| 2.サティとビブレ
マイカルには、サティとビブレという、2つの異なったコンセプトのデパートが入っている。一見したところ、両者の違いはすぐにはわからない。マイカル茨木の場合も、北側にビブレ、南側にサティが入っていて、どちらにも食料品売り場や衣料品売り場、雑貨売り場がある。例えば、アクエリアスのペットボトルはサティにもビブレにも置いてあるし、値段も全く同じだ。それ以外にも、両者で同じ商品を販売しているというケースは多々ある。
しかし、売り場をよく見渡すと、両者はそれぞれ違う雰囲気をもっていることに気がつく。サティのほうはどちらかといえば庶民的な雰囲気を持ち合わせていて、衣料品なども比較的格安の品を置いていたりする。それに対してビブレは、商品の販売の仕方がどこか百貨店っぽかったりする。言い方が少し悪いかもしれないが、サティのほうは安っぽく、ビブレのほうは少しハイソな雰囲気だ。一応コンセプトが違うことで、両者は成り立っているわけである。
食料品売り場の雰囲気の違いも、よく見れば違うかなという感じはつかめる。サティのほうは売り場が明るく、大売出しの札などが下がっていたりするが、ビブレのほうは店員の服装も少しシックで、落ち着いた印象だ。人の混み具合も、サティはちょっと激しい印象だが、ビブレはおとなしめという感じがする。
違う雰囲気の食料品売り場が相対しているのはいいことなのだが、できれば商品ももっと違いが出てもいいように思う。サティにもビブレにもある商品が結構あるし、両者が重なり合う部分が多い気がするのだ。正直、目的の品をサティかビブレのどちらか一方で買えば、もう一方は別にどうでもいいということになりかねない。
どうせなら、サティは徹底的に量販商品にこだわり、ビブレは高級志向ないしプライベート商品にこだわるといった感じで、販売として両者が全く交じり合わないようにしたほうがいいように思うのだ。一見さんでは、サティとビブレがなぜ同居してどう違っているのか理解しにくいだろう。
各階とも、サティとビブレの間のフロアには、エムズウォークという専門店街が並ぶ。ここには、コムサや無印、ワンズやベネトンなど、メジャーなブランドショップが集結している。もちろん、これらの店はどれもショッピングモールではお馴染みなので新鮮味はないが、マイカル茨木自体にハイソなイメージを植えつけられるのは、実はこれらの存在があるからだ。
それから、マイカル茨木の特徴として、巨大なモールの南北を端から端までズドーンッと突き抜けた長大な通路があることだ。これは圧巻である。マイカル茨木並みに屋内の広いショッピングモールは他にもあるが、フロアの一方の端がかすんで見えるなんていうのは、そうそうないだろう。
また、1階にフードコートが非常に多く設けられているのも特徴的だ。ショッピングモールではフードコートは定番中の定番だが、マイカル茨木の場合はフロア内をちょっと歩いても非常に目立つ。やはりフロア自体がかなり広いので歩き回るのも大変だし、ちょっと疲れて休む場所ついでにと、フードコートを利用しやすくしているのかもしれない。
フロア自体が広いのは、利点でもあり弱点でもある。何でも揃っているが、あまり広すぎると目的の商品を見つけにくい。こういう場合は、売り場のゾーンがはっきりしていると歩く範囲が限定されるので助かる。しかしマイカル茨木では、ゾーン的にも、どこまでが衣料品でどのフロアからが食料品なのか、混在してはっきり区別が出来ていないので、客の立場からすると非常に店内の売り場構成が掴みにくいのである。
そういうわけで、極端に言えば、ここのゾーンはもう完全に食料品しか置かない、別なゾーンでは衣料品しか置かないという風にはっきり分けられていると、安心して買い物が出来るはずなのである。「ビブレのゾーン」とか「サティのゾーン」ではなく、「食料品のゾーン」とか「衣料品のゾーン」という風に分けて欲しいところだ。
それに、さっきも触れたように、サティとビブレは大きな違いがあるとまでは言えないから、両者の特色をもう少し鮮明にしたほうがいいと思った。ショッピングモールとしての器がいいだけに、惜しい気がする。
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