+++ 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(1995) +++


明治33年に「精神病者監護法」が制定されたことから始まり,その後大正8年に「精神病院法が」制定されたが,戦後にこれら2法を廃止し昭和25年「精神衛生法」が制定され精神障害者の福祉の増進がはじめてうたわれた。その後何回かの改正を経て昭和62年に「精神衛生法」が抜本的に改正され,「精神保健法」として新たに歩み出すことになった。平成5年には「精神保健法」が「精神病院から社会復帰施設へ,そして社会復帰施設から社会参加へ」というテーマの下で行われた。平成7年に「精神保健法」は「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に改められた。

精神障害者施策関係略年表






昭和25年 5月 1日 法律 第123号 (平成14年 4月施行分)   昭和62年 法律第98号 「精神衛生法等の一部を改正する法律」による改正
  平成5年 法律第74号 「精神保健法等の一部を改正する法律」による改正
  平成7年 法律第94号 「精神保健法の一部を改正する法律」による改正   平成11年 法律第65号 「精神保健福祉法等の一部を改正する法律」による改正
  平成11年 法律第160号 「中央省庁等改革関係法施行法」による改正






2002/04/08 精神保健福祉法(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)の旧法全文を掲載します。法の変遷としては,精神病者監護法・精神病院法→精神衛生法→精神保健法→精神保健法改正(新法)→精神保健福祉法(本法)→精神保健福祉法(2000〜2001年度旧法)→精神保健福祉法(現行法)です。 --------------------------------------------------------------------------------
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律

(昭和25年法律第123号)


第1章 総則
(この法律の目的)
第1条 この法律は,精神障害者等の医療及び保護を行い,その社会復帰の促進及びその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行い,並びにその発生の予防その他国民の精神的健康の保持及び増進に努めることによって,精神障害者等の福祉の増進及び国民の精神保健の向上を図ることを目的とする。

(国及び地方公共団体の義務)
第2条 国及び地方公共団体は,医療施設,社会復帰施設その他の福祉施設及び教育施設並びに地域生活援助事業を充実する等精神障害者等の医療及び保護並びに保健及び福祉に関する施策を総合的に実施することによって精神障害者等が社会復帰をし,自立と社会経済活動への参加をすることができるように努力するとともに,精神保健に関する調査研究の推進及び知識の普及を図る等精神障害者等の発生の予防その他国民の精神保健の向上のための施策を講じなければならない。

(国民の義務)
第3条 国民は,精神的健康の保持及び増進に努めるとともに,精神障害者等に対する理解を深め,及び精神障害者等がその障害を克服して社会復帰をし,自立と社会経済活動への参加をしようとする努力に対し,協力するように努めなければならない。

(精神障害者等の社会復帰,自立及び社会参加への配慮)
第4条 医療施設若しくは社会復帰施設の設置者又は地域生活援助事業若しくは社会適応訓練事業を行う者は,その施設を運営し,又はその事業を行うに当たっては,精神障害者等の社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進を図るため,地域に即し た創意と工夫を行い,及び地域住民等の理解と協力を得るように努めなければならない。
2 国,地方公共団体,医療施設又は社会復帰施設の設置者及び地域生活援助事業又は社会適応訓練事業を行う者は,精神障害者等の社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進を図るため,相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。

(定義)
第5条 この法律で「精神障害者」とは精神分裂病,中毒性精神病,知的障害,精神病質その他の精神疾患を有する者をいう。


第2章 精神保健福祉センター
(精神保健福祉センター)
第6条 都道府県は,精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進を図るため,精神保健福祉センターを設置することができる。 2 精神保健福祉センターは,精神保健及び精神障害者の福祉に関し,知識の普及を図り, 調査研究を行い,並びに相談及び指導のうち複雑又は困難なものを行う施設とする。

(国の補助)
第7条 国は,都道府県が前条の施設を設置したときは,政令の定めるところにより,その設置に要する経費については2分の1,その運営に要する経費については3分の1を補助する。

(政令への委任)
第8条 この法律に定めるもののほか,精神保健福祉センターに関して必要な事項は,政令で定める。


第3章 地方精神保健福祉審議会及び精神医療審査会
(地方精神保健福祉審議会)
第9条 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事項を調査審議させるため,都道府県に地方精神保健福祉審議会を置く。
2 地方精神保健福祉審議会は,都道府県知事の諮問に答えるほか,精神保健及び精神障害者の福祉に関する事項に関して都道府県知事に意見を具申することができる。
3 地方精神保健福祉審議会は,前2項に定めるもののほか,都道府県知事の諮問に応じ,第32条第3項及び第45条第1項の申請に関する必要な事項を審議するものとする。
(委員及び臨時委員)
第10条 地方精神保健福祉審議会の委員は,20人以内とする。
2 特別の事項を調査審議するため必要があるときは,地方精神保健福祉審議会に臨時委員を置くことができる。
3 委員及び臨時委員は,精神保健又は精神障害者の福祉に関し学識経験のある者,精神 障害者の医療に関する事業に従事する者及び精神障害者の社会復帰の促進又はその自立 と社会経済活動への参加の促進を図るための事業に従事する者のうちから,都道府県知事が任命する。
4 委員の任期は,三年とする。
(条例への委任)
第11条 地方精神保健福祉審議会の運営に関し必要な事項は,条例で定める。
(精神医療審査会)
第12条 第38条の3第2項及び第38条の5第2項の規定による審査を行わせるため,都道府県に精神医療審査会を置く。

(委員) 第13条 精神医療審査合の委員は,5人以上15人以内とする。
2 委員は,精神障害者の医療に関し学識経験を有する者(第18条第1項に規定する精神 保健指定医である者に限る。),法律に関し学識経験を有する者及びその他の学識経験を有する者のうちから,都道府県知事が任命する。
3 委員の任期は,2年とする。
(審査の案件の取扱い) 第14条 精神医療審査会は,精神障害者の医療に関し学識経験を有する者のうちから任命された委員3人,法律に関し学識経験を有する者のうちから任命された委員1人及びその他の学識経験を有する者のうちから任命された委員1人をもって構成する合議体で,審査の案件を取り扱う。
2 合議体を構成する委員は,精神医療審査会がこれを定める。
(政令への委任)
第15条 この法律で定めるもののほか,精神医療審査会に関し必要な事項は,政令で定め る。
第16条及び第17条
削除

