さて、なんとか宿を見つけた御一行。
「すまんの、ついでに城にやっかいになろうと目論んでいたんじゃが、予定が狂っての。」
「まったくだぜ、爺さんよ。」
「城で落ち着いてから話そうと思っておったんじゃが、実は黒霧の書を調べておったら大変な事が分かったのじゃ。」
「そこまではミズリカでも何か言ってたみたいだね、お爺さん。」
「そう、この新しく持ち帰った黒霧の書にはこう書いてあるのじゃよ……」
と紙を差し出す。
……………(読んでる)
「………そうか、それで城へ。」
…他の二人が理解してないようなので仕方なくシュウが発言した。
「うむ、そういう事じゃ。」
「ちょっと、全く分からないんだけど。分かるように説明してよ!」
「そうだぜ、一体どういう事だよ。」
リリィとカムロから講義の声が飛ぶ。
「そうか、しかたない、おぬしらでも理解できるように説明するとだな、……」
マイゴは説明を始めた。
それと時を同じくして、王都クルツから南西300キロに位置する大山脈の東端の地下78メートル付近に住む土竜(もぐら)の母方のじいさまの兄の娘の従弟の嫁の妹の親友の父の姉の孫の婚約者の弟の元カノの彼氏(遠くに住んでる)の居住地から200メートルほど離れたところで奇妙な事件が起こっていた。
……なんと野生のハムスターが次々と魔獣と化しているのだ。
カムロは正しかった。魔獣はハムスターだったのだ。
「ふはははは、実験は大成功だ!この調子でもっと強力な生物を魔獣化すればこの世界の征服などたやすい事よ。見てて下さい、黒霧(デス・フォッグ)様、この狂獣王(マッドビースト)ゼラメストの働きを!そして他の三人の魔王、青目の白龍(ブルーアイズ)、赤き星を纏いし者(アンタレス)、時空神(クロノマスター)よ!首を洗って待っているがよい!我が黒霧(デス・フォッグ)様が貴様らが狙う世界を支配しに行くのを!」
大変な事が起こっているようだ。