<タイトル>

それは多分に夏の暑い日ざしが大きく作用しているとは思うけど、まあ僕の押し隠している意識下の本音がちょっと顔を出したと言う事だと思うんだ。
本音って言うよりも欲望かな。
有体に言えばそういう事。
だってさ、真面目な好青年と言うお墨付きを付けてもらったところで自分の体の中にある欲望が癒されると思う?そんな事無いよね。
どこかで発散する必要があるじゃない。
僕はそう思っている。
とは言え早早大胆な事をする勇気はどこにも持ちあわせていないから、まあちょっとした事で充分に癒される訳。

そもそも、どうして彼が僕の事を誘ってくれたのかは良くわからないんだけど、ポジティブな僕としては誘いに乗らない手はないと言うのが率直な意見だったんだよ。
「沢崎さん来週ドライブしませんか」
僕のメールボックスに矢巾君からメールが来た。割に普段仕事では良く話す同僚だけど、僕にして見れば少し年下の良い後輩くらいの意識。
「車でも買ったの?良いよ、行こう」
その後、あっさり話は決まっていった。
流れに乗ったと言う感じかな。

約束の場所に現れた彼はタウンユースのRV車に乗っていた。
いつものスーツと違ってアバクロの生成のポロシャツとカーキー色の短パンが実に良く似合っていたんだ。
そうなんだよ、短パン。
今風の7分丈ではなくて本当の短パン。
もしかするとその短パンとそこから伸びる彼の足に衝撃を受けたのかなあ。
目が釘付けだし、どうにも気になって仕方が無くなったんだね。
ドライブしている間中ちらちらと見てしまう自分にとっても情けなく思ってしまいました。
思うにそこからして既に押し隠した本音が表れていたんだろうね。
もし彼がそれを狙って服を選んでいるとしたら、まさに最大限の効果を上げていた訳だよね。
でもまさかね。
その時はそこまで考えは至らなかったし、今までそういう視点で彼を見た事が無かったからね。
ある意味掘り出し物を見つけたって言う感覚に近いのかもしれない。
ああ、でもそういう言い方は失礼かな、彼に対して。

結論から言うと太陽のせいでも短パンのせいでもなんでも良かった訳なんだ。
理由付けなんかあまり意味はないよね。
きっと彼は僕を挑発したかったし、僕は彼に惚れてしまったからね。
どちらが先かって?まあ、僕が彼の短パンを誉めた事が先って言う事にしておこうかな。
こういう事は年上が先の方が良いんだよね。
のちのち波風が立たないからね。
ま、そのくらいは人生経験があるって言う事かな。