傷心の里子  
 平成11年7月31日、レオママの実家でレオと2人で夏休みを過ごしている時の出来事です。

 夕方、レオの散歩が終わり少しの間、車庫の入口につないでいました。そろそろレオを家の中へ入れようと外へ出てみると、お向かいのMさんの奥さんがレオと遊んでいました。声を掛けると、パピヨンを飼おうと探し歩いているところだと言います。

 奥さんはご主人と2人暮しで、5年ほど前に、15年間飼いつづけた秋田犬(ロック)と老衰の為、お別れしていました。我が子の様にかわいがっていた為、老衰とはいえ亡くなった時の悲しみはとても深く、ご主人は「もう、犬は飼わない。」と言ったそうです。来年春、奥さんが定年を迎える事と、最近体調が思わしくない事から、「また犬を飼えば、少しは元気になるのでは…。」とご主人に話したところ、やっと許可がでたそうです。もう若くないという事で室内犬を探していたところ、パピヨンが良いということになって、あちこち探し回っていたそうです。

 そんな話しを聞いて、私に赤ちゃんが出来た事、赤ちゃんとレオの同居をダンナの両親に反対されている事を話しました。「Mさんのような人に飼って頂けたら、レオもどんなにか幸せだろうな。最悪の場合、私の実家で引き取ってもらう事にしても、私の両親は共働きだし、日中留守番をさせるようになるとかわいそうだから。Mさんだったら家も実家の目の前だし、両親もすぐにレオの顔を見に来られるし、私が帰ってきてもすぐに会えるし・・・。」ふと、そんな事をつぶやいていました。

Mさんがロックをどれだけかわいがっていたか、実際に見て知っていました。だけど、レオを誰かに譲るなんて、私だって絶対にイヤです。   それなのに、どうしてこんな事を言ってしまったのか。        毎週顔を合わすダンナの両親に毎週反対されつづけ「開放されたい」という気持ちがどこかにあったのでしょうか。

初めての育児とレオの世話の両立に不安もありました。ペットと赤ちゃんの生活を無事両立できた方々から、励ましのメールを頂いて「私も大丈夫、きっと私にも出来る!」そう、思えたはずなのに。

私の本心とは裏腹に、話はどんどん進んで行きます。Mさんが心底喜んでしまって、ご主人に話しをします。ご主人も、とても喜んでいました。

「ホントにこれでいいの?このままで良いの?」             もう一人の自分が叫んでいます。

「それじゃあ、レオママのご主人にも相談して、改めてお返事下さい」 そう言われて、我に返りました。

複雑な思いでうちに帰り、母に言いました。              「レオをMさんに譲る事にした!」                    母は、
「何を言ってるの?嫌だよ!レオをよその人にやったら、もう二度と犬は飼わない(飼わせない)よ!!」そう、いってレオから離れません。
「じゃあ、誰が面倒みるのよ!」私はヤケクソでした。

次々と溢れ出る涙をこらえ、ダンナの元へ電話をしました。

「もしもし?レオをネ、譲る事にしたよ。いいでしょ?赤ちゃんが生まれたらレオをどっかにやれって言ってたし、どうせならちゃんと面倒見てくれる人に飼われた方が、レオだって幸せでしょ?ダンナの承諾を得てからって言われてきたんだけど、OKでしょ?」              すると、受話器の向こうから
「だめだよ。」と。
「えっ?」 

「ダメだよ、もったいないよ。」 

「何それ?」          

「・・・、とにかくダメ・・・だよ。」
               
「じゃあ、赤ちゃんが生まれても、レオは一緒にいて良いの?ちゃんと世話するんだよ?お義母さん達に説明できるの?」          
「う〜ん・・・」                        
「じゃあ、明日返事ちょうだい。よ〜く考えて。ね?じゃ、よろしく」
そう言って、電話を切りました。

「ニヤリ・・・」                         
ダンナの返答は予想外のものでしたが、私はとっても嬉しかったのです。「明日返事ちょうだい」なんて言ったけど、私の気持ちは固まっていました。もちろん
「レオはどこへもやらない!」初めてダンナに感謝したような気がします。(苦笑)

Mさんには申し訳なかったのですが、お断りは早い方が良いと思い、すぐに事情を説明に行きました。代わりに、「パピヨンの子犬探しに協力します。」という事で。

一件落着!<何を言っておるかっ!ばか者っ!!Byレオ>

この件で、レオがどれだけ大事か、また私の両親がどれだけかわいがってくれているか、という事が解りました。
ホントは、こんな事がなくたって解っていたはずなのに。
大反省ですネ。

