建設現場でよく使われる用語解説集
あかち(赤血):
赤血災害の略称。重大な事故ではなく、切り傷・擦り傷などの軽傷で済んだ災害のこと。他業界でも使用する。あさがお(朝顔):
電柱などの上部で工事する時、工具やボルト類が落下して通行人にあたらないように、途中で受け止める仮設資材。ラッパの先を上向きにしたような形状。あんえいきょう:
(安衛協):安全衛生協議会⇒「さいぼうきょう」を参照。あんぜんたいかい:
(安全大会)建設現場で働く各職種の職人と元請会社(ゼネコン )間の親睦を図る意味で開催される飲み食いの会。多くは、現場敷地内で鉄板焼きやビ ールなどが振る舞われる。あんぜんちょうれい:
(安全朝礼)一日の仕事の始まりにあたり、元請会社(ゼネコン)の現場所長や次席が訓話を行い、各自の安全保護具を確認し、ラジオ体操を全員で行う定例行事。全員出席が鉄則。うめごろし(埋め殺し):
建築の途中で、高さや桁行きの精度を確保するために、補助資材を用いて矯正するが、本来は補助資材を外すところを、そのままにしてコンクリートで固めたり外壁を取付けてしまったりして、付けたままの状態で仕上げること。おやじ(親爺):
年齢の問題ではなく、職人で組織する「班」や、会社の経営者を指していう言葉。時に「政治家」の事を秘書連中が指して言うこともある。おやづな(親綱):
作業員の落下転落を防止するために柱と柱の間に緊張して張られるロープ。作業員はこのロープに安全帯を結わえて作業を行う。おぺ(オペ):
オペレーターの略語。トラッククレーン・ラフタークレーンやタワークレーンなどの操作手。かいしゃくろーぷ(介錯ロープ):
切腹の介錯では決してない。重量物(鉄骨)などをクレーンで揚重する時、風や荷吊りロープの捩れなどで隣接する建物にぶつかるのを防止するために、丈夫なロープを鉄骨に結わえて、その「ふらつき」をとめる役目を果たす。かじや(鍛冶屋):
現場で鍛冶仕事を行う職種・職人。鉄骨部材接合のための高力ボルトを、器具を使用して締め付ける職種・職人。広義では鉄骨製作を行う「鉄工所」も含む場合に用いることもある。がすや(ガス屋):
現場で使う鉄筋は、工場であらかじめ(搬入が容易なように)短く切断されたり、成形化工されたりしており、そのパーツを現場でガス溶接(ガス圧接)して完成させる必要がある。その業務を行う職種・職人。かたわく(型枠):
生コンクリートで柱・床・壁などを作る時、まず合成板であらかじめその外枠を設えた後「生コン」を流し込み固定化を待つ。凝固固定した後、枠材は取り外すこととなる。再利用が出来ないために、近年、環境破壊の一因として問題になっている。がら(殻):
解体工事で発生する「コンクリート」や「アスファルト」の残滓。のこったもの。かす。これらのカスを受け入れる業者を「ガラ屋」という。産業廃棄物ではあるが、加工して生コンの骨材や埋立て用にも利用できる。かりがこい(仮囲い):
建築現場を一時的に封鎖するのに用いられる。鉄板を組立てて外界から遮断する。〔用途〕資機材の盗難防止・一般者が現場内に立ち入って災害を起こさないようにとの目的で設置される。かんとく(監督):
建設現場内では担当のゼネコン職員が始終見回るが、その際に鳶・土工・大工などの職人が担当者を指して言う。「監督さん」名前を呼ばずに「監督さん」と呼ぶところが面白い。くみ(組):
一般的にはゼネコンとか総合建設会社と呼ばれる。建設会社の発祥当時、「○○班」や「××組」という名称で出発した名残。現在でも法人の名称として使用している会社が多い。くらいみんぐ(クライミング):
climbing 直訳すれば「登山」となる。現場ではこれを転用して「自立型クレーン」を上方へ伸ばす作業を意味する。同クレーンは、一旦、組立て(他のクレーンの力による)後は、自力で組立て・解体をしながら自由に伸縮自在作業を行える。げた(下駄):
【ヲはかせる】(例:高さなどが足りない施工結果となった場合に何らかの処置を講じて帳尻を合わせること)。決して良くない事。げーと(Gate):
仮囲いなどで(外界)と遮断された現場へ入場するための入り口。多くはアコーデオン式のスライドゲートが採用されている。けつわり(ケツ割り):
請負工事・常用工事を自己の都合で途中放棄してしまうこと。誰々はケツを割った、のように使う。こうだい(構台):
