間にもう一人の子が「今だ。早く行こう!」と促す。
大丈夫って言ったけど、「いや、ちょっとマジ危ないから。
みんなに約束してきたし、ちゃんとホテルまで送るよ」って。

どさくさに紛れてみんなにさよならして一人に送ってもらう。
うーん、確かにあの状況で車に乗るのは危険だったかも。。。反省。

そういうわけでホテルまで、夜道を歩く。
しかも酔っぱらいは手をつないで「ランランラン♪」って(笑)

いやいや、いい思い出です。旅はいいなー。
お兄さん、逆方向だったのに送ってくれてありがとう。
他のみんなもありがとう。
サマルカンド最後の夜はいい感じでした。
2004年02月
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