第4章 精神保健指定医及び精神病院
第1節 精神保健指定医
(精神保健指定医)
第18条 厚生大臣は,その申請に基づき,次に該当する医師のうち第19条の4に規定する職務を行うのに必要な知識及び技能を有するものと認められる者を,精神保健指定医(以下「指定医」という。)に指定する。
一 5年以上診断又は治療に従事した経験を有すること。
二 3年以上精神障害の診断又は治療に徒事した経験を有すること。
三 厚生大臣が定める精神障害につき厚生大臣が定める程度の診断又は治療に従事した経験を有すること。
四 厚生大臣又はその指定する者が厚生省令で定めるところにより行う研修(申請前1年以内に行われたものに限る。)の課程を修了していること。
2 厚生大臣は,前項の規定にかかわらず,第19条の2第1項又は第2項の規定により指定医の指定を取り消された後5年を経過していない者その他指定医として著しく不適当と認められる者については,前項の指定をしないことができる。
3 厚生大臣は,第1項第3号に規定する精神障害者及びその診断又は治療に従事した経験の程度を定めようとするとき,同項の規定により指定医の指定をしようとするとき又は前項の規定により指定医の指定をしないものとするときは,あらかじめ,公衆衛生審議会の意見を聴かなければならない。
(指定後の研修)
第19条 指定医は,5年ごとに,厚生大臣又はその指定する者が厚生省令で定めるところにより行う研修を受けなければならない。
(指定の取消し)
第19条の2 指定医がその医師免許を取り消され,又は期間を定めて医業の停止を命ぜられたときは,厚生大臣は,その指定を取り消さなければならない。
2 指定医がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反したとき又はその職務に関し著しく不当な行為を行ったときその他指定医として著しく不適当と認められたときは,厚生大臣は,その指定を取り消すことができる。
3 厚生大臣は,前項の規定による処分をしようとするときは,あらかじめ,公衆衛生審議会の意見を聴かなければならない。
(手数料)
第19条の3 第18条第1項第4号又は第19条第1項の研修(厚生大臣が行うものに限る。)を受けようとする者は,実費を勘案して政令で定める金額の手数料を納付しなければな らない。
(職務)
第19条の4 指定医は,第22条の4第3項及び第29条の5の規定により入院を継続する必要があるかどうかの判定,第33条第1項及び第33条の4第1項の規定による入院を必要とするかどうかの判定,第34条の規定により精神障害者の疑いがあるかどうか及びその診断に相当の時日を要するかどうかの判定,第36条第3項に規定する行動の制限を必要とするかどうかの判定,第38条の2第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)に規定する報告事項に係る入院中の者の診察並びに第40条の規定により一時退院させて経過を見ることが適当かどうかの判定の職務を行う。
2 指定医は,前項に規定する職務のほか,公務員として,次に掲げる職務のうち都道府県知事(第3号及び第4号に掲げる職務にあっては,厚生大臣又は都道府県知事)が指定したものを行う。
一 第29条第1項及び第29条の2第1項の規定による入院を必要とするかどうかの判定
二 第29条の4第2項の規定により入院を継続する必要があるかどうかの判定
三 第38条の6第1項の規定による立入検査,質問及び診察
四 第38条の7第2項の規定により入院を継続する必要があるかどうかの判定
(政令及び省令への委任)
第19条の6 この法律に規定するもののほか,指定医の指定の申請に関して必要な事項は政令で,第18条第1項第4号及び第19条第1項の規定による研修に関して必要な事項は厚生省令で定める。
第2節 精神病院
(都道府県立精神病院)
第19条の7 都道府県は,精神病院を設置しなければならない。ただし,次条の規定による指定病院がある場合においては,その設置を延期することができる。
(指定病院)
第19条の8 都道府県知事は,国及び都道府県以外の者が設置した精神病院であって厚生大臣の定める基準に適合するものの全部又は一部を,その設置者の同意を得て,都道府県が設置する精神病院に代わる施設(以下「指定病院」という。)として指定すること できる。
(指定の取消し)
第19条の9 都道府県知事は,指定病院が,前条の基準に適合しなくなったとき,又はその運営方法がその目的遂行のために不適当であると認めたときは,その指定を取り消すことができる。
2 都道府県知事は,前項の規定によりその指定を取り消そうとするときは,あらかじめ地方精神保健福祉審議会の意見を聴かなければならない。
(国の補助)
第19条の10 国は,都道府県が設置する精神病院及び精神病院以外の病院に設ける精神病室の設置及び運営に要する経費(第30条第1項の規定により都道府県が負担する必要を除く。次項において同じ。)に対し,政令の定めるところにより,その2分の1を補助する。
2 国は,営利を目的としない法人が設置する精神病院及び精神病院以外の病院に設ける精神病室の設置及び運営に要する経費に対し,政令の定めるところにより,その2分の1以内を補助することができる。