工大ではありません。現場敷地状況により、一番に地下部分を工事する必要がある場合に、地下を掘削した後、一般路面上と同じ高さや少し上に(仮設用の鉄骨を組合わせ上部に鉄板を敷きこんで)仮の地面とする。用途により「作業構台」「乗り入れ構台」などと呼ばれる。さいぼうきょう(災防協):
災害防止協議会の略称。毎月、各職種の賃金支払者を現場に集めて現場内を自主パトロールさせる。不安全要因があるかどうかなど。その後、ゼネコン担当者が書類などで工程説明・安全規則などを説明する。〔同義語〕あんえいきょう=安衛協(安全衛生協議会)さお(棹):
Boom クレーンなどの(伸縮性のある)腕。この「さお」を伸縮させ、また倒れ角度を調整しながら「重量物」を吊上げ移動させる。〔おや=親〕親フックともいう。腕の先にセットされたメインフック材。
〔こ=子〕子フックともいう。同じようにセットされたサブフック材。
〔まご=孫〕ブームを伸ばしきっても届かない場所に「重量物」を移動させたい場合に用いる予備ブーム。手続を経て伸ばす。ただし、揚重できる重量は減る。
さしご(三四五):
余りにも有名な定理なので説明は省く。直角度を確認する。さぶこん(サブコン):
sub construction firm の略称。ゼネコン[general construction firm]から仕事を請け負って業務を行う。
さるばしご(猿梯子):
簡易軽便な昇降用具。労働基準監督所の規則では、これを用いての昇降は許されないので仮設階段を設けることが必要。ただし、作業のために上部足場へ行く時などは使用しても構わない。さんやく(三役):
大相撲の三役に因む。建築工事で重要かつ長期に渡る職種としてあげられる以下の職種。鳶工・大工・鉄筋。各職種の概要は各々の項目を参照。しの(しの):
【同義語】ばあるの項を参照。しゃこ(シャコ):
シャックルの略称。資材機材を傷つけずに揚重するために用いる道具でUの字型の金物。資機材のしかるべき孔にこの金物を通し、端部をねじで締め付けて脱落を防ぐ。より頑丈な「ハイテン長シャコ」* high tensionをハイテンと略す、もある。しゃこまん(シャコ万):
語源はシャックル万力から。一時的に材料と材料を密着させる必要のある時に用いる仮の締付け道具。家庭用万力の兄貴分。決して寿司ネタのシャコではない。〔関連語〕ブル万じょうよう(常庸):
鳶・土工・大工などの職種では、或る一定の単位を基に〔トンあたり・平米あたり、など〕請負契約するが、微細な工事内容では[一日あたり幾ら]という賃金支払形態もあり、常庸はこれに準じる。すかたん(スカタン):
同義語の「だめ」の項を参照。すてこん(棄てコン):
生コンクリートは当日に打設する量を予め計算して発注するが、若干の誤差が生じて数立方米の余りコンクリートが発生した場合に、建築現場内の駄目穴塞ぎなどに使う。せしゅ(施主):
かつては通常に使われていた言葉だが、「施すあるじ」という一種、逆差別的な響きがあるので「発注者」という呼称に切り替わりつつある。民間工事ではまだ使用されている(お施主さん)。だいく(大工):
木造家屋を造作する「大工」(棟梁)ではない。型枠を作ったりちょっとした(小仕事)をこなす「木」を扱う職種・職人。だしや(出し屋):
土工職人などを、各現場の要請に応じて振り分け手配する職種。かつての「口入屋」。直接の社員は持たずに、臨時工手配で賄う。
だめ(駄目):
工事途上に発生する不良箇所、又は不良工事。駄目穴塞ぎ・駄目隠しなど、好ましいことではない。たてかた(建方):
〜を行う。工場製作された鉄骨の部材を工事現場で組立て・取り付ける危険な作業。鳶工が行う。だんどり(段取り):
【スル】ある工事を始めるために器工具を揃えたり、必要な配線を準備する作業。→段取り替え。ちょうちんづり(提灯吊り):
通常、重量物をクレーンで吊り上げる場合は一つ一つを吊り上げる事になっているが、クレーンの揚重能力に余裕があり、かつ安全に不安が無い場合は、異なる長さのワイヤを複数使い、幾つかの重量物を同時に吊り上げることがある。地面上にある時は分からないが、吊り上げたときに3段〜4段の材料が上下に並ぶことから「提灯」の横桟に似ていることに由来する。でっきや(デッキ屋):
『deck plate=金属成形品の合成床板』を敷き込み、固定溶接する職種・職人の総称。鉄骨造の建築物では、大梁上にこの「デッキプレート」を固定させ、更に「シンダーコンクリート」や「メサ=軽量コンクリート」を打設して、床の剛性を保つケースが殆どである。てまち(手待ち):
