【常磐線人生劇場】


上野〜取手間を走る常磐線
さまざまな人の人生模様を乗せ
今日も走る・・・・・

22:45 ¥310-の物語

今はなき常磐線ホームライナ
¥310-の贅沢


今はもう走っていない。上野発22:45ホームライナー
新車両フレッシュ日立に後身を譲り見る事が出来なくなった。
あのクリーム色の車体と、お世辞にもキレイとは言えないくたびれた座席。
仕事に疲れ・酒に疲れ・・・・た人々の家路をやさしく包み込んでくれたホームライナ
このホームライナは¥310-のライナー券を購入のみで乗車できるのである。
乗車券は座席数のみの販売で、喫煙車をありジュ〜ス・ビ〜ル・・片手にそれぞれが快適な家路を過ごせ
なお且つ、大幅な時間短縮となる。 上野を出発すると次は早くも「柏」すかさず「取手」・・・となる。
筆者は取手在住であるので僅か2駅でもう帰宅となる。実に快適なのであ〜る。
この時間帯の快速常磐線はちょっとしたラッシュ状態
座席に座れる事も少なく、松戸駅までは ほぼ 押し蔵饅頭的にこむことも多い
酒を飲んだ後などは満員電車にのる気力も無く、また このホームライナに乗れる時間帯にて
宴 終了 と自分で決め?結構頻繁に利用した思い出がある。
座席に着いた人々は各々の快適な時間を過ごす事が出来る。
ある者は、宴会を継続し。ある者は読書にいそしみ。ある者はおもむろにノートパソコンを
取りだしMailをし。又ある者は熟睡し・・・多種多様である。
しかしながら、乗車できればいいのであるが、乗車できない場合がある。
すなわち、乗車券を購入できない場合である。
乗車券は座席数のみの販売を行っておりホームの自動販売機にて購入するのである。
出発15分前であれば問題無く購入できるのであるが、出発の直前は大騒ぎである。
自動販売機には「あとxx席分販売致します。」の表示板があり、
残り販売数が少なくなると結構ドキドキもので修羅場と化すのである。
購入できるか出来ないかは、天国と地獄・明と暗を分けるのであるが
あと10枚をきる頃には本性剥き出しの人間ドラマを垣間見る事が出来る。
自動販売機は2台並列されているのであるが残り表示は共有
自分の並んだ列がテキパキト スムーズに進行するのを祈るばかりである。
「残り後20席です」の表示が出ると、並んでいる人数を数えてしまう
どう見ても20人ぎりぎりの状態になると
「早く 早く」 と祈ってしまう。
祈るだけなら言いのだが「モタモタすんじゃねぇ」「チャンと金用意しとけ〜」
つり銭を取っている奴を掻き分け「どけ〜邪魔だ〜」
残5人となろう物なら顔面蒼白 鬼の形相 凶器の沙汰
そしてついに「あとひとり」
ここが野球場であるなら9回2アウト自分のゴヒイキノ勝利を迎え
隣近所と和気藹々と「あと1人ソレッ!あと1人ソレッ!」と盛り上がるのだが
残念ながらここは上野駅8番ホームのライナー券自動販売機前
自販機最前列の2人がお金を投入し 発券した方が勝ちなのであ〜る。
この天国と地獄 明と暗 とても文章では表せな〜い!!!。
勝者は逃げる様に電車に飛び乗り。敗者は目の前真っ暗頭の中真っ白状態
わなわなと振るえる手 手 手・・・・・
こんな奴も居る。
「たのむよ〜。おねがいだよ〜。座れなくていいからのせてくれ〜」
「\1000-払ってもいいから 乗せてくれ〜」
「だめか〜。そこをなんとか!」
「これに乗れないと家に帰れないんだ〜。俺の気持ちをわかってくれ〜」
いくら騒ごうが 泣こうが わめこうが 無駄である。
駅員「ホームライナーは乗車券をご購入の方のみ乗車できま〜す。」
「8番線ホームライナ出発致しま〜す。」 ああっ、行かないでぇ〜・・・・・・・
今日も走るよ常磐線
様々な人生を乗せて。がんばれ常磐線。

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