第5章 医療及び保護
第1節 保護者
(保護者)
第20条 精神障害者については,その後見人,配偶者,親権を行う者及び扶養義務者が保護者となる。ただし,次の各号の一に該当する者は保護者とならない。
一 行方の知れない者
二 当該精神障害者に対して訴訟をしている者,又はした者並びにその配偶者及び直系 血族
三 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人又は補佐人
四 破産者
五 禁治産者及び準禁治産者
六 未成年者
2 保護者が数人ある場合において,その義務を行うべき順位は,次のとおりとする。ただし,本人の保護のため特に必要があると認める場合には,後見人以外の者について家庭裁判所は利害関係人の申立てによりその順位を変更することができる。
一 後見人
二 配偶者
三 親権を行う者
四 前2号の者以外の扶養義務者のうちから家庭裁判所が選任した者
3 前項ただし書の規定による順位の変更及び同項第4号の規定による選任は家事審判法 (昭和22年法律第152号)の適用については,同法第9条第1項甲類に掲げる事項とみなす。
第21条 前条第2項各号の保護者がないとき又はこれらの保護者がその義務を行うことができないときはその精神障害者の居住地を管轄する市町村長(特別区の長を含む。以下 同じ。),居住地がないか又は明らかでないときはその精神障害者の現在地を管轄する市町村長が保護者となる。
第22条 保護者は,精神障害者に治療を受けさせるとともに,精神障害者が自身を傷つけ又は他人に害を及ぼさないように監督し,かつ,精神障害者の財産上の利益を保護しな ければならない。
2 保護者は,精神障害者の診断が正しく行われるよう医師に協力しなければならない。
3 保護者は,精神障害者に医療を受けさせるに当たっては,医師の指示に従わなければならない。
第22条の2 保護者は,第41条の規定による義務(第29条の3又は第29条の4第1項の規定により退院する者の引取りに係るものに限る。)を行うに当たり必要があるときは,当該精神病院若しくは指定病院の管理者又は当該精神病院若しくは指定病院と関連する精神障害者社会復帰施設の長に対し,当該精神障害者の社会復帰の促進に関し,相談し,及び必要な援助を求めることができる。
第2節 任意入院
(任意入院)
第22条の3 精神病院の管理者は,精神障害者を入院させる場合においては,本人の同意に基づいて入院が行われるように努めなければならない。
第22条の4 精神障害者が自ら入院する場合においては,精神病院の管理者は,その入院に際し,当該精神障害者に対して第38条の4の規定による退院等の請求に関することその他厚生省令で定める事項を書面で知らせ,当該精神障害者から自ら入院する旨を記載した書面を受けなければならない。
2 精神病院の管理者は,自ら入院した精神障害者(以下この条において「任意入院者」という。)から退院の申出があった場合においては,その者を退院させなければならない。
3 前項に規定する場合において,精神病院の管理者は,指定医による診察の結果,当該任意入院者の医療及び保護のため入院を継続する必要があると認めたときは,同項の規定にかかわらず,72時間を限り,その者を退院させないことができる。この場合において,当該指定医は,遅滞なく,厚生省令で定める事項を診療録に記載しなければならない。
4 精神病院の管理者は,前項の規定による措置を採る場合においては,当該任意入院者に対し,当該措置を採る旨,第38条の4の規定による退院等の請求に関することその他厚生省令で定める事項を書面で知らせなければならない。
第3節 指定医の診察及び措置入院
(診察及び保護の申請)
第23条 精神障害者又はその疑いのある者を知った者は,誰でも,その者について指定医の診察及び必要な保護を都道府県知事に申請することができる。
2 前項の申請をするには,左の事項を記載した申請書をもよりの保健所長を経て都道府県知事に提出しなければならない。
一 申請者の住所,氏名及び生年月日
二 本人の現在場所,居住地,氏名,性別及び生年月日
三 症状の概要
四 現に本人の保護の任に当たっている者があるときはその者の住所及び氏名
(警察官の通報)
第24条 警察官は,職務を執行するに当たり,異常な挙動その他周囲の事情から判断して, 精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると認められた者を発見したときは,直ちに,その旨を,もよりの保健所長を経て都道府県知事に通報しなければならない。
(検察官の通報)
第25条 検察官は,精神障害者又はその疑いのある被疑者又は被告人について,不起訴処分をしたとき,裁判(懲役,禁こ又は拘留の刑を言い渡し執行猶予の言い渡しをしない裁判を除く。)が確定したとき,その他特に必要があると認めたときは,すみやかに,その旨を都道府県知事に通報しなければならない。
(保護観察所の長の通報)
第25条の2 保護観察所の長は,保護観察に付されている者が精神障害者又はその疑いのある者であることを知ったときは,すみやかに,その旨を都道府県知事に通報しなければならない。
(矯正施設の長の通報)
第26条 矯正施設(拘置所,刑務所,少年刑務所,少年院,少年鑑別所及び婦人補導院をいう。以下同じ。)の長は,精神障害者又はその疑のある収容者を釈放,退院又は退所させようとするときは,あらかじめ,左の事項を本人の帰住地(帰住地がない場合は当該矯正施設の所在地)の都道府県知事に通報しなければならない。
一 本人の帰住地,氏名,性別及び生年月日
二 症状の概要
三 釈放,退院又は退所の年月日
四 引取人の住所及び氏名
(精神病院の管理者の届出)
第26条の2 精神病院の管理者は,入院中の精神障害者であって,第29条第1項の要件に該当すると認められるものから退院の申出があったときは,直ちに,その旨を,最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。
(申請等に基づき行われる指定医の診察等)
第27条 都道府県知事は,第23条から前条までの規定による申請,通報又は届出のあった者について調査の上必要があると認めるときは,その指定する指定医をして診察をさせなければならない。
2 都道府県知事は,入院させなければ精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあることが明らかである者については,第23条から前条までの規定による申請,通報又は届出がない場合においても,その指定する指定医をして診察をさせることができる。
3 都道府県知事は,前2項の規定により診察をさせる場合には,当該職員を立ち会わせなければならない。
4 指定医及び前項の当該職員は,前3項の職務を行うに当たって必要な限度においてその者の居住する場所へ立ち入ることができる。
5 前項の規定によってその者の居住する場所へ立ち入る場合には,指定医及び当該職員は,その身分を示す証票を携帯し,関係人の請求があるときはこれを提示しなければな らない。
6 第4項の立入りの権限は,犯罪捜査のために認めれたものと解釈してはならない。
(診察の通知)
第28条 都道府県知事は,前条策1項の規定により診察をさせるに当たって現に本人の保護の任に当たっている者がある場合には,あらかじめ,診察の日時及び場所をその者に通知しなければならない。
2 後見人,親権を行う者,配偶者その他現に本人の保護の任に当たっている者は,前条第1項の診察に立ち会うことができる。
(判定の基準)
第28条の2 第27条第1項又は第2項の規定により診察をした指定医は,厚生大臣の定める基準に従い,当該診察をした者が精神障害者であり,かつ,医務及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあるかどうかの判定を行わなければならない。
2 厚生大臣は,前項の基準を定めようとするときは,あらかじめ,公衆衛生審議会の意見を聴かなければならない。
(都道府県知事による入院措置)
第29条 都道府県知事は,第27条の規定による診察の結果,その診察を受けた者が精神障害者であり,且つ,医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると認めたときは,その者を国若しくは都道府県の設置した精神病院又は指定病院に入院させることができる。
2 前項の場合において都道府県知事がその者を入院させるには,その指定する2人以上の指定医の診察を経て,その者が精神障害者であり,かつ,医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると認めることについて,各指定医の診察の結果が一致した場合でなければならない。
3 都道府県知事は,第1項の規定による措置を採る場合においては,当該精神障害者に対し,当該入院措置を採る旨,第38条の4の規定による退院等の請求に関することその他厚生省令で定める事項を書面で知らせなければならない。
4 国又は都道府県の設置した精神病院及び指定病院の管理者は,病床(病院の一部について第19条の8の指定を受けている指定病院にあってはその指定に係る病床)に既に第1項又は次条第1項の規定により入院をさせた者がいるため余裕がない場合のほかは, 第1項の精神障害者を入院させなければならない。
第29条の2 都道府県知事は,前条第1項の要件に該当すると認められる精神障害者又はその疑いのある者について,急速を要し,第27条,第28条及び前条の規定による手続を採ることができない場合において,その指定する指定医をして診察をさせた結果,その者が精神障害者であり,かつ,直ちに入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人を害するおそれが著しいと認めたときは,その者を前条第1項に規定する精神病院又は指定病院に入院させることができる。