何らかの理由で工事が開始されずスル事がない状態。材料未入荷などが原因の場合は、納入業者に手待ち金を要求することもある。てもどり(手戻り):
【スル】何らかの理由で、進んでいた作業が幾つかの工程分逆戻りすること。でんきや(電気屋):
鉄骨柱の上下接合や、梁と梁の接合のために、半自動溶接機などを使い現場溶接を行う職種・職人。一般に想像する電気屋は「電気設備業」と呼ばれる。でんこう(電工):
電気設備や電気配線を行う職種・職人。ただ、一般には高所における〔鉄塔と鉄塔の間に高圧電線を渡す〕作業をこなす職種である。鳶工を鳶と呼ぶが、電工は電とは決して呼ばない。とび・とびこう(鳶・鳶工):
建設現場で高所作業を行う職人・職方。扱う職種によって「足場鳶」「重量鳶=鉄骨鳶」「鉄塔鳶」などと区分される。とらわいやー(とらワイヤー):
鉄骨部材は現場組立て(建方)して暫くは「仮ボルト」で仮固定した後、水平・垂直などを矯正して「本ボルト=H.T.B.」で本式接合するが、仮固定している間に倒壊防止(歪み直し時を含め)の為、柱頂点から四方向に張り、先端を然るべき固定フック(地面上)に結わえておく。この際に使用される重要なワイヤー。とんぼ(トンボ):
野球場などの整備によく使われている木製の道具。地面を平坦に整備する時に使われるが、建設現場では床の生コンクリートを打った後に、その生コンクリート表面を平に馴らすために用いられる。また、能力の小さい自立型クレーンをトンボクレーンとも呼ぶ。なかま(仲間):
同業・同職種のこと。仕事を融通しあったりする。そうではなく、単純に同業の場合に用いる場合も多い。なまこん(生コン):
生コンクリートの略称。セメント・砂・骨材・粗骨材・薬品などをミックスした建材の呼称。工場=プラント、でコンクリートミキサー車の配合ドラムに投入し、ミキサー車はドラムを回転させてフレッシュなコンクリートを作りながら現場へ納入する。【同義語】レミコン=レミコンの項を参照。なまもる(生モル):
生モルタルの略称。生コンミキサー車とポンプ車がセットになりコンクリート打設を行うが、仕事始めは配管されるパイプの通りが悪いためセメントを水で溶いただけのモルタルを流してパイプの流動性を良くする。一般にはこの状態のものを「のろ」という名称で使われる。にうけ(荷受け):
建築用資機材を受け取ること。にどり(荷取り):
建築用資機材を現場内に卸す作業。にんく(人工):
職人または一日の仕事数の計算単位。〔同義語=工数〕本日の作業人員総数は29人工(工数)だった、のように使用する。ねこ:
ネコ車ともいい、農家などでも使われている一輪車。ばある(バール):
〈bar〉=横木、の変形らしい?。金属製の長い棒状工具で、隙間をこじ開けたり、無理やり材料を押し込んだりする時に使用する。暴走族には絶対に持たせたくないものの一つ。形状は、家庭用の「釘抜き」を大きくして1メートルぐらいの長さにしたようなもの。ばけつ( bucket ):
プラ製やブリキ製もそうだが、ここでは「帆布」で作られたバケツ状のものを指す。家庭用品としても便利だと思われるが、一般には市販されていない。勿論、建材用品の店では売られている。ばたかく(バタ角):
100ミリ角に加工された木材。緩衝材としたりいろいろな用途に使える便利な一品。消耗品である。一回り大きい150ミリ角も使用される。はとごや(鳩小屋):
ビルの最上階床上に建てるもの。この部分は「容積率」に参入計算されない。一般的にはプレハブ建築物をしつらえる事が多い。鳩を飼っても構わないが、温室や物置としての用途が多い。ばんとう(番頭):
各職種の職人を管理することの出来る会社の代理人。当人は作業を行わない。ひとりおやかた(一人親方):
社長=現業員で、当然ながら部下も無ければ上司もいない。仲間〔なかまの項を参照〕からの引き合いや、現場所長などの声掛けで仕事を確保する。ひらぼでいー(平ボデイー):
大型運搬車。荷台にタイヤハウスが突出していない平の荷台を持つ11トン車の総称。低床式や高床式などがある。ぷらんと(プラント):
生コンクリートの製造工場。生コンは配合製造した後2時間程度以内に打設し終わらないといけないので、大型工場というのは難しく、程々の規模のプラントを何個所も持つ必要がある。ぶるまん(ブル万):