それと、この件のお陰で朗報が1つ。                

ダンナがどんな風に話したのかは分かりませんが、この件以来ダンナの両親が赤ちゃんとレオの事について、私に一言も言わなくなりました。先日、うちに訪ねてきた時にレオに「おすわり、お手」をさせてボソッと一言。
「こんなに賢くては、どこへもやりたくないもんなぁ。」
そういう問題じゃないんだけど・・・と思いつつ、ただ笑っていた私です。                        

 

  傷心はレオだった!?
 「レオは何処へもやらないよ。ずーっと一緒に居られるんだよ。」    そう言って、ほお擦りして寝た私でしたが、翌日父の「レオが居なくなった!」という声で起こされました。                                 

二階で寝ていた私が下りて行くと、
お前がレオをよそへやるだの言うから居なくなったんだ!」
と、父が言います。
「車で探さなくちゃムリだ!」そう、言いながら機嫌悪そうにご飯を食べています。父なりに探しまわって、見つけられなかったようです。     

着替えて、外に出て3分もしないうちに、斜め向かいのMAさんがレオを抱えて笑って連れてきてくれました。                                 「いやぁ〜、うちの犬も放せばこっちの方に行くから、レオちゃんもそうじゃないかと思ってね。声を掛けたら喜んで走ってきたよ。」

レオは、飼い主よりもよその人が好きだからなぁ…。お恥ずかしい。

レオがいなくなった原因を、よくよく聞いてみると・・・

父が朝、レオの散歩をして帰ってきて レオを廊下においてケージに入れないまま、すぐ用を足しに近所へ出掛けたのですが、その際に玄関の戸が 少し開いていたのです。遊びたい盛りのレオの事ですから、すぐにそこから外へ出てしまった様です。それとも、レオなりに父の後を追いかけたのでしょうか。

この件から、父はへそを曲げ 1週間ほどレオの散歩はおろか レオに触る事もしませんでした。
うちの中で父が一番、孫の様にかわいがっていたのですが…。
「レオがお父さんに遊んで欲しいんだって!」 と言ってレオを渡したら、「しょうがないなぁ〜。」と言いつつも、嬉しそうな父。      

それからまた、散歩を始めたのは言うまでもありません。
しょうがないのは、父の方だと思いながら笑って見ていました。

こんなに かわいがってもらって、レオは幸せだね。            

 

マタニティーブルー解消法
 レオママのストレス解消法は自転車に乗ってのレオのお散歩。自転車で1時間ほどお散歩します。歩くと10mくらいでお腹が張って一歩も進めなくなってしまうのに、自転車だとス〜イスイ♪と何処までも行けました。

家の中でじっとしていると、いつもはお気楽レオママもさすがにブルー。思うように動かない体、容赦無く溜まってゆく家事。気ままに遊びまわっているレオパパを見ていると腹が立ったり悲しくなったり。義母が妊婦のレオママを気遣って度々我が家に連絡も無くやってくるのですが それがまたこの上なくストレス…。

そうでなくてもアウトドア派なレオママが家でじっとしているのはつらい事でした。

だから レオの散歩は レオだけでなくレオママの楽しみの時間でもあったのです。

住宅街を抜け田んぼ道をゆっくりレオと話しながら景色も楽しんで。すれ違う犬のお兄さんやお姉さんに遊んでもらったり吠えられたりしながらゆっくりゆっくり楽しい時間を過ごしました。

周囲に心配・反対されながらもこのお散歩は 12月上旬 出産の約1ヶ月前まで続けられました。マタニティーブルーをのりきれたのは自転車のお陰でもあるけど やっぱり レオのお陰です。

 

里帰り
 12月から、レオママは里帰り出産の為 実家(青森)へ帰ります。 もちろん、レオも一緒です。
レオは、お兄ちゃんになる修行をしなければなりませんからね。    

 初めての赤ちゃんとのご対面では、どんな反応を見せるのでしょうか。ヤキモチ焼きのレオだけど、少しづつお兄ちゃんになれるといいね。  

みんなが応援してくれるから、良い報告が出来るようにがんばろうね。 

 出産予定日は2000年1月16日。              

12月から3ヶ月間ほど、みなさんにご連絡できなくなってしまうけれどきっと、レオママ&レオ&赤ちゃんの3人で帰ってきますので、それまで楽しみに待っていて下さいね。