◆ 森野 欧二の「クラシック・パソコン」についての論考−その3





これまでクラシック・パソコンについて懐古してきましたが、「クラシック・パソコン」という表現は、私の勝手な思い付きでありまして、実際に”クラシック”を辞書で引くと、「その分野で、いつまでも価値を失わないりっぱな作品」とありました。これを見て少し考えました。古い旧型のパソコンは、いつまでも価値を失わないものではなく、はっきりいって価値がないと断定されてしまうものです。特に現代のコンピューター関連の製品は、数年、下手すれば半年で以前のものは顧みられなくなってしまうのが、良くもあり、また悲しくもある現状といえるでしょう。そうなると、「クラシック・パソコン」という表現は、厳密に言えば適切ではないかもしれないと考えたのです。しかし、現代の技術や飛躍的な進歩があるのは、やはりこれまでのこの分野での、私たちの知らない多大な時間と緻密な努力、そして汗と涙という歴史があり、その積み重ねの集結があるからではないでしょうか。そのようなことを考えると、「りっぱな作品」であった!と私はいえると思います。

さて、時代は少し進み、5インチのFDが登場してきた頃のお話しを致しましょう。5インチ(正確には5.25)のフロッピーは、今主流の3.5インチのハードな本体と違い、柔らかくへなへなでした。なので、慌てて差し込もうとして、「ぐにゃ」と曲げてしまう可能性もありました。また、ノーブランドものの安価なFDも続々誕生してきました。「ノーブランドものは危ない!?」という噂があった頃、当時辛口批評で有名だった某コンピューター雑誌(批評があまりにも激しかったため、廃刊に追いやられたという…)が、興味深い記事を掲載していました。それは、記録メディアで有名なM社の5インチFDと、ノーブランドの格安FDを比較実験し、どちらが優れているかという記事でした。時代が時代だけに詳しくは覚えていませんが(この記事ははっきり言って記憶だけに頼っています^_^;)読み込み・書き込みエラー、耐久性テストなどを行なっていたような気がします。その結果、ノーブランドが勝利を得、M社のFDが敗退してしまったのです。これは、かなりショッキングな記事でした。当然誰でも、高いお金を出して買ったブランドものの方が、モノがいいと思って、そちらを買っているからです。実際私もノーブランドのFDをかなりの枚数使用していましたが、エラーは一度も起こりませんでした。一度だけ経験したエラーは、何と、M社のFDでした…!?。まぁ、たまたまだったのかもしれませんがね…。

フロッピーディスクが主流になった頃は、記憶容量も増えたので、ソフトの質がぐんと向上してきました。当時売れていたPC-9801シリーズは、5インチのFDドライブが2基標準装備されているものが人気でした。大抵、Aドライブにビジネス・ゲームなどのプログラムディスク、Bドライブには各々のデータをSAVEするデータディスクを挿入するのが一般的でした。しかし、このドライブ2基が思わぬ方向へと進み、巷を騒がせる結果となったのでした。

(その4へ続く)

Copyright(C)1998 森野 欧二