メリーがうちに来てから1年ちょっと、秋も深まった頃、うちの近所に可愛いクロネコがうろうろするようになりました。
4本の足に白い靴下をはいたような、可愛い子猫。私達の顔を見るととても嬉しそうによってきて体を擦り付けます。メリーはあまり甘える事をしない猫なので、嬉しそうにすり寄ってこられると可愛くて可哀想で子供達が内緒で餌をあげたりしていたようです。
困ったなと思っていたある日、前の晩に雹が降ってとても寒い朝でした。
いつもすり寄ってくるその子が枯れ葉の中にうずくまったまま動きません。呼んでももう泣き声もでないようなのです。
何だかここで見捨てると人間でなくなるような気がして、拾ってしまいました。きっと死んじゃうと思ったのです。
どうせ死んじゃうならせめて見ていてあげようと思いました。
獣医さんのところにつれていくと、寄生虫がいるからと虫下しの薬を飲ませてくれました。
うちに帰ってくるとメリーがものすごく怒って、飛びついてきました。そんな汚い猫は大ッ嫌いだからつれてこないでっていうのです。
コタツの中に入れてメリーがいじめないように見ていました。
メリーはよほど腹が立ったのでしょう。子供が帰ってくるのを玄関で待っていて訴えたので、学校から帰ってきた麻衣子はすぐに私が子猫を拾った事が分かったそうです。
「だって帰ってきたらメリーがそういったからすぐに分かったよ!」
ボギーはものすごくお腹がすいていて、いっぱい食べたいのですが食べるとすぐに下痢をします。
ひと部屋に閉じ込めて、湯たんぽを入れておくと、その湯たんぽの上で小さく丸くなって寝ています。その部屋から出るとメリーが飛びかかっていって思いっきり猫パンチを食らわすので部屋からだす事もできません。私や子供達が行くと大喜びでだっこしてもらいたがります。メリーはだっこなんて大ッ嫌いだったので、甘えてくるボギーが可愛くて可哀想で、、、
お父さんとメリーの大反対にもかかわらず、うちで飼う事になってしまいました。
メリーは大変誇り高い猫なので、寄生虫がいるような捨て猫がうちの中にいる事がどうしても許す事ができません。
メリーの抗議行動が始まりました。
まず玄関マットの上にウンチをする。今まできちんとトイレでやっていて一度も他のところにウンチなんてした事がなかったのに、、、
それからお父さんの座椅子の上にまたまたウンチをする。
私と子供達はその日は出かけていて夜遅く帰ってきたのですが、お父さんはそこにウンチがあると知らずに座ってしまい(!)たいへん怒っていました。
そういえば玄関マットにやった時もお父さんの帰宅時間にあわせるようにやってありました。
私達のした事をお父さんに必死で抗議していたんですね。お父さんなら分かってくれると思ったのでしょうか。
メリーにとってはとっても迷惑な事だったのでしょう。
1カ月ほどでやっと少しずつ慣れてきたようでした。
でも時々思い出したように猫パンチはくらわしてました。
メリーはパンチをくらわすし、お父さんは怒るし、しかたがないのでボギーはひと部屋に閉じ込めておきました。お腹の具合が慢性的に悪くて、食べると下痢。きちんとトイレで用を足すのですが、ひどい下痢なので部屋中に新聞紙を敷き詰めていました。いつもとてもお腹空いていてとても寒がりで、1日に何回も湯たんぽのお湯を取り替えてやって、一人でいる時はいつもその湯たんぽの上で小さく丸まっていました。
寂しくて、その部屋のドアをかりかりと引っ掻いて鳴くので、かわいそうでいってあげると、それはもう嬉しそうにゴロゴロクンクンと擦りよってきます。
メリーがボギーに慣れてお父さんが怒るのに疲れた1カ月ほどでやっと自由に部屋から出られるようになりました。
でもいつもびくびくしていて怒られそうだと感じるとさっと逃げるのが早い。


