遡ること三週間……
とある村、そこはざわめきに包まれていた。
無理もない。突然黒い霧が出現し、その中から一人の青年が出てきたのだ。
青年は辺りを一通り眺めると、口元を歪め、
「ふはははは、成功だ!この体とこの本『古よりの魔導剣の極意』さえあれば……!」
青年は周りで様子を見ている村人に対し剣を抜いた。
「早速試してみるとしよう。………よし、これがいいだろう。」
青年は剣を振りかぶり、真上に大きく跳躍した。
「秘剣メテオザッパー!!!」
青年の剣の先から拳大の火球が降り注ぐ。
村はたちまち炎の海につつまれ、村人の大部分は一瞬にして灰になった。残った村人は片っ端から斬り殺されていく。


気付けばそこには、青年とモノを言わぬ肉の塊と焼け落ちた民家だけが残っていた。
「ふはははは、素晴らしい!これさえあれば私は……」
そう言うと、青年…ルークは道の彼方へと消えて行った。


「悪いがマイゴ、俺とリリィとカムロの三人でルークの行方の方を探ってみたい。城の方の可能性も捨て切れないので、こちらをあなたに任せたいのですが、よろしいか?」
少しの間考えていたシュウが切り出した。
「おいおい。いつのまにか俺までパーティー確定かよ。」
というカムロの声はこの際全員で無視だ。
「うむ、それがいいじゃろう。ならば最後に一つ情報じゃ。なんでも、この街から少し北上した所にある、今はもう使われていないはずの猟師小屋にデュークとかいう剣士が住み着いたらしい。その戦いぶりは魔法のようじゃと聞いておる。」
「ちょっと人違いのような気もするけど…なんでそんな怪しいの黙ってたのよ!」
リリィはカルシウム不足か?……いや、こっちの話。
「わしとて、最近聞いたんじゃよ。」
するとカムロが、
「なんだ、そんな適当な情報でいいなら、俺にも言わせてくれよ。俺がちょっと前、組み始めて最近別れちまった遺跡荒らしがよ、こいつも剣を使う奴なんだが、本当世間のこと知らないみたいで、それでいて時々常人離れした力を出すんだ。まだこの地域をうろついているらしい。名はリュークとさ。」
「お前は何故黙っていた。」
忘れてた様子。