2 都道府県知事は,前項の措置をとったときは,すみやかに,その者につき,前条第1項の規定による入院措置をとるかどうかを決定しなければならない。
3 第1項の規定による入院の期間は,72時間を超えることができない。 4 第27条第4項から第6項まで及び第28条の2の規定は第1項の規定による診察につい て,前条第3項の規定は第1項の規定による措置を採る場合について,同条第4項の規定は第1項の規定により入院する者の入院について準用する。
第29条の3 第29条第1項に規定する精神病院又は指定病院の管理者は,前条第1項の規定により入院した者について,都道府県知事から,第29条第1項の規定による入院措置をとらない旨の通知を受けたとき,又は前条第3項の期間内に第29条第1項の規定による入院措置をとる旨の通知がないときは,直ちに,その者を退院させなければならない。
(入院措置の解除)
第29条の4 都道府県知事は,第29条第1項の規定により入院した者(以下「措置入院者」 という。)が,入院を継続しなくてもその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがないと認められるに至ったときは,直ちに,その者を退院させなければならない。この場合においては,都道府県知事は,あらかじめ,その者を入院させている精神病院又は指定病院の管理者の意見を聴くものとする。 2 前項の場合において都道府県知事がその者を退院させるには,その者が入院を継続しなくてもその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがないと認め られることについて,その指定する指定医による診察の結果又は次条の規定による診察の結果に基づく場合でなければならない。 第29条の5 措置入院者を入院させている精神病院又は指定病院の管理者は,指定医による診察の結果,措置入院者が,入院を継続しなくてもその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがないと認められるに至ったときは,直ちに,その旨, その者の症状その他厚生省令で定める事項を最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。 (入院措置の場合の診療方針及び医療に要する費用の額) 第29条の6 第29条第1項及び第29条の2第1項の規定により入院する者について国若し くは都道府県の設置した精神病院又は指定病院が行う医療に関する診療方針及びその医療に要する費用の額の算定方法は,健康保険の診療方針及び療養に要する費用の額の算定方法の例による。 2 前項に規定する診療方針及び療養に要する費用の額の算定方法の例によることができないとき,及びこれによることを適当としないときの診療方針及び医療に要する費用の額の算定方法は,厚生大臣が公衆衛生審議会の意見を聴いて定めるところによる。 (社会保険診療報酬支払基金への事務の委託) 第29条の7 都道府県は,第29条第1項及び第29条の2第1項の規定により入院する者について国若しくは都道府県の設置した精神病院又は指定病院が行った医療が前条に規定する診療方針に適合するかどうかについての審査及びその医療に要する費用の額の算定 並びに国又は指定病院の設置者に対する診療報酬の支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金に委託することができる。 (費用の負担) 第30条 第29条第1項及び第29条の2第1の規定により都道府県知事が入院させた精神障害者の入院に要する費用は,都道府県が負担する。 2 国は,都道府県が前項の規定により負担する費用を支弁したときは,政令の定めるところにより,その4分の3を負担する。 (他の法律による医療に関する給付との調整) 第30条の2 前条第1項の規定により費用の負担を受ける精神障害者が,健康保険法(大正11年法律第70号),国民健康保険法(昭和33年法律第192号),船員保険法(昭和14年法律第73号),労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号),国家公務貝等共済組合法(昭和33年法律第128号。他の法律において準用し,又は例による場合を含む。),地方公務員等共済組合法(昭和37年法律第152号)又は老人保健法(昭和57年法律第80号)の規定により医療に関する給付を受けることができる者であるときは,都道府県は,その限度において,同項の規定による負担をすることを要しない。 (費用の徴収) 第31条 都道府県知事は,第29条第1項及び第29条の2第1項の規定により入院させた精神障害者又はその扶養義務者が入院に要する費用を負担することができると認めたときは,その費用の全部又は一部を徴収することができる。 第4節 通院医療 (通院医療) 第32条 都道府県は,精神障害の適正な医療を普及するため,精神障害者が健康保険法第43条第3項各号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局その他病院若しくは診療所(これらに準ずるものを含む。)又は薬局であって政令で定めるもの(その開設者が,診療報酬の請求及び支払いに関し次条に規定する方式によらない旨を都道府県知事に申し出たも のを除く。次条において「医療機関等」という。)で病院又は診療所へ入院しないで行われる精神障害の医療を受ける場合において,その医療に必要な費用の100分の95に相当する額を負担することができる。 2 前項の医療に必要な費用の額は,健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例によって算定する。 3 第1項の規定による費用の負担は,該当精神障害者又はその保護者の申請によって行うものとし,その申請は,精神障害者の居住地を管轄する保健所長を経て,都道府県知事に対してしなければならない。 4 前項の申請は,厚生省令で定める医師の診断書を添えて行なわなければならない。ただし,該当申請に係る精神障害者が精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているときは, この限りでない。 5 都道府県知事は,第3項の申請に対して決定をするには,地方精神保健福祉審議会の意見を聴かなければならない。ただし,当該申請に係る精神障害者が精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているときは,この限りでない。 6 第3項の申請があってから2年を経過したときは,当該申請に基づく費用の負担は,打ち切られるものとする。 7 戦傷病者特別援護法(昭和38年法律第168号)の規定によって医療を受けることができる者については,第1項の規定は,適用しない。 (費用の請求,審査及び支払) 第32条の2 前条第1項の医療機関等は,同項の規定により都道府県が負担する費用を,都道府県に請求するものとする。 2 都道府県は,前項の費用を当該医療機関等に支払わなければならない。 3 都道府県は,第1項の請求についての審査及び前項の費用の支払に関する事務を,社会保険診療報酬支払基金その他政令で定める者に委託することができる。 (費用の支弁及び負担) 第32条の3 国は,都道府県が第32条第1項の規定により負担する費用を支弁したときは,当該都道府県に対し,政令で定めるところにより,その2分の1を補助する。 第32条の4 第30条の2の規定は,第32条第1項の規定による都道府県の負担について準用する。 第5節 医療保護入院等 (医療保護入院) 第33条 精神病院の管理者は,指定医による診察の結果,精神障害者であり,かつ,医療及び保護のため入院の必要があると認めた者につき,保護者の同意があるときは,本人の同意がなくてもその者を入院させることができる。 2 精神病院の管理者は,前項に規定する者の保護者について第20条第2項第4号の規定による家庭裁判所の選任を要し,かつ,当該選任がされていない場合において,その者の扶養義務者の同意があるときは,本人の同意がなくても,当該選任がされるまでの間, 4週間を限り,その者を入院させることができる。 3 前項の規定による入院が行われている間は,同項の同意をした扶養義務者は,第20条第2項第4号に掲げる者に該当するものとみなし,第1項の規定を通用する場合を除き,同条に規定する保護者とみなす。 4 精神病院の管理者は,第1項又は第2項の規定による措置を採ったときは,10日以内に,その者の症状その他厚生省令で定める事項を当該入院について同意をした者の同意書を添え,最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。 第33条の2 精神病院の管理者は,前条第1項の規定により入院した者(以下「医療保護入院者」という。)を退院させたときは,10日以内に,その旨及び厚生省令で定める事項を最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。 第33条の3 精神病院の管理者は,第33条第1項又は第2項の規定による措置を採る場合においては,当該精神障害者に対し,当該入院措置を採る旨,第38条の4の規定による退院等の請求に関することその他厚生省令で定める事項を書面で知らせなければならな い。ただし,当該入院措置を採った日から4週間を経過する日までの間であって,当該精神障害者の症状に照らし,その者の医療及び保護を図る上で支障があると認められる間においては,この限りでない。