*入院してたのさ〜

● 回診
畑中先生の回診は午後だ、外来のある日は少し遅い。木曜日は他の病院への往診
のため、入院患者への回診は無い。
病室に入ってくると、この病院の常連である志垣さんから問診を始める。
志垣さんとの問診は「足を切るのか切らないのか?」
「切るならどこから切るのか」に尽きる。
足の状況は一進一退の様だ。
「先生、今日は大分色が良くなったようです。」
「うーん、でもなあ、変に残しておくと、そこから又進むからなあ、どうしよう?」
「そうですか、思い切ってばっさりやりますか、でもなんとか残せませんか?」
「ま、もう少し様子を見るか」
志垣さんが終わるとおいらのところだ、
「どうですか?」
「はあ、昨日の検査では、大分下がった様ですが」
「なるほど、中々良いようですねえ、薬もインシュリンも無しでここまで落ちれば」
「そうですか、じゃ、明日退院ですかねえ?」
「それは駄目、予定どうり2週間、糖尿は、」
「我慢の病気」
「そうです。」
涼しい顔で回診を終える主治医、畑中先生であった。

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