「……というわけだ、解ってもらえたか?」
シュウが一瞬にして説明を終えた。
「なるほど。だが残念ながら俺には何も分からない。」
デュークは答える。
「しかもあの魔獣、ハムスターなんだぜ!」
「ヴォルト」!!」
カムロの発言に対しリリィの攻撃魔法が飛ぶ。
「ぐはぁ!!」
「やった!初めて成功した!やっぱりツッコミのときって成功しやすいのかしら。」
ヴォルトは最も初歩的な攻撃魔法でキュアと一緒に護身用として教えられていた魔法である。
カムロは完全にのびている。リリィははしゃぎすぎ、シュウは頭を抱えている。
一時間後………
「まったく、酷い目にあったぜ。」
カムロがぼやく。
「お兄ちゃんがくだらないことを言うからでしょ。自業自得よ。」
リリィに反省の色はない。ちなみにカムロが正しいということを今はまだ誰も知らない。その真実を知ったときのカムロの反応が楽しみだ。
「さて、それにしてもどうしたものか。」
こちらまだシュウ様御一行。
「収穫も無く、デュークさんの家(?)散らかすだけ散らかしてきたもんねぇ。」
リリィが同意する。
「八割方リリィがやったんだけどな。」
「やだもう、お兄ちゃんったら!」
ドドドドドッ!!
ヴォルトが無数にカムロを襲う。
…護身用でも使い方しだいで人を殺せるんだなぁ、シュウはしみじみとしていた。
「ふう、今度こそ死ぬかと思ったぜ。」
カムロが生きていたのは運が良かったからに他ならない。
「ふっ、そういえば加減を教えてなかったな。」
「ああ!言われてみればそうね。」
「お、おまえら…」
「そうだカムロ、リュークが、別れたはずの相棒がまだこの辺にいるなんて、どうして知ったんだ?」
シュウは聞く。
「なんだおまえ、リュークみたく、なんも知んねぇんだな。あ、そういや全然違うとこから来たんだっけか。」
カムロはさも当然の様に言う。
「俺ら遺跡荒らし稼業も、今の時代一人じゃ限界があってな、みんなで集まってギルドを形成してるのよ。リュークも一度顔出してるから誰か見た奴がいりゃあすぐ伝わるってわけ。」
「わぁ、兄ちゃんが人にもの教えてる…」
「…リリィぃ〜」