リンダ・ハワード みーはーの方に既に書いたが、「二度殺せるなら」を読んだのがリンダにはまったきっかけ。 これを読んで、ずきゅーーーん!とやられた。 それからは著作を集める日々(笑)。 初期のねちっこい作品は、オーソン・ウェルズの「ジェーン・エア」を連想させる。 見えない糸で結ばれているように、ヒーローの視線に射すくめられたように、ヒロインは餌食だ。 ヒーローは、この女しかいない、というほどの迫力でせまってくる。 くもの網にかかった蝶、へびににらまれたかえる、オーソン・ウェルズに見つめられたジョーン・フォンテーンだ。 ヒーローは、けっこうマッチョ系で無言の圧力を感じるような体格。 強烈な男性性を放ち、この女は自分のものだ、と獲物を狙うような目で見つめる。(ぞ・ぞわわっ) リンダヒロインは初期の数作品を除いて、つまらない曲解バトルをしない。 常識的で理性的に行動しようとするし、自分の感情を偽ろうとしない。 このあたりが読んでいて、気持ちよく乗れるポイントなんだと思う。 後期になるにしたがってヒロインがより強く勇敢で元気になってくる。 これはこれで悪くないが、わたしがけっこう初期のねちっこさも好きだ(爆)。 後期のヒーローは「風とともに去りぬ」のレット・バトラーのイメージに結構近くて、 自信家で強引だけれど憎めない。意外なほど細やかな心配りをしてくれてヒロインの苦境を救う。 疲れ知らずの種馬君であることはリンダヒーローの最も重要な点だ(力説!笑)。 数をこなすからいい、っていうんじゃない。 (でも、毎日5回も6回もって、、ここまで求められたら、女冥利に尽きるわ #^o^#) とてつもなく気配り尽くし君で、ヒロインを喜ばせることに真剣で、 ここぞと言うときの感受性の細やかさが、肉体を超えて、実は心まで含めた癒しになる。 また、最近気づいたのだが、後期のリンダヒーローは、自身の生い立ちやらトラウマなどの 迷いや悩みが無く、「我ヒロインを愛す」と明快なのだ。 これがきっとイライラする日常で疲れた心に、心地よく響くのかもしれない。 なお、ほとんど翻訳ものが入手できず原書を読んだので、人名の発音が違っているかもしれない。 リンダは原書が長いので、翻訳が虫食い訳になっていたり、大幅に省略されていることがある。 翻訳本はなかなか入手できないが、気がついたものだけは別ページにリンク。 オリジナルの表紙絵はこちらのサイトで紹介されている。 2003/04追加 「愛は命がけ」「ダイヤモンドの海」「青い瞳の狼」など実は持っているんですが 読んでいません。どうしてかというと、、、 もったいなくて読めないの(笑)。 なんやかんや文句があったとしても、やはりリンダは別格の上手さがあるんです。 久々によんだ「LOVING EVANGELINE(誘惑の湖)」で、ヒーローの熱さにどっきどっきして、 いや、迫力だけじゃなくて、気遣いやら誘惑の手口やら、ちょっと他とは違うんですよねぇ。 読んでいて、くらっとくるんですよねぇ。 だから、全部の作品を読んでしまうと楽しみがなくなってしまうみたいな気がして ぐずぐずと読まずにいるんです。
| カテゴリー | 題名 | 過去 | 出版 | 系統 | ヒロイン、ヒーローの名前 | 感想 | 一言 |
| sse#22 | All That Glitters (バラのざわめき) |
ヒロインは孤児院そだち | 1982 | ギリシア人大富豪鬼畜ヒーロー、メロメロの巻 | ジェシカ、ニコラス・コンスタンチノフ | 傲慢ヒーローの仕打ちもあんまりだけど、ヒロインもナイーブすぎてお子ちゃま。しかし夫の権利を要求するヒーローに赤面ざます。ヒーローのママンがとてもよかったですね。 | |
| sse#46 | AN INDEPENDENT WIFE (もう一度愛して) |
