ボトッ


見えなくて聞こえないじーさん
彼はかなりの問題じーさんだ
夜中廊下で騒ぐのはあたりまえ
便所は廊下においてある
ポータブルトイレを使っているのだが
少しでも位置がずれていると暴れ出す
あげくのはてに隠すためのスクリーン
(病院の診察室なんかにある白いやつね)
を勢いよく飛ばしてくる
分らず歩いていたばーさんにあたって
ひどい喧嘩になったこともあった

夜中、いつものように彼が出てきた
タバコかな?と思い灰皿とタバコを
用意して彼の側へ行く

彼は虫が居ると大声をあげた
実際虫などいるわけもなく
説明しても聞こえないため
俺は黙って見守ることにした
すると彼は勢いよく部屋の戸を
バ〜ン!と閉めたまではよかった
振動で彼の頭の上にあった
非常用の懐中電灯が落ちてきたのだ
みごと彼の頭に命中した

俺は笑いたいのをこらえながら
彼の行動を見守った

「な〜にぶつけやがる!だめだ〜!!」

彼はしばらく怒鳴り続けたあとで
タバコを要求してきた
灰皿を持たせてやり、タバコを手渡す
火を付けてやった瞬間
タバコを持つ手が前に延びてきて
ライターを持っていた俺の手に
振れて俺は火傷を負ってしまった

自分が悪いのに何処に怒りを
ぶつけるかと思えば俺だったのね・・・(泣)

彼は絶対見えていると俺は信じている

次の話し

寮父さんのひとりごと
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