同居 1997年2月某日
おじっちのマンションへ
引継ぎ書類を捜しにおじっちのマンションへ行った。確かお正月に綺麗に
掃除していたつもりだったので、今回は掃除の覚悟はしていなかった。
鍵を開けると、新聞・宣伝チラシ・ダイレクトメールで、玄関がいっぱい
だった。私が運び込んだ綺麗な布団は物置部屋の隅に小さくたたまれて、
置いてあり、汚いほうの布団がデーンと敷きっぱなしになっていた。
あまのじゃくのおじっちのこと、きっと私が帰った後に、さっさとかたずけ
たのであろう。冷蔵庫もまた、何にも手がつけられてはいなかった。私の
行為は自己満足にすぎなかったというとこだろう。
さあ今回の目的は引き継ぎ書類を捜し出すこと。私と主人とおじっちと、
加えて新しい税理士の先生の四人で始まった。おじっちは両手をズボンの
ポケットにつっこんで、「どこにあるの〜?」の返事に「しらん・わからん」
の繰り返しで、膨大な書類の山とそれをかき分ける私達の姿をただ眺めている
だけであった。
「わしの事務所をなにすんねん!」
とでもいいたげな表情、眉をよせて、怒った顔が言っていた。
取りあえず出てきた書類だけを税理士に渡して、
「さ 後は見つからへんしお昼食べて帰ろうや」
と主人の言葉に
「新しい店ができたんやー」
と、さっきまでの怖い顔はどこえやら。
おじっちお勧めのお店に着いた。そこでおじっちとすれ違った私の鼻を、
「あの・そうあのにおい」が襲ったのである。まだまだ食事して我が家に着く
までは2時間ほどはかかる・・・。下着もなければ着替えもない状態に、
[なんでトイレでせーへんかったん・・・汗]と私は心でつぶやくばかりで
あった。そうこの頃は[出来ない]などとは全く気がついていなかった私達
夫婦だった。
[ほんのちょっと失敗しただけやわ]
車のシートの汚れはゴミ袋で対処できたが、車の中の臭いはどうにも
しようがなかった。おじっちがお腹いっぱいでご機嫌だったのは
言うまでもない。