この場合において,精神病院の管理者は,遅滞なく,厚生省令で定める事項を診療録に記載しなければならない。 (応急入院) 第33条の4 厚生大臣の定める基準に適合するものとして都道府県知事が指定する精神病院の管理者は,医療及び保護の依頼があった者について,急速を要し,保護者(第33条第2項に規定する場合にあっては,その者の扶養義務者)の同意を得ることができない場合において,指定医の診察の結果,その者が精神障害者であり,かつ,直ちに入院させなければその者の医療及び保護を図る上で著しく支障があると認めたときは,本人の同意がなくても,72時間を限り,その者を入院させることができる。 2 前項に規定する精神病院の管理者は,同項の規定による措置を採ったときは,直ちに,当該措置を採った理由その他厚生省令で定める事項を最寄りの保健所長を経て都道府県知事に届け出なければならない。 3 都道府県知事は,第1項の指定を受けた精神病院が同項の基準に適合しなくなったと認めたときは,その指定を取り消すことができる。 第33条の5 第19条の9第2項の規定は前条第3項の規定による処分をする場合について,第29条第3項の規定は精神病院の管理者が前条第1項の規定による措置を採る場合について準用する。 (仮入院) 第34条 精神病院の管理者は,指定医による診察の結果,精神障害者の疑いがあってその診断に相当の時日を要すると認める者を,その後見人,配偶者又は親権を行う者その他その扶養義務者の同意がある場合には,本人の同意がなくても,1週間を超えない期間, 仮に精神病院へ入院させることができる。 第34条の2 第29条第3項の規定は精神病院の管理者が前条の規定による措置を採る場合について,第33条第4項の規定は精神病院の管理者が前条の規定による措置を採った場合について準用する。 (家庭裁判所の許可) 第35条 第33条第1項又は第34条の同意者が後見人である場合においてその同意をするには,民法(明治29年法律第89号)第858条第2項の規定の適用を除外するものではない。 第6節 精神病院における処遇等 (処遇) 第36条 精神病院の管理者は,入院中の者につき,その医療又は保護に欠くことのできない限度において,その行動について必要な制限を行うことができる。 2 精神病院の管理者は,前項の規定にかかわらず,信書の発受の制限,都道府県その他の行政機関の職員との面会の制限その他の行動の制限であって,厚生大臣があらかじめ公衆衛生審議会の意見を聴いて定める行動の制限については,これを行うことができな い。 3 第1項の規定による行動の制限のうち,厚生大臣があらかじめ公衆衛生審議会の意見を聴いて定める患者の隔離その他の行動の制限は,指定医が必要と認める場合でなければ行うことができない。この場合において,当該指定医は,遅滞なく,厚生省令で定める事項を診療録に記載しなければならない。 第37条 厚生大臣は,前条に定めるもののほか,精神病院に入院の中の者の処遇について必要な基準を定めることができる。 2 前項の基準が定められたときは,精神病院の管理者は,その基準を遵守しなければならない。 3 厚生大臣は,第1項の基準を定めようとするときは,あらかじめ,公衆衛生審議会の意見を聴かなければならない。 (相談,援助等) 第38条 精神病院その他の精神障害の医療を提供する施設の管理者は,当該施設において医療を受ける精神障害者の社会復帰の促進を図るため,その者の相談に応じ,その者に必要な援助を行い,及びその保護者等との連絡調整を行うように努めなければならない。 (定期の報告) 第38条の2 措置入院者を入院させている精神病院又は指定病院の管理者は,措置入院者の症状その他厚生省令で定める事項(以下この項において「報告事項」という。)を,厚生省令で定めるところにより,定期に,最寄りの保健所長を経て都道府県知事に報告しなければならない。この場合においては,報告事項のうち厚生省令で定める事項については,指定医による診察の結果に基づくものでなければならない。 2 前項の規定は,医療保護入院者を入院させている精神病院の管理者について準用する。この場合において,同項中「措置入院者」とあるのは,「医療保護入院者」と読み替える ものとする。 (定期の報告等による審査) 第38条の3 都道府県知事は,前条の規定による報告又は第33条第4項の規定による届出(同条第1項の規定による措置に係るものに限る。)があったときは,当該報告又は届出に係る入院中の者の症状その他厚生省令で定める事項を精神医療審査会に通知し,当該入院中の者についてその入院の必要があるかどうかに関し審査を求めなければならな い。 2 精神医療審査会は,前項の規定により審査を求められたときは,当該審査に係る入院中の者についてその入院の必要があるかどうかに関し審査を行い,その結果を都道府県知事に通知しなければならない。 3 精神医療審査会は,前項の審査をするに当たって必要があると認めるときは,当該審査に係る入院中の者,その者が入院している精神病院の管理者その他関係者の意見を聴 くことができる。 4 都道府県知事は,第2項の規定により通知された精神医療審査会の審査の結果に基づき,その入院が必要でないと認められた者を退院させ,又は精神病院の管理者に対しその者を退院させることを命じなければならない。 (退院等の請求) 第38条の4 精神病院に入院中の者又はその保養者(第34条の規定により入院した者にあっては,その後見人,配偶者又は親権を行う者その他の扶養義務者)は,厚生省令で定めるところにより,都道府県知事に対し,当該入院中の者を退院させ,又は精神病院の管理者に対し,その者を退院させることを命じ,若しくはその者の処遇の改善のために必要な措置を採ることを命じることを求めることができる。 (退院等の請求による審査) 第38条の5 都道府県知事は,前条の規定による請求を受けたときは,当該請求の内容を精神医療審査会に通知し,当該請求に係る入院中の者について,その入院の必要があるかどうか,又はその処遇が適当であるかどうかに関し審査を求めなければならない。 2 精神医療審査会は,前項の規定により審査を求められたときは,当該審査に係る者について,その入院の必要があるかどうか,又はその処遇が適当であるかどうかに関し審査を行い,その結果を都道府県知事に通知しなければならない。 3 精神医療審査会は,前項の審査をするに当たっては,当該審査に係る前条の規定による請求をした者及び当該審査に係る入院中の者が入院している精神病院の管理者の意見を聴かなければならない。ただし,精神医療審査会がこれらの者の意見を聴く必要がな いと特に認めたときは,この限りでない。 4 精神医療審査会は,前項に定めるもののほか,第2項の審査をするに当たって必要があると認めたときは,関係者の意見を聴くことができる。 5 都道府県知事は,第2項の規定により通知された精神医療審査会の審査の結果に基づき,その入院が必要でないと認められた者を退院させ,又は当該精神病院の管理者に対しその者を退院させることを命じ若しくはその者の処遇の改善のために必要な措置を採ることを命じなければならない。 6 都道府県知事は,前条の規定による請求した者に対し,当該請求に係る精神医療審査会の審査の結果及びこれに基づき採った措置を通知しなければならない。 (報告徴収等) 第38条の6 厚生大臣又は都道府県知事は,必要があると認めるときは,精神病院の管理者に対し,当該精神病院に入院中の者の症状若しくは処遇に関し,報告を求め,若しくは診療録その他の帳簿書類の提出若しくは提示を命じ,当該職員若しくはその指定する指定医に,精神病院に立入り,これらの事項に関し,診療録その他の帳簿書類を検査させ,若しくは当該精神病院に入院中の者その他の関係者に質問させ,又はその指定する指定医に,精神病院に立入り,当該精神病院に入院中の者を診察させることができる。 2 厚生大臣又は都道府県知事は,必要があると認めるときは,精神病院の管理者,精神病院に入院中の者又は第33条第1項若しくは第2項若しくは第34条の規定による入院について同意をした者に対し,この法律による入院に必要な手続に関し,報告を求め,又は帳簿書類の提出若しくは提示を命じることができる。 3 第27条第5項及び第6項の規定は,第1項の規定による立入検査,質問又は診察について準用する。 (改善命令等) 第38条の7 厚生大臣又は都道府県知事は,精神病院に入院中の者の処遇が第36条の規定に違反していると認めるとき又は第37条第1項の基準に適合していないと認めるときその他精神病院に入院中の者の処遇が著しく適当でないと認めるときは,当該精神病院の管理者に対し,その処遇の改善のために必要な措置を採ることを命ずることができる。 2 厚生大臣又は都道府県知事は,必要があると認めるときは,第22条の4第3項の規定 により入院している者又は第33条第1項若しくは第2項,第33条の4第1項若しくは第 34条の規定により入院した者について,その指定する2人以上の指定医に診察させ,各 指定医の診察の結果がその入院を継続する必要があることに一致しない場合又はこれら の者の入院がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反して行われた場合には,こ れらの者が入院している精神病院の管理者に対し,その者を退院させることを命ずるこ とができる。 (無断退去者に対する措置) 第39条 精神病院の管理者は,入院中の者で自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれのあるものが無断で退去しその行方が不明になったときは,所轄の警察署長に次の事項を通知してその探索を求めなければならない。 