「ひまわり」
僕は 自分が嫌いだ。
特に秀でた才能もなく、また情熱を傾けられる物もない。
だから、こうして無意味で怠惰な日々を送っている。
高校三年の夏休み。大学受験に向けての最後のヤマ場。
希望の大学は・・・未定。
何をしたいのか、それすら分からないのに進路を決めるなんて、到底不可能なのだ。
そして、いかに補習をしたとしても、目標のない人間に成長は有り得ないのだ。
クーラーのない、公立高校の蒸し暑い教室。
大きく開け放たれた窓から望む風景は、僕の心とは裏腹にスカッと晴れ渡り、 そして、熱く街を演出している。
その中で、必ず目に留まるあの家の花壇。
めいっぱい背伸びした、あの黄色い花達。
真っ直ぐ太陽に向かって顔を向けている姿が、僕には・・・目障りだった。
昼過ぎに補習は終わり、一番暑い時間帯にバス停に向かう。
僕は・・・。
いつもと違う帰り道を歩んでいた。
そして気付いた時、そこにはあのひまわり達が咲き誇っていた。
僕はふと立ち止まり、雄々しく咲いた大輪を見上げた。
そして・・・。
羨ましいと思った。
僕は、羨ましかったのだ。
真っ直ぐ伸びる、この花が。
だから・・・。
上を向いて歩こう。
それがどんなに無意味であっても。
少なくとも、今までよりは有意義な無意味になり得るだろうから。
真っ青に晴れ渡る空を見上げ。
いつもと同じで、いつもと違う通学路を歩く。
向かうべき場所は分からなくても、そこに道があるような気がするから。
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そらいろさん、素敵な文章をありがとうございました。
これからもよろしく!!!