「届かない抱擁」

 

…繰り返される出会いが

 

私たちにはあって

 

その度に私たちは

 

始まりの言葉を投げかけるけれど

 

…悲しいよね

 

君はまた

 

うれしそうに笑うのだから

 

 

…私は

 

あの痛みを覚えているよ

 

…引き裂かれた身体

 

もう一つには戻れないと知った時…

 

私たちはただ…

 

抱きしめあって泣いたんだよ…

 

悲しくて…心細くて…

 

もう一度

 

…溶け合ってしまいたくて

 

強く抱きしめることで少しでも…

 

一つになっていると思いたかったんだよね…

 

次々と溢れてくる寂しさが

 

ただ怖くてたまらなかったから…

 

 

「…今日ね…

 

また君に出会えてよかった…

 

…君は笑顔だったから

 

私はこれでよかったんだと思えたんだ…

 

君はもう思い出すことはないけれど…

 

それでも…

 

私は君に会いたいと思ったから…

 

君は…

 

また忘れてしまうけれど…

 

私は覚えているから…

 

あの痛みを…

 

また思い出してしまうけれど…

 

…私は君を忘れたくはないから

 

繰り返す君にまた

 

出会いたいから…

 

私は忘れないね…

 

だからどうか…

 

次に出会うときも君はまた…

 

笑顔のままでいてね…」

 

 

…繰り返す別れが

 

私たちにはあって…

 

その度に私たちは

 

抱きしめ合い

 

涙をながすけれど…

 

…それでも私は…

 

また…

 

君に逢いたいと思うよ…

 

たとえそれが…

 

悲しい結果に終わるとしても…

 

それでもいいから…

 

今の君の笑顔がずっと…

 

君にありますように…