8月21日 檜尾岳〜熊沢岳〜東川岳〜木曽殿山荘

 

コバイケイソウ

檜尾岳から木曽殿山荘へは熊沢岳、東川岳を経由して3時間は掛かる。
暫くすると、先に行った大学生パーティーに追い付いてしまった。体力的に適うわけがないので先行したくはなかったが、道を譲られたので仕方なく先行する。装備が重そうで、パーティーであるために難所を通過する際には最後尾が追い付くまで待っているため、彼等に追い付かれることはなかったが、何となく後ろから追われているような感じがするのは何故だろうか。

更に先へ進むと、先行していた五人のパーティーが昼食の用意をしていた。
良ければ、一緒に休憩をしていくかと誘われたが、つい先程昼食で十分に休憩をとっていたのでお断りして、熊沢岳へと向かった。

ここから木曽殿山荘までは誰とも会うことも無く、ひたすら風雨の中を歩いていただけなので、あまり印象に残った場所は無い。
ただ、花々が美しく咲いているのを励みにして登下降を繰り返していった。

それほど多くは咲いていない車百合の鮮やかさや、岩桔梗の高貴な色合いも気に入ったが、ハイマツの間から咲いている石楠花の花には元気づけられた。
雨に濡れている石楠花には瑞々しさがあり、葉っぱの張りもあって、とても生命力を感じたのだ。

熊沢岳にはコースタイム通りに1時間強で到着した。
やはり、見るべきものも無いので写真を撮って軽く休憩したら、さっさと先へと歩を進める。
 

クルマユリ

行動食としては、花梨糖を1本ずつ食べた。
噛み応えがあり、糖分も補給できるが、ぱさついて喉が乾くので食事の後には必ず1口程、水を補給した。

雨が強く降っていると、手の感覚が麻痺してくるので、夏山と言えどもレイン グラブはあった方が良いと感じた。ゴアテックスのトレッキング シューズも2日続けての雨中行で、湿気が染みてきている。
それでも靴の中がグチャグチャになることはなかったので歩行する上での困難は無かった。

また、レインウェアのフードをピッタリ閉めたまま、歩行を続けると蒸し暑くなってくるので、雨が小降りの時には前を開けて体温がこもらないように調整しながら歩いた。
 

石楠花

熊沢岳から東川岳の間にある池の平カールには八月中旬まで雪渓が残っているそうだが、確認することはできなかった。

熊沢岳から東川岳の間もコースタイム通りの1時間半を要した。
東川岳まで到着すると後は木曽殿山荘まで下るだけである。
まだ午後2時前で、十分に時間的な余裕はあるのに、早く小屋に到着したくてしようがない。

東川岳の下りはそれまでの登山道と異なり、花崗岩の細片が多く土が脆くて足を滑らせやすいので、急ぎたい気持ちとは裏腹に慎重に歩を進めなければならない。
漸く木曽殿山荘の姿が見えた時、「やっと着いたよ」の言葉が思わず口をつき、すごく嬉しかった。
 

木曽殿山荘の夕食

木曽殿山荘は最近、改装されたそうで、とても綺麗だ。
受付を終えると、青梅とお茶のサービスを受ける。
寝室は2階の大広間で、池山尾根を登って来られたらしいカップルがすでに寝ていた。

隙なので雑誌を読んでいたが、どこに行っても山岳雑誌ばかりでは、やはり飽きてくる。
そのうち、追いこしてきたパーティーが到着しだし、単独行氏も到着したのでいろいろと話をしながら時間を潰した。

最初はガラガラだった大広間も徐々に人が増えて、蒲団をピッタリ敷き詰めるくらいにはなった。
それでも、やはりガラガラといえる混み具合だそうで、天候の良い御盆の時期などはどうなってしまうのだろうか?
混んでいる時期の山行を考えると、テント持参を選択肢に入れる必要もありそうだ。

夕食もとてもおいしく、食事後は NHK で放送された花の百名山のビデオを見せていただく。
この番組では山荘のお嬢さんが山をガイドしていた。
ちいさな旅にも出演された事があるそうで、「うーん、有名人なんだなぁ」と妙に感心してしまった。

明日こそ、天候の回復することを願って2日目の夜を迎えた。