ヒロイン両親 | 1982 | 自立に目覚めたヒロイン、元さや( 年) | ニュースリポーター、サリー、雑誌社オーナー、ライ | うんざりする意地悪キャラと、それを信じるヒロイン。あーぁ、自立って言ったって、こうも信用できない女の言動を頭から信じるんじゃ・・・やれやれ。今のリンダからは想像できないups downのいらいらストーリー。ヒーローもなんだかキャラが中途半端で、つまるところドラマを詰め込みすぎ。 | |
| SIM-22 | AGAINST the RULES (美しい悲劇) |
ベトナム戦争の影をひきずっているヒーロー | 1983 | 後見人系&ヒーローはヒロインをずっと昔から愛していた系 | 牧場主の娘キャスリン、牧場頭ルール | Ruleの魅力満載。彼はキャットにめろめろじゃないか。こんなに愛されていてどうしてヒロインは分からないのかねぇ。Look at meには思わず涙が・・・翻訳に大幅省略あり | うきっ |
| sse#177 | Come Lie With Me (夜明けのフーガ) |
ヒロインの父親はわからない。アル中の母親の暴力に苦しみ、さらに夫の暴行に苦しんだ | 1984 | 愛することを恐れるヒロインと誠実なヒーロー | セラピスト(機能回復士)ディオンヌ、航空エンジニアブレイク | 悪名高き表紙の絵。まじひどいよ、ヒロインの顔。ヒロインは心の傷が深すぎていつまでたっても愛にふみだせないが、ヒーローが本当に優しい。 翻訳はラスト4ページが無い事が判明。 | うるる |
| SIM-92 | TEARS OF THE RENEGADE (ダンシング・ラブ) |
ヒーローは南部の名家の庶子、過去に女性問題で追われるように故郷を離れた | 1985 | 愛することを怖れるヒーロー&誠実ヒロイン | スーザン、コード | これまた濃い、濃い、ヒーロー。最初の出会いで、もうね、お手上げ、どうにでもして状態(こんな人に会ってみたいもんだわ 爆)。ヒーローの企みに関わってしまい、ヒロインの苦痛にみちた日々。でもラストはメロメロだからね。原書の微妙な差 | うひっ |
| sse#230 | SARAH'S CHILD (流れ星に祈って) |
愛する妻と子供を交通事故で亡くして立ち直れないヒーロー | 1985 | ヒロイン長年片思い&鬼畜ヒーロー | 33歳キャリアウーマン、サラ、多国籍企業役員ローマン | これが泣かずにおられようか。サラのけなげなこと。。リンダにあるまじき鬼畜なローマン、なんて奴だっ。最後がまた泣ける | うううっ |
| sse#260 | The Cutting Edge (裏切りの刃) |
ヒーローの母は生まれたばかりの子を父に渡して去ってしまった | 1985 | 愛ゆえに互いの不実を疑い苦しむ | カーターエンジニアリング会計課テッサ・コンウェイ、カーター・マーシャルグループ、トップ調査員ブレット・ラットランド | これがまた、濃いのなんのって。ブレットの放つセクシャリティに絡めとられる息苦しさ。ヒロインの苦しみには涙が。愛の本質がけっこう伝わる一品 | うううっ |
| SIM-129 | 炎のコスタリカ (Midnight Rainbow) |
1986 | サバイバル&ヒロインを守るヒーロー | 大富豪の娘ジェーン、元特殊戦闘員サリバン | ヒロインが強い。ヒーローたじたじである。この時期のリンダのヒロインの中では異彩を放つ強さ。戦士がノックダウンされるという意味では爽快。 | ||
| sse#327 | ALMOST FOREVER (美しい標的) |
1986 | 自信の無いヒロイン&迫るヒーロー系 | 秘書クレア、多国籍企業役員ナンバー2マックス(なんと英国貴族だったりして) | クレアの傷つきやすさはやや鼻につくが、自信がもともと無い上にマックスに利用された事実があるだけに気持ちがわからないではない。それにしても、ああ、マックス、なぜそんなにクレアにぞっこんなんだぁ〜?ローマンとサラのその後がわかるのも嬉しい | うきっ | |
| SIM-201 | HEARTBREAKER (瞳に輝く星) |