一 過去者の住所,氏名,性別及び生年月日 二 退去の年月日及び時刻 三 症状の概要 四 退去者を発見するために参考となるべき人相,服装その他の事項 五 入院年月日 六 保護者又はこれに準ずる者の住所及び氏名 2 警察官は,前項の探索を求められた者を発見したときは,直ちに,その旨を当該精神病院の管理者に通知しなければならない。この場合において,警察官は,当該精神病院の管理者がその者を引き取るまでの間,24時間を限り,その者を,警察署,病院,救護施設等の精神障害者を保護するのに適当な場所に,保護することができる。 (仮退院) 第40条 第29条第1項に規定する精神病院又は指定病院の管理者は,指定医による診察の結果,措置入院者の症状に照らしその者を一時退院させて経過を見ることが適当であると認めるときは,都道府県知事の許可を得て,6月を超えない期間を限り仮に退院させ ることができる。 第7節 雑則 (保護者の引取義務等) 第41条 保護者は,第29条の3若しくは第29条の4第1項の規定により退院する者又は前条の規定により仮退院する者を引き取り,かつ,仮退院した者の保護に当たっては当該精神病院又は指定病院の管理者の指示に従わなければならない。 (医療及び保護の費用) 第42条 保護者が精神障害者の医療及び保護のために支出する費用は,当該精神障害者又はその扶養義務者が負担する。 (刑事事件に関する手続等との関係) 第43条 この章の規定は,精神障害者又はその疑いのある者について,刑事事件若しくは少年の保護事件の処理に関する法令の規定による手続を行い,又は刑若しくは補導処分若しくは保護処分の執行のためこれらの者を矯正施設に収容することを妨げるものでは ない。 2 第25条,第26条及び第27条の規定を除く外,この章の規定は矯正施設に収容中の者には適用しない。 (覚せい剤の慢性中毒者に対する措置) 第44条 第19条の4,第20条から前条まで及び第47条第1項の規定は,覚せい剤の慢性中毒者(精神障害者を除く。)又はその疑いのある者について準用する。この場合において,第24集,第27集第2項,第28条の2第1項,第29条第1項及び第2項,第29条の2第1項,第29条の4,第29条の5,第32条第1項並びに第38条中「精神障害」とあるのは「覚せい剤の慢性中毒」と,第47条第1項中「精神保健及び精神障害者の福祉」とあるのは「精神保健」と読み替えるものとする。 第6章 保健及び福祉 第1節 精神障害者保健福祉手帳 (精神障害者保健福祉手帳) 第45条 精神障害者(知的障害者を除く。以下この章及び次章において同じ。)は,厚生省令で定める書類を添えて,その居住地(居住地を有しないときは,その現在地)の都道府県知事に精神障害者保健福祉手帳の交付を申請することができる。 2 都道府県知事は,前項の申請に基づいて審査し,申請者が政令で定める精神障害の状態にあると認めたときは,申請者に精神障害者保健福祉手帳を交付しなければならない。 3 前項の規定による審査の結果,申請者が同項の政令で定める精神障害の状態にないと認めたときは,都道府県知事は,理由を付して,その旨を申請者に通知しなければならない。 4 都道府県知事は,第1項の申請に対して決定をするには,地方精神保健福祉審議会の意見を聴かなければならない。ただし,申請者が精神障害を支給事由とする年金たる給付で厚生省令で定めるものを受けているときは,この限りでない。 5 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者は,厚生省令で定めるところにより,2年ごとに,第2項の政令で定める精神障害の状態にあることについて,都道府県知事の認定を受けなければならない。 6 第3項及び第4項の規定は,前項の認定について準用する。 7 前各項に定めるもののほか,精神障害者保健福祉手帳に関し必要な事項は,政令で定める。 (精神障害者保健福祉手帳の返還等) 第45条の2 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者は,前条第2項の政令で定める精神障害の状態がなくなったときは,速やかに精神障害者保健福祉手帳を都道府県に返還 しなければならない。 2 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者は,精神障害者保健福祉手帳を譲渡し,又は貸与してはならない。 第2節 相談指導等 (正しい知識の普及) 第46条 都道府県及び市町村は,精神障害についての正しい知識の普及のための広報活動等を通じて,精神障害者の社会復帰及びその自立と社会経済活動への参加に対する地域 住民の関心と理解を深めるように努めなければならない。 (相談指導等) 第47条 都道府県,保健所を設置する市又は特別区(以下「都道府県等」という。)は,必要に応じて,次条第1項に規定する精神保健福祉相談員その他の職員又は都道府県知事若しくは保健所を設置する市若しくは特別区の長(以下「都道府県知事等」という。)が 指定した医師をして,精神保健及び精神障害者の福祉に関し,精神障害者及びその家族等からの相談に応じさせ,及びこれらの者を指導させなければならない。 2 都道府県等は,必要に応じて,医療を必要とする精神障害者に対し,その精神障害の状態に応じた適切な医療施設を紹介しなければならない。 3 精神保健福祉センター及び保健所は,精神障害者の福祉に関する相談及び指導を行うに当たっては,福祉事務所(社会福祉事業法(昭和26年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。)その他の関係行政機関との連携を図るように努めなければならな い。 4 市町村(保健所を設置する市及び特別区を除く。)は,第1項及び第2項の規定により都道府県が行う精神障害者に関する事務に必要な協力をするとともに,必要に応じて, 精神保健及び精神障害者の福祉に関し,精神障害者及びその家族等からの相談に応じ, 及びこれらの者を指導するように努めなければならない。 (精神保健福祉相談員) 第48条 都道府県等は,精神保健福祉センター及び保健所に,精神保健及び精神障害者の福祉に関する相談に応じ,並びに精神障害者及びその家族等を訪問して必要な指導を行うための職員(次項において「精神保健福祉相談員」という。)を置くことができる。 2 精神保健福祉相談員は,学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学において社会福祉に関する科目を修めて卒業した者であって,精神保健及び精神障害者の福祉に関する知識及び経験を有するものその他政令で定める資格を有する者のうちから,都道府 県知事等が任命する。 (施設及び事業の利用の調整等) 第49条 保健所長は,精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた精神障害者から求めがあっ たときは,その精神障害の状態,社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な指導及び訓練その他の援助の内容等を勘案し,当該精神障害者が最も 適切な精神障害者社会復帰施設又は精神障害者地域生活援助事業若しくは精神障害者社会適応訓練事業(以下この条にいて「精神障害者地域生活援助事業等」という。)の利用ができるよう,当該精神障害者の精神障害者社会復帰施設又は精神障害者地域生活援助事業等の利用について,相談に応じ,並びにあっせん及び調整を行うとともに,必要に応じて,精神障害者社会復帰施設の設置者又は精神障害者地域生活援助事業等を行う者 に対し,当該精神障害者の利用の要請を行うものとする。 2 精神障害者社会復帰施設の設置者又は精神障害者地域生活援助事業等を行う者は,前項のあっせん,調整及び要請に対し,できる限り協力しなければならない。 第3節 施設及び事業 (精神障害者社会復帰施設の設置) 第50条 都道府県は,精神障害者の社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進を図るため,精神障害者社会復帰施設を設置することができる。 2 市町村,社会福祉法人その他の者は,精神障害者の社会復帰の促進及び自立と社会経済活動への参加の促進を図るため,社会福祉事業法の定めるところにより,精神障害者社会復帰施設を設置することができる。 (精神障害者社会復帰施設の種類) 第50条の2 精神障害者社会復帰施設の種類は,次のとおりとする。 一 精神障害者生活訓練施設 二 精神障害者授産施設 三 精神障害者福祉ホーム 四 精神障害者福祉工場 2 精神障害者生活訓練施設は,精神障害のため家庭において日常生活を営むのに支障がある精神障害者が日常生活に適応することができるように,低額な料金で,居室その他の設備を利用させ,必要な訓練及び指導を行うことにより,その者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設とする。 3 精神障害者授産施設は,雇用されることが困難な精神障害者が自活することができるように,低額な料金で,必要な訓練を行い,及び職業を与えることにより,その者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設とする。 4 精神障害者福祉ホームは,現に住居を求めている精神障害者に対し,低額な料金で,居室その他の設備を利用させるとともに,日常生活に必要な便宜を供与することにより, その者の社会復帰の促進及び自立の促進を図ることを目的とする施設とする。 