我ら快適PERIPHERAL!−第3回





   ご主人様はMS−DOSプロンプトにして、時々わけのわからない作業をしておられる。つまり、Windowsになってからでも、DOSのアプリケーションをよく使っておられるのだ。私たちが購入された当時、プリンターの「Aさん」にまつわる事件が起きた。ある時、作図ソフトでプリントアウトしようとした時にそれは起こった。ちなみにこの作図ソフトは、MS−DOSアプリケーションだ。「Aさん」から印刷された直線がぎざぎざになって波打っているのだ。問題の原因をすぐにプリンター自体のせいにしたご主人様は、すぐに販売店に持っていき、「不良品なので、代替して欲しい」と言ったそうだ。友達になったばかりの「Aさん」と、もう分かれ離れになってしまうのか?販売店では、全く問題はないということで、「Aさん」は戻ってきた。ご主人様は「おかしいなー!?」と、少し考え、「もしや・・・」と、付属のフロッピーディスクを探し始めた。そして、DOS用のプリンターのドライバーをインストールする作業をはじめられた。案の定、プリントアウトはうまくゆき、「Aさん」とこれまで付き合っていることができている。

   当時のご主人様は、「Aさん」をフル活用し、プリンターインクもすぐになくなってしまう状況だった。そんな時、ご主人様はある品物を買ってこられた。箱を見ると「安心・簡単・お得なつめ替えインク」と書いてあった。黒のインクジェット用のインク60mlが売価1,680円だったそうだ。早速、カートリッジに補給。服などについたら絶対取れないので、ご主人様はかなり慎重に補給作業をしていた(私はそれを見ていて、おい、おい、息まで止めなくてもいいだろー、と思った)。その後、実際にプリントアウトしたところ、何の問題もなく「Aさん」はさくさく仕事をしていた。
   しばらく時がたち、2回目のインクを補給し、半分くらいなくなった頃だろうか。印刷がかすれ、ついに何度ヘッドをクリーニングしてもインクは出なくなった、というよりエラーが出てカートリッジをセットできないのだ。「これは、電気的にイカレたのか?きっと、もうヘッドがだめなんだろうな」そういってご主人様はカートリッジを捨てようとした。と思ったら、その手を止め、カートリッジの中に残っているインクをスポイトで抜き始めた。私たちのご主人様だが、かなりせこいと思った。

   結論としてご主人様は、つめ替えインクを買っていれば、ずっとそれを使い続けられる訳ではないことを悟られた。純正カートリッジは、当然使用回数の限界があり、メーカー側としては、「インクがなくなったら、はいそれまでですよ。新しいのを買ってください」と主張している。そして、つめ替えインクを使用したことによって、何かトラブルが生じたとしても、無論保証はないのである。しかし、つめ替えインクの注入作業さえ面倒くさく感じなければ、純正カートリッジと併用して使用することにより、経済的なパソコンライフを送っていくことができるのである。現在もご主人様はそうされている。

   「Aさん」の購入当時には、代替されるかも!?という危機に直面したこともあったが、プリンターカバーも買ってもらい、現在に至るまで平穏に過ごしている。しかし、最近しばしば聞かれる「写真画質かー…」というご主人様の口癖が、「Aさん」の寿命を危うくしている。

(第4回へ続く)

Copyright(C)1998 森野 欧二