夫の暴力に苦しんだヒロイン | 1987 | 前半はヒロインを誤解する鬼畜ヒーロー、後半はヒロインを守るヒーロー | 破産した牧場主の娘ミシェル、債権主でもある牧場主ジョン | ヒロインを甘やかすヒーローにはもうつける薬が無い!(笑 | |
| Christmas 1987 | Bluebird Winter | 両親がいない、男に捨てられたヒロイン | 1987 | 自信の無いヒロイン&迫るヒーロー系 | キャスリン、小児科医デレク | デレク、本当に素敵〜!ローマン&サラとマックス&クレアのその後がわかるのも嬉しい。 | |
| sse#452 | White Lies (カムフラージュ) |
1988 | 記憶喪失&身代わり&迫るヒーロー系 | ジェイ、エージェント スティーブ(ルーカス・ストーン) | かなり好き。ほとんど百鬼丸(どろろ)状態だったヒーローが回復するまでが濃くってねぇ。強烈な男性性が包帯からも放出されるっ(笑 | うききっ! | |
| マッケンジーの山 | 人種差別による偏見に投獄までされたヒーロー | 1989 | 戦士をノックアウトする勇敢なバージン | 教師メアリー、牧場主ウルフ | 二重マル。はぁ〜。ウルフったらなんて素敵なのぉ。ヒロイン、メアリーの勇気がとても快い。 | うききっ! | |
| SIM-349 | Duncan's Bride (ダンカンの花嫁) |
離婚で手ひどい打撃をうけたヒーロー。財産を根こそぎ持っていかれた | 1990 | 愛することを恐れるヒーローと体当たりのヒロイン | マデリン、牧場主リース・ダンカン | ダンカンがメロメロになっていく様が楽しい。しかし激しすぎるあっちっち。 | うきっ |
| A Lady of the West (レディ・ヴィクトリア) |
1990 | もうすぐ | |||||
| ヴィレッジ | The Touch of Fire (ふたりだけの荒野) |
ヒロイン2才のとき母死亡。 ヒーローは南北戦争で父、兄を失う | 1992 | サバイバル系、 超自然系 | 医者アニー、 元南軍兵士レイフ・マッケイ | リンダヒーローは、ずばり「ゆるぎない自信」! 誘拐犯でも迷いなし!(笑)。孤独な戦士がヒロインの内に燃える火にふれ、メロメロへ。ヒロインもまわりくどくないよぉー。かなり楽天的な展開だが、迷いがないので許す!(笑) | うきっ |
| 熱い闇 | 1992 | 戦士をノックアウトする気の強いバージン | 物理学者キャロライン、空軍大佐ジョー | 二重マル。はぁ〜。ジョーったらなんて素敵なのぉ。ヒロイン、キャロライン、あんたはエライ! | うきっ | ||
| SIM-607 | LOVING EVANGELINE (誘惑の湖) |
ヒロインは新婚旅行の初日に交通事故で夫を亡くす。目の前で失血しながら死んでいく夫を見送るという悲劇 | 1994 | 鬼畜ヒーロー! | ボート小屋経営エヴァンジェリン、ソフト開発会社社長ロバート | お、お、おとろちいぃ。。カッティングエッジと同様、男性性を強烈に放つヒーローにひとたび狙われたら最後。もう溶けるっきゃない。久しぶりにリンダを読んで、やはり他の作家とは迫力が違うと痛感しました。脱帽。 翻訳はこの濃い味が薄まっていることが判明 | どっはー |
| 愛は命がけ | 1996 | もうすぐ | |||||
| summer sensation | Overload | ど熱いヒーロー! | エリザベス、セキュリティ会社トム・クェンティン | DV元夫の影響で強引なヒーローに恐れを抱くヒロイン。大停電の午後、ビルの中にふたりだけ閉じ込められた。いやはや、ものすごぉく熱いぞ、絶倫だぞっ | |||
| LS-71 | ダイヤモンドの海 | Sep-99 | もうすぐ | ||||
| A Game of Chance (危険な駆け引き) |