5 精神障害者福祉工場は,通常の事業所に雇用されることが困難な精神障害者を雇用し,及び社会生活への適応のために必要な指導を行うことにより,その者の社会復帰の促進及び社会経済活動への参加の促進を図ることを目的とする施設とする。 (精神障害者地域生活援助事業) 第50条の3 都道府県は,精神障害者の社会復帰の促進及び自立の促進を図るため,精神障害者地域生活援助事業(地域において共同生活を営むのに支障のない精神障害者につ き,これらの者が共同生活を営むべき住居において食事の提供,相談その他の日常生活上の援助を行う事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。 2 市町村,社会福祉法人その他の者は,精神障害者の社会復帰の促進及び自立の促進を図るため,社会福祉事業法の定めるところにより,精神障害者地域生活援助事業を行う ことができる。 (精神障害者社会適応訓練事業) 第50条の4 都道府県は,精神障害者の社会復帰の促進及び社会経済活動への参加の促進を図るため,精神障害者社会適応訓練事業(通常の事業所に雇用きれることが困難な精神障害者を精神障害者の社会経済活動への参加の促進に熱意のある者に委託して,職業を与えるとともに,社会生活への適応のために必要な訓練を行う事業をいう。以下同じ。) を行うことができる。 (国又は都道府県の補助) 第51条 都道府県は,精神障害者社会復帰施設の設置者又は精神障害者地域生活援助事業を行う者に対し,次に掲げる費用の一部を補助することができる。 一 精神障害者社会復帰施設の設置及び運営に要する費用 二 精神障害者地域生活援助事業に要する費用 2 国は,予算の範囲内において,都道府県に対し,次に掲げる費用の一部を補助することができる。 一 都道府県が設置する精神障害者社会復帰施設の設置及び運営に要する費用 二 都道府県が行う精神障害者地域生活援助事業及び精神障害者社会適応訓練事業に要する費用 三 前項の規定による補助に要した費用 第7章 精神障害者社会復帰促進センター (指定等) 第51条の2 厚生大臣は,精神障害者の社会復帰の促進を図るための訓練及び指導等に関する研究開発を行うこと等により精神障害者の社会復帰を促進することを目的として設立された民法第34条の法人であって,次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを,その申請により,全国を通じて一個に限り,精神障害者社会復帰促進センター(以下「センター」という。)として指定することができる。 2 厚生大臣は,前項の規定による指定をしたときは,センターの名称,住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。 3 センターは,その名称,住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは,あらかじめ,その旨を厚生大臣に届け出なければならない。 4 厚生大臣は,前項の規定による届出があったときは,当該届出に係る事項を公示しな ければならない。 (業務) 第51条の3 センターは,次に掲げる業務を行うものとする。 一 精神障害者の社会復帰の促進に資するための啓発活動及び広報活動を行うこと。 二 精神障害者の社会復帰の実例に即して,精神障害者の社会復帰の促進を図るための訓練及び指導等に関する研究開発を行うこと。 三 前号に掲げるもののほか,精神障害者の社会復帰の促進に関する研究を行うこと。 四 精神障害者の社会復帰の促進を図るため,第2号の規定による研究開発の成果又は前号の規定による研究の成果を,定期的に又は時宜に応じて提供すること。 五 精神障害者の社会復帰の促進を図るための事業の業務に関し,当該事業に従事する者及び当該事業に従事しようとする者に対して研修を行うこと。 六 前各号に掲げるもののほか,精神障害者の社会復帰を促進するために必要な業務を行うこと。 (センターへの協力) 第51条の4 精神病院その他の精神障害の医療を提供する施設の設置者,精神障害者社会復帰施設の設置者及び精神障害者地域生活援助事業又は精神障害者社会適応訓練事業を行う者は,センターの求めに応じ,センターが前条第2号及び第3号に掲げる業務を行うために必要な限度において,センターに対し,精神障害者の社会復帰の促進を図るための訓練及び指導に関する情報又は資料その他の必要な情報又は資料で厚生省令で定めるものを提供することができる。 (特定情報管理規程) 第51条の5 センターは,第51条の3第2号及び第3号に掲げる業務に係る情報及び資料 (以下この条及び第51条の7において「特定情報」という。)の管理並びに使用に関する規程(以下この条及び第51条の7において「特定情報管理規程」という。)を作成し,厚生大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも,同様とする。 2 厚生大臣は,前項の認可をした特定情報管理規程が特定情報の適正な管理又は使用を図る上で不適当となったと認めるときは,センターに対し,当該特定情報管理規程を変更すべきことを命ずることができる。 3 特定情報管理規程に記載すべき事項は,厚生省令で定める。 (秘密保持義務) 第51条の6 センター役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は,第51条の3第2号又は第3号に掲げる業務に関して知り得た秘密を洩らしてはならない。 (解任命令) 第51条の7 厚生大臣は,センターの役員又は職員が第51条の5第1項の認可を受けた特定情報管理規程によらないで特定情報の管理若しくは使用を行ったとき,又は前条の規程に違反したときは,センターに対し,当該役員又は職員を解任すべきことを命ずるこ とができる。 (事業計画等) 第51条の8 センターは,毎事業年度の事業計画書及び収支予算書を作成し,当該事業年度の開始前に厚生大臣に提供しなければならない。これを変更しようとするときも,同様とする。 2 センターは,毎事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し,当該事業年度経過後3月以内に厚生大臣に提出しなければならない。 (報告及び検査) 第51条の9 厚生大臣は,第51条の3に規定する業務の適正な運営を確保するために必要な限度において,センターに対し,必要と認める事項の報告を求め,又は当該職員に,その事務所に立ち入り,業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。 2 第27条第5項及び第6項の規定は,前項の規定による立入検査について準用する。この場合において,同条第5項中「前項」とあるのは「第51条の9第1項」と,「その者の居住する場所」とあるのは「センターの事務所」と,「指定医及び当該職員」とあるのは 「当該職員」と,同条第6項中「第4項」とあるのは「第51条の9第1項」と読み替えるものとする。 (監督命令) 第51条の10 厚生大臣は,この章の規定を施行するため必要な限度において,センターに対し,第51条の3に規定する業務に関し監督上必要な命令をすることができる。 (指定の取消し等) 第51条の11 厚生大臣は,センターが次の各号のいずれかに該当するときは,第51条の2第1項の規定による指定を取り消すことができる。 一 第51条の3に規定する業務を適正かつ確実に実施することができないと認められる とき。 二 指定に関し不正な行為があったとき。 三 この章の規定又は当該規定による命令若しくは処分に違反したとき。 2 厚生大臣は,前項の規定により指定を取り消したときは,その旨を公示しなければな らない。 第8章 雑則 (大都市の特例) 第51条の12 この法律の規定中都道府県が処理することとされている事務又は都道府県知事その他の都道府県の機関若しくは職員の権限に属するものとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下この条において「指定都市」という。)においては、政令の定めるところにより、指定都市が処理し、又は指定都市の長その他の機関若しくは職員が行うものとする。この場合においては、この法律の規定中都道府県又は都道府県知事その他の都道府県の機関若しくは職員に関する規定は、指定都市又は指定都市の長その他の機関若しくは職員に関する規定として指定都市又は指定都市の長その他の機関若しくは職員に適用があるも のとする。 2 前項の規定により指定都市の長がした処分に係る審査請求についての都道府県知事の裁決に不服がある者は、厚生大臣に対し再審査請求をすることができる。 第9章 罰則 第52条 次の各号の1に該当する者は,3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。 一 第38条の3第4項(第44条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反 した者 二 第38条の5第5項(第44条において準用する場合を含む。)の規定による退院の命令に違反した者 三 第38条の7第2項(第44条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者 第53条 精神病院の管理者,指定医,地方精神保健福祉審議会の委員若しくは臨時委員,精神医療審査会の委員若しくは第47条第1項(第44条において準用する場合を含む。)の規定により都道府県知事等が指定した医師又はこれらの職にあった者が,この法律の規定に基づく職務の執行に関して知り得た人の秘密を正当な理由がなく洩らしたときは,1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。 