救命に必要な応急手当の手順
1.救命に必要な応急手当とは
外傷や疾病により、傷病者が突然に意識障害、呼吸停止、心肺停止若しくはこれに近い状態になったとき、又は大出血により生命の危機に陥ったとき、この傷病者を救命するために行われる手当てをいう。
救命に必要な応急手当には、心肺蘇生法、止血法がある。
(1) 心肺蘇生法には
ア、気道の確保
イ、人工呼吸
ウ、心臓マッサージ
(2) 止血法には
ア、直接圧迫止血法
イ、止血帯法
2.傷病者の観察と救命手当ての流れ
発症現場における観察は、傷病者の状態と周囲の状況を把握し救命手当ての判断をするうえで極めえ重要である。
観察を行う場合には、傷病者の生命に直接関係する外見ー意識障害、呼吸・循環の機能障害、及び大出血の有無等のバイタルサインーを最優先として観察することが大切である。
(1) 意識障害がある場合
例えば、頭を強く打って意識を失った場合に、そのままにしておくと舌根沈下や口腔内異物の詰まり等によって 気道が閉塞し、呼吸停止から心肺停止へ向かい、やがて死に至る。
初期観察の結果、意識障害があり呼吸・循環の機能障害を伴っている場合は、救命を最優先として行い、体 幹・四肢等の小出血に対する止血処理は原則として補完的に行うのが望ましい。
(2) 大量出血のある場合
人体の血液量は、成人で体重の13分の1ないし14分の1で、幼児・小児で8分の1ないし9分の1と言われて おり、一般に短時間に全血液量の20%が急速に失われると出血性ショックという重い状態となり、30%を失うと 生命の危険に瀕すると言われている。
特に、体の深部の大動脈(鮮紅色の血液が噴出する)や太い静脈(暗赤色)からの出血は短時間で大量の血 液が失われ、ショックに陥る。
したがって、外傷によって生じる開放創からの大量の血液に対しては、直接圧迫止血法や止血帯法等による 止血処置を迅速に行われなければならない。
(3) 症状の悪化を防ぐための応急手当
比較的緊急性が低く、直接生命に危険を及ぼさない症状ー例えば、頭痛、胸痛、腹痛、怪我、骨折、熱傷等ー の場合には、悪化防止のための症状に合った姿勢や応急手当を行う。
ただし、応急手当の途中で症状が悪化し意識障害、呼吸停止若しくはこれに近い状態になったとき、又は大出 血により生命の危機に陥ったときは、心肺蘇生法又は止血法の救命手当てを行う。
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