常磐響は写真家じゃない。

 

ぼくさ、ずーっと常磐響って写真家だと思ってたの。
だってさ、「インディヴィジュアル・プロジェクション」の装丁って、常磐響なんだよ。「インディヴィジュアル・プロジェクション」はぼくの2年前のナンバー1なんだけどね。当時、ぼく「装丁」する人の存在なんか知らなくって、「インディヴィジュアル・プロジェクション」のカバーの裏に「装丁:常磐響」って書いてあったのを、常磐響が写真を撮ったんだって意味だと思ってたの。
それで、「わー、この人すごい写真を撮るなぁ」って思ってて、それからずーっと、ぼくの中じゃ「写真家 常磐響」として常磐響は生きてきたわけさ。紀伊国屋とかで常磐響の写真集ないかと思って探したこともあるし。

それで月日は流れまして「老人力」が出版されました。「老人力」の装丁って誰がやってるか知ってる? あれは南しんぼう。南しんぼうなら最初っから知ってたし、それで、どうやら装丁っていう仕事があるらしいってことに気が付いたの。

だけどさ、そうするといろいろ疑問がわいてくるでしょ。じゃあ、常磐響って何者?とか、じゃあ、あの写真を撮ったのは誰?とか。

で、調べるの面倒くさいから、あの「インディヴィジュアル・プロジェクション」の表紙の写真を撮ったのは常磐響で、その上彼は装丁までやっているってことにしようとねじ伏せたの。そんな疑問たちを。

だけどね、きょうテレビを見てたら常磐響が出てきて、やつったらDJやってたの。そういうわけでやつは今後、ぼくの中ではDJとして生きていくことになりました。
いや、だけど、本当はまた別の人かもしれない。だってさ、本の装丁もやってるわけだし...

とにかく、常磐響は写真家じゃない!

それにしても、そうするとあの「インディヴィジュアル・プロジェクション」の表紙の写真は誰が撮ったんだろうね?

 

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