Christmas chorus
そらいろ作
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「うふふっ 私達がこうして向かい合って話しをしてるなんて ウソみたいね」
少女は 大きく純粋な光をたたえた瞳を向け 笑顔をこぼす
「気まぐれだ」
少年は素っ気無く答える
「なんで何だろうね?」
「さあ?オマエんとこの神様に聞いてみろよ」
「うふふっ だったら答えは絶対『クリスマスだから』だよ」
「つまんねえ・・・・」
少年は ぷいっとそっぽを向いてしまう
それでも少女は微笑みながら 言葉を続ける
「クリスマスは 素敵な1日なんだよ 知ってた?」
「俺には関係ない」
「だって 世界中から戦争が無くなるんだから」
「アホか?戦争は 必要悪だ」
「そんな事ないよ お互い理解し合えば戦争なんて必要ないよ」
「絶対にそれが出来ないから起きるんだろ?だから必要なんだよ」
「ううん そんな事ない だって人は素敵な生き物だよ?」
「オマエ 馬鹿だな?人なんて醜いエゴの塊だ」
「どうして いつもそうなの?もっと 人の事を見つめ直そうよ」
「無理だ 成長できない種族に繁栄はない それが持論だ」
「だったら 人は日々成長してる その事を認めて」
一瞬だけ 少女は悲しそうな視線をした
「・・・・また 大昔からの繰り返しだな」
少年は 意地悪そうに口の端を歪めた
「君達がいつもそういう風だから・・・・」
俯きかけた少女の口からは弱々しい言葉だけが紡がれていく
「でも・・・今日くらい考え直してやってもいいかもしれないな」
少年の言葉に 少女は『えっ?』と言う表情で返す
「なんせ 絶対に相容れないはずの俺達が こうしているんだからな」
少女は 驚きを隠せないまま少年の言葉の続きを聞いていた
「・・・さってとっ!そろそろ行くかな?」
少女はさっきの言葉の続きを待っていたが その言葉を聞く事は出来なかった
「さっさとしねえと 楽しみだったサンタの邪魔ができなくなるからな」
「・・・・意地悪だよ」
「・・・うっせえ」
少年は 照れ隠しでもするかのように言うと
その背中に生えたコウモリのような漆黒の翼を空へと向けた
「じゃ 俺は行くぜ」
「うん じゃあ わたしも幸せな恋人たちを祝福しに行くね」
少女は ちょっとだけ嬉しそうに言うと
真っ白な薄いローブに隠れた 純白の翼を大きく広げた
「おう じゃ もう2度とこんな事はないと思うけど 元気でなっ!」
「うん あなたも気をつけてくださいね」
ふたりは訣別の言葉を交すとお互いの住む別の世界へと飛び立っていった
天使と悪魔が出逢った夜
人の世界では 幸福の鐘の音が澄んだ夜空に響き渡る・・・・・
じつは、この作品は昨年末に頂いていたものです。
が、私の個人的事情(HD大破)により、UPが大変遅くなってしまいました。
そらいろさん、どうも申し訳ありませんでした。
これからも、素敵な作品期待してます(^_^)