和平交渉の行方

 

 イスラエルとパレスチナの停戦交渉が正念場を迎えている。

 現地時間の8日にイスラエルのシャロン首相とパレスチナのアッバス議長との間で行われた首脳会談の場で、双方が攻撃を停止するなど停戦を明示した「宣言」を行った。

 かつて両国は、アメリカの仲介ながら和平合意をしていた時期があった。今から12年前の1993年に、イスラエルの当時のラビン首相とパレスチナのアラファト議長が合意をし、この功績が認められてノーベル平和賞を受賞している。

だが、その後ラビン首相が暗殺され、両者の関係は悪化の一途をたどっていった。特にシャロン首相はパレスチナに対して強硬な姿勢を見せており。、パレスチナ住民が居住している地域を襲撃したり、それに対抗する形でパレスチナ側も民間人を巻き込んだゲリラ戦が各地で勃発していた。

 このままでは和平も遠のいていくかに見えたが、パレスチナの首相だったアラファト議長が病気で死亡したことで、パレスチナの独裁的な行動にブレーキがかかった。初めて民主的な選挙で選ばれたアッバス首相は戦争には懐疑的なため、急速に両者の関係は修復していくようにも思えた。

 ただ、パレスチナの極右ゲリラであるハマスが当初から停戦には応じないと表明しており、停戦宣言後も殺害事件を起こしているので、今後の行方は微妙なのだが、アッバス首相との会談で一応の停戦を受け入れる動きもあったので、まだまだ微妙な関係ではあるものの、和平が進展する上では着実な一歩として歓迎したい。

 そもそもこの地域の紛争は、アメリカやイギリスがそれぞれに主権を認めさせたことがきっかけで始まったこともあり、両者の間で何とかして欲しいとするのは、非常に心苦しいところがある。その意味では今日の朝鮮半島とも並びこの問題は、ただの対岸の事件ではなく、国際社会が見守っていくしか解決の糸口は見つからないのでは、とも思う。

 当時はアメリカ・イギリスの問題であっても、時間がかなり経過してしまった今となっては、もう後戻りもできないし、世界の誰しもが深く考えて行かなくてはならないだろう。

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