実の両親はわからない、ストリートチルドレンだったヒーロー。 | 2000 | 愛を怖れるヒーローを勇敢で純真なヒロインがノックアウト | 諜報員チャンス、テロリストの娘サニー | 純真なヒロインを仕事とはいえ利用するチャンス、なんて奴だ。でも言い訳しない所が潔い。サニーも強くて快い!そしてウルフとメアリがまた良いんだなぁ。マッケンジーの最終章にふさわしい締めくくりで泣ける。 が、邦訳にとてもイマイチな個所がある(あんまりだっ) | うききっ! | |
| 二見書房 | 石の都に眠れ | 1993 | アドベンチャー&サバイバル系 | 考古学者ジリアン、秘境ガイド・ベン | 元気印いっぱい!はぁ〜。ベンにはもう何を言っていいのやら。 | うきっ | |
| 二見書房 | 夜を忘れたい | 1994 | ヒロインを守るヒーロー系 | 超能力者マーリー、オークランド市警デーン | 警備のおそまつさがやや残念。 (追加)HQをたくさん読んでからこれを再読すると、ヒーローのセクシーでべたぼれな魅力がたまらなく感じる。 | ||
| 二見書房 | 心とざされて | ヒロイン7才のとき両親事故で死亡 | 1996 | 理不尽な別れ、再会10年、ヒロインを守るヒーロー、ヒロインの成長 | アラバマきっての名家ダベンポート家の末裔ロアンナ、又従姉妹牧場主ウェッブ | 10年前の殺人事件と、今またくりかえされる脅威。どろどろの敵役たちに翻弄されるヒーロー、ヒロイン。 ゴシックロマンヒーローになるには種馬すぎるリンダヒーロー。ヒロインを傷つけたことを後悔するやいなや突撃だーっ。我の行く道一点の迷い無し!(いいぞっ) | |
| 二見書房 | 夢の中の騎士 | 1997 | 不思議な運命の糸にたぐりよせられる二人 | 古文書専門家グレース、中世テンプル騎士団の戦士ナイル | 二重マル。逃亡の日々が良い。ナイルの種馬にどきどき | うきっ | |
| 二見書房 | 二度殺せるなら | 父親に捨てられたヒロイン | 1998 | ヒロインを守るヒーロー系 | 看護婦カレン、刑事マーク | 二重マル。雨のシーンが羨ましすぎ。マークの容易周到さに呆れる(笑 | うききっ! |
| 二見書房 | 黄昏に生まれたから | 1998 | 殺人現場を無意識に描いてしまったスウィーニー、不倫、裏切り、ゆすりの渦巻く関係にまきこまれる | 画家スウィーニー、株でひと財産築いたリチャード | 既婚男性しかも友人の夫、という点がやはり好きになれない。 | ||
| 二見書房 | 青い瞳の狼 | もうすぐ | |||||
| 二見書房 | 見知らぬあなた | 2002 | 中短編集 | ブルームーン 夢のほとり 白の訪問者 |
少女趣味と言われようが「夢のほとり」が好き(うきっ) | うきっ | |
| 二見書房 | Mr.パーフェクト | 2000 | ヒロインを守るヒーロー系 | ジェイン、警官サム・ドノヴァン | もしリンダがこの路線を走るつもりならいやだなぁ。行き過ぎたセクシーコメディだと思う。 | ||
| 二見書房 | パーティーガール | 2002 | ヒロインを守るヒーロー、変身ヒロイン | 図書館司書デイジー、警察署長ラッソ | 厚かましくて、でも気配り抜群ヒーローを描いたら、本当にうまい。読んでいて幸せ気分になる。基本的に主要人物の行動がリーゾナブルだからリンダは好きだ。サスペンス部分は単純だが、ロマンス本ならこれで十分かな。 | うきっ | |
| 二見書房 | 一度しか死ねない | 2002 | ヒロインを守るヒーロー | 執事セーラ、刑事カーヒル | Mr.パーフェクトほどあけすけじゃないのでほっとした。リンダの書くヒーローはなんでこうもぐっとくるんだろう。種馬くんのくせになんでこんなに優しく気遣ってくれるんだろう。信頼の糸が切れないから読んでいてとても幸せ。 | うきっ |
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