ブルマーではない。シャコ万よりももっと強力に部材接合や仮締めさせる必要がある場合に用いる締付け工具。家庭用万力の親父格。〔関連語〕シャコ万ぼうしん(棒心):
鳶工など職人の中心的役割を担う職方。ぽんぷしゃ(ポンプ車):
生コンクリートを打つ(打設する)際、コンクリートミキサー車で運ばれた生コンクリートを一旦ポンプ車が受け取り、装備された高圧の装置で現場内部へ圧送する機械車。ぽんぷや(ポンプ屋):
通常3人一組でポンプ車とセットの職種・職人。ポンプ車の操作、送り込む生コンクリートの圧送パイプの扱い、などを行う。まくばり(間配り):
一括納入された品物を、随時必要な場所に「小分け」する作業。重量物が多い職場なので、この作業を嫌がる職人が多い。まりこん(マリコン):
marine construction firm の略称。主として「海上土木」を会社の主業務として取り扱う建設会社のこと。まるなげ(丸投げ):
発注者から請け負った「工事一式」を傘下の「サブコン」(サブコンについてはサブコンの欄を参照)に再発注し、自らは工事の計画・立案・施工などについては一切タッチしない。役所などへの申請書類にのみ、自社の名義を用いて工事を行う。特定の場合を除き「建設業法」では禁止されている。
まんじゅう(饅頭):
食べる事は出来ない。鉄骨柱を建てる場所に「中華饅頭」形の箇所を、無収縮モルタルで設えておき、この上に鉄骨柱を載せる。地面レベル(高さ)を各柱ともに均一に施工するためのもの。まんぼうとり(マンボウ取り):
現在では殆ど用いられることがない語。出来高払いの職人がどれだけの仕事をこなしたか(監督員が)竹で出来たマンボウという棒を数え個人別に勘定しておいて賃金を払う目安とする。ある職人が1日でもっこを何回かついで往復したか?など。〔転用〕職人の頭数を勘定する場合に用いられることもあった。みずをのませる(水を飲ませる):
生コンクリート打設時に、配合後の時間がたったり、流動性の悪い配合であった場合などに、コンクリート・ミキサー車の配合ドラムの中に水を混合させて柔らかくする行為。当然だが、打設時間は短縮されるが計画の強度は出ない結果となる。めがね(メガネ):
メガネ・レンチ=六角のボルトを締め付ける手工具。めっと(メット):
ヘルメットの略称。やま(山):
山谷の略。土工などの簡単な作業は、早朝に「手配師」が駆り集める臨時工で賄う場合が多いが、その時に「やま」から6人集めた、のように用いる。東京では「山谷地区」だが、横浜では「寿町」などが有名。ゆがみとり(歪み取り):
または、「歪み直し」とも呼ぶ。鉄骨柱部材を建てた後に、柱が水平面に対して垂直であるかどうかを(トランシット)や(下げ振り)という器具を使い測定し、垂直になるように(とらワイヤ)を用い矯正する作業をいう。ようじょう(養生):
何にでも使える便利な(応用範囲の広い)言葉。土木・建築で、打ち終わったコンクリートを保護し、十分に硬化させるための作業。乾燥によりできるひび割れを防ぐため、露出面をむしろ、布、砂などで覆い、水をまいて湿潤状態を保たせる。これを転じて、・材料を養生する→(ビニールシート)などをすっぽりとかぶせ風雨から守る。・床を養生する→綺麗に仕上げたコンクリート床を、他の工事などで汚さないように、コンパネなどで床面を隠す。・怪我をした時→「養生して下さい」などのように使う。よこもち(横持ち):
いったん現場に搬入された資機材を、ある場所から別の離れた場所へ移動する事。上下方向へ移動させても「縦持ち」とは呼ばない。れみこん(レミコン):
「生コン」と同義。語源=ready mixed concreteわいやもっこ(ワイヤもっこ):
10ミリ以上の太さをもつワイヤで粗く編み上げた正方形の荷吊り道具。用途は、重量物でありながら不定形の資材を現場の別な場所に移動させたいとき、このもっこに乗せてクレーンで移動させる。わたり(渡り):
建築物の躯体と外部足場との間の渡り足場など。付録:
「・・・・屋」という表現の多い職場で、鍛冶屋・電気屋・屋根屋・鉄筋屋・ポンプ屋・デッキ屋・リース屋・図面屋・現寸屋・ガス屋・設備屋などなど。つまりは、各専門職種が各々独立して生業を営んでいる証拠でしょうね。
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Updated:Tuesday, Friday, April 16, 1999