2 精神病院の職員又はその職にあった者が,この法律の規定に基づく精神病院の管理者の職務の執行を補助するに際して知り得た人の秘密を正当な理由がなく洩らしたときも,前項と同様とする。 第53条の2 第51条の6の規定に違反した者は,1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。 第54条 虚偽の事実を記載して第23条第1項(第44条において準用する場合を含む。)の申請をした者は,6月以下の懲役又は20円万以下の罰金に処する。 第55条 次の各号の1に該当する者は,10万円以下の罰金に処する。 一 第27条第1項又は第2項(これらの規定を第44条において準用する場合を含む。)の規定による診察を拒み,妨げ,若しくは忌避した者又は第27条第4項(第44条において準用する場合を含む。)の規定による立入りを拒み,若しくは妨げた者 二 第29条の2第1項(第44条において準用する場合を含む。)の規定による診察を拒 み,妨げ,若しくは忌避した者又は第29条の2第4項(第44条において準用する場合を含む。)において準用する第27条第4項の規定による立入りを拒み,若しくは妨げた者 三 第38条の6第1項(第44条において準用する場合を含む。以下この号において同 じ。) の規定による報告若しくは提出若しくは提示をせず,若しくは虚偽の報告をし, 同項の規定による検査若しくは診察を拒み,妨げ,若しくは忌避し,又は同項の規定による質問に対して,正当な理由がなく答弁せず,若しくは虚偽の答弁をした者 四 第38条の6第2項(第44条において準用する場合を含む。)の規定による報告若しく は提出若しくは提示をせず,又は虚偽の報告をした精神病院の管理者 五 第51条の9第1項の規定による報告をせず,若しくは虚偽の報告をし,又は同項の規定による検査を拒み,妨げ,若しくは忌避した者 第56条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人,使用人その他の従業者が,その法人又は人の業務に関して第52条又は前条の違反行為をしたときは,行為者を罰するほか,その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。 第57条 次の各号の1に該当する者は,10万円以下の過料に処する。 一 第22条の4第3項後段又は第4項(これらの規定を第44条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者 二 第33条第4項(第44条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者 三 第33条の4第2項(第44条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者 四 第34条の2(第44条において準用する場合を含む。)において準用する第33条第4項の規定に違反した者 五 第38条の2第1項(第44条において準用する場合を含む。)又は第38条の2第2項(第44条において準用する場合を含む。)において準用する第38条の2第1項の規定に違反した者  附則(抄) 1 この法律は,公布の日〔昭和25年5月1日〕から施行する。 2 精神病者監護法〔明治33年法律第38号〕及び精神病院法〔大正8年法律第25号〕は廃止する。但し,この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については,なお従前の例による。 3 第30条第2項の規定の昭和60年度から昭和63年度までの各年度における適用については,同項中「10分の8」とあるのは,「10分の7」とする。  附則(昭和62年9月26日法律第98号)(抄) (施行期日) 第1条 この法律は、公布の日〔昭和63年9月26日〕から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日〔昭和63年7月1日〕から施行する。  ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。 (施行前の準備) 第2条 第1条の規定による改正後の精神保健法(以下「新法」という。)第18条第1項第3号の精神障害及びその診断又は治療に従事した経験の程度、新法第28条の2第1項(新法第51条において準用する場合を含む。)及び新法第29条の2第4項(新法第51条において準用する場合を含む。)において準用する新法第28条の2第1項の基準、新法第36条第2項及び第3項(これらの規定を新法第51条において準用する場合を含む。)の行動の制限並びに新法第37条第1項(新法第51条において準用する場合を含む。)の基準の設定については、厚生大臣は、この法律の施行前においても公衆衛生審議会の意見を聴くことができる。 (経過措置) 第3条 この法律の施行の際現に第一条の規定による改正前の精神衛生法(以下「旧法」という。)第18条第1項の規定による指定を受けている者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、新法第18条第1項の規定により指定を受けたものとみなす。 第4条 この法律の施行の際現に、旧法第29条第1項、第29条の2第1、第33条若しくは第34条(これらの規定を旧法第51条において準用する場合を含む。)の規定により精神病院(精神病院以外の病院で精神病室が設けられているものを含む。)に入院し、又は旧法第40条(旧法第51条において準用する場合を含む。)の規定により仮に退院している者は、それぞれ、新法第29条第1項、第29条の2第1項、第33条第1項若しくは第34条第1項(これらの規定を新法第51条において準用する場合を含む。)の規定により入院し、又は新法第40条(新法第51条において準用する場合を含む。)の規定により仮に退院したものとみなす。 第5条 前条の規定により新法第29条の2第1項(新法第51条において準用する場合を含む。)の規定により入院したものとみなされた者についての新法第29条の2第3項(新法第51条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同項中「72時間」とあるのは、「48時間」とする。 第6条 附則第4条の規定により新法第33条第1項又は第34条第1項(これらの規定を新法第51条において準用する場合を含む。)の規定により入院したものとみなされた者については、新法第33条第4項及び新法第34条の2において準用する新法第33条第4項(これらの規定を新法第51条において準用する場合を含む。)の規定を適用せず、旧法第36条第1項(旧法第51条において準用する場合を含む。)の規定は、なおその効力を有する。 第7条 この法律の施行前にした行為及び前条の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 第8条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。 (検討) 第9条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、新法の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。  附則(平成5年6月18日法律第74号)(抄) (施行期日) 第1条 この法律は、公布の日〔平成5年6月18日〕から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日〔平成6年4月1日〕から施行する。ただし、第一条中精神保健法の目次の改正規定(「第5章 医療及び保護(策20条−第51条)」を「第8章 雑則(第51条の12)」に改める部分に限る。)及び第5章の次に2章を加える改正規定(第8章に係る部分に限る。)〔中略〕は、平成8年4月1日から施行する。 (検討) 第2条 政府は、この法律の施行後5年を目途として、第1条の規定による改正後の精神保健法(以下この条及び次条において「新法」という。)の規定の施行の状況及び精神保健を取り巻く環境の変化を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 (経過措置) 第3条 この法律の施行の際現に新法第10条の2第1項に規定する精神障害者地域生活援助事業を行っている国及び都道府県以外の者について社会福祉事業法第64条第1項の規定を適用する場合においては、同項中「事業開始の日から1月」とあるのは、「精神保健法等の一部を改正する法律(平成5年法律第74号)の施行の日から起算して3月」とする。  附則(平成7年5月19日法律第94号)(抄) (施行期日) 第1条 この法律は、平成7年7月1日から施行する。ただし、第19条の改正規定及び同条に1項を加える改正規定並びに第19条の4の次に一条を加える改正規定は、平成8年4月1日から施行する。 (経過措置) 第2条 この法律の施行の際現に改正前の第5条の規定による指定を受けている精神病院(精神病院以外の病院に設けられている精神病室を含む。)についての改正後の第19条の9第1項の規定の適用については、平成7年7月1日から平成8年3月31日までの間は、同項中「指定病院が、前条の基準に適合しなくなったとき、又はその」とあるのは、「指定病院の」とする。 第3条 前条に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。  附則(平成8年6月14日法律第82号)(抄) (施行期日) 第1条 この法律は、平成9年4月1日から施行する。  〔以下略〕