「ディスファイア!」
どこからともなく声が響いた。
ジュゥゥゥゥゥ
魔獣の吐き出した火球は一瞬にして消滅した。
「!」
ルークは驚きを隠せない。
何故あいつがここにいるんだ?
ルークの思考はこの一節に支配された。だが現実派ここにある。
あいつ…シュウは今ここに現れたのだ。
ルークは頭を切り替え、近くにいた魔獣を一刀のもとに切り伏せて、シュウと背中を合わせ、言った。
「なんでこんなところにいるんだ、シュウ?」
「話は後だ、ルーク!……ブレイズ!!」
立ち上る炎の奔流が数体の魔獣をのみこむ。
動きの止まった魔獣をルークが次々と切り伏せていく。
長くコンビを組んでいた二人にわずか数十体の魔獣など敵ではなかった。
「秘剣ヴォルケーノ・ストライク!!」
「秘剣ハウリングゲイル!!」
「ノーザンクロス!」
「グランブレイク!」
シュウの魔法とルークの技が片っ端から魔獣を葬り、少し遅れてリリィが到着した頃には全ての魔獣はその姿を消していた。
はぁ…と一息吐くと、ルークはやっとまともにシュウと目を合わせた。
「よお、シュウ。久しぶり。」
「ん?ああ…そういう事になるのかな。」
「そういう事にしておいてくれ。にしても、てっきりここじゃ魔法が使えないものと思っていたんだけどなぁ。」
「俺の魔法の事か?俺にはお前の技の方が信じられんけどな。」
「じゃあ、やっぱ、あそこにあった本か?」
「まあ、そうだ。」
そこにリリィがやってくる。ルークを認めるとちょいと挨拶した後、シュウに話しかける。
「ねぇ、この人がルークさん?」
「ああ。」
「良かったじゃない、会えて。…それで?」
「?」
「んもう、じらしちゃって、ラキスはどうなったのよ…………って、うわあっっ!」
「!そうか、村か!」
「なんだ、二人していきなり。村がどうしたっ…て……」
ルークが振り返ると、村の一角がボウボウ燃えていた。
「秘剣レイジングフラッド!!」
ルークの剣から膨大な量の水が流れ出す。
「うわぁぁぁ!」
「しまった!村の人たちが!」
ルークの技は村人数人を巻き込み、家屋の一部を破壊した。火はあんまり消えていない。
「今度は俺の番だ!……ファイヤーワークス!!」
ヒュ〜バンバン
「花火してどーする!!」
どこからだしたのか、リリィのハリセンが飛ぶ。実はシュウ、英語が苦手。
「えーい、火を以って火を制す!秘剣ヴォルケーノ・スト……」
「ええぃ、やめぇーい!!」
今度はルークがハリセンをくらう。