NHKをみながら

山口さん家のツトムくんを見てる俺がいる

何かが懐かしく

何かが悲しく思えた

感情を捨て

いつの間にか

生きてる自分がいなくなった

タバコを口にあてても

何も変わらない天井をみても

ゴキブリ退治に追われる俺がいるだけで

バッハのチェロを聞いても

バーバーの曲を聞いても

悲しみだけが涌いてくる

自分が自分であって

自分が人間の作り出した

ビルやメディア程度の知識で

構成されてると知った時

ちっぽけな自分とともに

死ぬことに対しての恐怖心や

他人に対しての怒り

憎しみが消えてしまった様な

感情を押し込めたら

いつの間にか

飾られたテレビの様な自分が

ただずっと天井をみつめていた

思い出があまりにも少ない自分は

過去の記憶を美化することに手一杯で

今の自分がどうとか

お金が欲しいとか

そんなことは眼中になかった

何かをしてないと

落ち着かなくて

いつも何かを求めていた

でも、その何かがわからなくて

いつも、バタフライナイフを

クルクルとまわしていた

生き抜くことよりも

死に急ぐことを選んで

毎日をこの天井と過ごし

タバコの煙で暇を埋めていった

いつか死ぬ日はくる

一生懸命生きるなんてことはしない

有名にも英雄にもなりたくない

どう生きたって俺の自由だ

金や家で満足できる俺じゃない

勝手にやりたいことをやって

気まぐれに生きる

年寄りになった時の苦労なんて知るか

肉体も精神も感動を忘れた頃

自分の出来損ないの分身をみながら

余生を送るなんて

まっぴらだ

死ぬ時は死ぬ

だから俺はやりたい様にやらせてもらう

たとえそれが

他人に避難されようとも


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