魔女術(ウィッチクラフト)



魔女術、いわゆるウィッチクラフトとは「魔術」とは異なる、ヨ−ロッパの民間呪術をあらわすものである。
その訳語には「まじない(おまじない)」「のろい術」などといった言葉が当てられていたが、魔女(この魔女には男性 もいるが)の使う術であるという事で近年「魔女術」という呼び名が一般的になってきている。
魔女術の特徴は「自然崇拝」「原始的な星の信仰」「土着的な地神信仰」などがモチ−フになっており、 伝播と体系にロマの民(いわゆる「ジプシ−」)たちの思想が深く関わっている点にある。
文化人類学(比較宗教学)的に注目するならば、この中世の魔女術には見るべき点が多々ある。
魔法使いの老婆が「コウモリ、トカゲのしっぽ、マンドラゴラ、ヘビの薫製」などを煮て作る「惚れ薬」などは よく考えてみれば「漢方薬」の「精力剤」に酷似しているし、思い返せば、日本とヨ−ロッパを結ぶ シルクロ−ドのヨ−ロッパ終端こそが、ジプシ−たちの役割であったことを考えれば、それも当然の ことであり、中世魔女術になにか郷愁と親近感をおぼえてしまう。
ところで、近代から現代にいたり、魔女術は変貌(進歩的退化?)を遂げて、儀式中心の自然信仰へと 移り変わっていった。
さらには「黄金の夜明け」の思想や「クロウリ−」の思想を受け、カバラ的な要素や性魔術の要素も 取り入れた魔女術も生まれたが、やがて「人間よ自然に帰れ!」というアウトドア 志向、ヨ−ロッパではヌ−ディスト志向をも取り入れた、イベント的な魔女術が「宗教」として 広まり、現在も勢力を広げつつある。
         

信仰的な自然志向にたいしては「好き嫌い」も激しかろうが、自然を大切にし、 自然を敬う気持ちは重要であることに異論を唱える人はいないだろう。
さらには最近の傾向として「呪術的な儀式」「閉鎖的な儀式」よりも「集団的」「開放的」な儀式 が重要視される傾向にあり、こうした形の「信仰」が日本に上陸し、定着するのも、そう遠くない ことは確信を持っていえる。
   
近日中に魔女術の実際の方法や、道具について解説する予定。

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