2004年3月28日(日)
うめだ花月スタンダード公演 芝居もん「友情」  
作:桝野 幸宏 演出:小須田 康人

あらすじ
 小児科医の須知と医大時代の同級生、福田はやはり同じく同級生だった医師の徳井の部屋で彼を待っていた。大病院の名医として頭角をあらわしていた徳井はあまりの忙しさの為精神的な疾患に罹り、やはり同期の医師である木部の病院に入院していたのだが、無事退院し、木部と3人で全快祝いをするところだった。
 徳井のいない間福田が須知に彼の病気の症状や入院中の様子を訪ねると、刃物で人を傷つけるなど危険な行動が見られたという。心配した福田は今日も尖ったものを徳井に近付けないようにと注意する。そこに徳井がワインを持って帰ってくる。(彼のお気に入りのワイン、らしい)
 在学中に両親がなくなった福田は家業のクリーニング屋を継ぐためにリタイアし、今では一生懸命自分の仕事をしている。立派な医師になった同級生たちにうらやましさを感じてはいるが(医者のドラマで妻夫木くんに自分を重ね・・・)自分の今の仕事にも誇りを持っている。しかしそんな福田に微妙な感じの2人。からかう度に冗談だといいつつもやっぱり微妙。徳井はわびながら福田にマフラーの染み抜きをしてもらう。クリーニング屋として彼は亡き父の言葉を守り染み抜きスプレーを常に身につけている。
 3人は木部を待っているがなかなか来ない。もともとものすごい方向音痴の木部、福田の携帯で連絡をとった須知は迎えに行く。残された徳井と福田はお祝の準備を進めるが、徳井が別室にいる間、福田はクローゼットの中に旅行に行っているはずの徳井の妻の死体を見つけてしまう。
 とんでもないものを見てしまった福田は、なぜか一人で辿り着いた木部(独りもんの福田にナースを紹介する)や戻ってきた須知に事実を知らせ相談しようとする。にしても、やってきた木部のお洋服のすごさ。(えらく金はかかっているらしい)確かに便利だとはのちに分かる。彼も福田に対してちょっと微妙な感じ。
 とにかく徳井を外出させ(えっちぃビデオを・・・)すべてをあきらかにした福田。とにかく徳井を自首させて罪をつぐなわせよう、そして友達である自分達は彼を支えよう、と2人に語る。須知はちょっと感動している様子。そこへ徳井が戻ってくる。
 福田はようやくのことで徳井に真実を問い質すが、(妻はある場所へ旅行へ行ったと言い張る)ようやく語られた答えは恐ろしいものだった。それはどんな病も治すという新薬開発の実験結果。しかも妻だけでなくこれまでに人体実験で数十人は殺してきたという。そして須知、木部の2人もそのプロジェクトに参加していた。
 狂っていると罵る福田に、役に立たない人間を選んで実験していると言い放つ徳井。実は今日の集まりも実はリタイアして役立たずと決めつけられた福田を実験台にしようというものであった。木部の服からメスや注射器が出てくる。
 木部に押さえ付けられ徳井に実験薬を打たれようとする福田。危機一髪のところを須知に助けられる。彼はこれまでの福田の友情の厚さを見て心が揺れていたのだった。しかし、木部はそんな須知を逆上し殺す。そして再び木部に押さえ付けられる福田。が、とっさに須知の持っていたメスで逆に木部を刺し殺してしまう。友を殺してしまい動揺しまくりの福田に一部始終を冷たく見守っていた徳井が近づき目的を果たそうとする。揉み合う2人。組み敷かれまさに針が触れようとしたその瞬間、福田はポケットの染み抜きスプレーを目潰しに徳井のメスを奪って刺し殺す。(福田の雄叫び)
 そこで後藤秀樹氏が登場・・・

・感想
 今まで見たものと違って火サスのようなお話でありました。クローゼットに隠された妻の死体が露わにされる度に悲鳴が上がるという状況。見ている私自身はどうやって笑いとサスペンスを一緒にしたらよいのかわからなくてちょっと困りました。だって、シリアスな演技を前に笑い飛ばしてよいものかどうか・・・いつものように次々とおもしろいことを言う登場人物たちもな〜んでかちょっと緊張感。最後の後藤秀樹氏の登場で理由がはっきりしました。
 あとから誰がどの部分でアドリブを言ったのか分かるために出ていたらしい堅さがちょっと惜しい。徳井ですら漂わせていたんだもの仕方ないか。至近距離だということもあって何か言う前にちょっとタメというか「せ〜の」みたいな空気が感じられたのよ。
 内容についてはね、最後の雄叫びで終わっていたらちょっときつかったかも。そこを任されている福田の大変さはわかる。それに後藤氏の登場もあるからね。だけどあそこで拍手喝采だったらかなりカコヨカったと思うのよ。福ちゃん株急騰ってな具合。つくりが凝っていた分、改めて思うと薄いって言うか。今までよりも見せ所アリで頑張ってたとは思うけどね。
 でも、そんな作り方からしてかなりおもしろい芝居もんで、いろいろ試しているのかな〜と今後の期待も膨らみます。ただおもしろいこと言われて「おもしろい」でなく興味深くて楽しいものがでてきたのかもしんない。

・徳井にzoom in!
こういう見方は邪で失礼だとは重々承知。しか〜し、今回の彼は素敵だった!!理想的な肌触りの彼をあんな至近距離で拝見できたのは至福。今回は全然ボソボソしてませんでしたよ。品のある繊細な物腰と高慢な狂気を持ち合わせている役柄に骨抜きにされました。普段はお目にかかれない衣装も申し分なし。しかも、その状態で徳井エンジェルスを目の前でやらかしてくれちゃうし(きゃ〜飛び出してくるよ!)極めつけは死せる徳井・・・私の真正面、2
m弱のところに目を閉じた彼の顔が・・・うわ、どうするよ、顔ちっちぇ〜!触りて〜!!という衝動を必死に抑え
「ここは福ちゃんを見なければ、見なければいけない・・・」と必死の思いで自分を押さえましたよ。だって、ヘンでしょ。盛り上がりは別にあるのに死体を凝視というのは痛すぎ・・・
 それと後藤氏の登場後の話し中に感じられた彼のポジション。話には聞いていたけどやっぱり一目置かれているのね、ホント。そっか〜そっか〜と感慨深かったけど、それってさ・・・。ま、それはまた。
 とにかく彼を見るのには素晴らしすぎる芝居もんでありました。あくまでも邪な見方ですけどね、ホント。

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