5月の花?:4つ葉のクローバー
「愛と希望に満ちた幸せをあなたのもとへ」




彼女は5月のある日、突然僕の前にあらわれた。そして、あっという間に僕達はつきあいはじめた。
彼女はネコのように音をたてずに歩く。そっと僕のそばにくると、まん丸い目を細くしてにっこりと笑う。僕はそれだけで胸のあたりがあったかくなってご機嫌になる。でも嬉しくなればそれだけ疑問が湧く。なぜこの僕なんかに・・・・。まさか鶴の恩返しの話のように、僕が以前助けてやった動物なのだろうかと勘ぐりたくもなる。


僕としては思い悩んだ末に彼女に尋ねた。なんで僕の隣にいるのかと。
すると彼女はいつもの笑顔でこう答えた。
「あなたが幸せだからよ」
三葉のクローバーが生える株と幸運の四葉のクローバーの株は違うんだそうだ。だから四葉のクローバーを見つけた幸せな人の側では四葉のクローバーが見つかりやすいのだと、彼女は言った。
 別に僕は四葉のクローバーなんか見つけたことないのだが、単に僕は幸せそうに見えるらしい。答えになってない彼女の答えにますますわけがわかんなくなったが、その場では一応納得したことにした。


 でも、近頃僕は思うのだ。
僕は彼女の側にいると幸せなのだから、実は彼女が四葉のクローバーを見つけてるんじゃないかって。いや、もしかして彼女自身が四葉のクローバーだったりするかもしれない。

 つまり、僕はとても幸せ、それでいいんだ。





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