★ジャンヌ・ダルク ★シックス・センス ★マトリックス
★スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス ★交渉人 ★ハムナプトラ
★奇蹟の輝き ★ライフ・イズ・ビューティフル ★RONIN ★プラクティカル・マジック
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ジャンヌ・ダルク
【原題】 Joan of Arc
【作品年度】1999年 アメリカ映画
【配給】 コロンビア映画/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
【監督】 Luc Besson (リュック・ベッソン)
【主演】 Milla Jovovich (ミラ・ジョヴォヴィッチ)
【助演】 John Malkovich (ジョン・マルコヴィッチ)
Faye Dunaway (フェイ・ダナウェイ)
Dustin Hoffman (ダスティン・ホフマン)
パスカル・グレゴリー ヴァンサン・カッセル デズモンド・ハリントン チェッキー・カリョ
【上映時間】2時間37分
【お気楽寸評】
この映画を見て(なんか似たような映画を観たことがあるぞ…)と思い、必死に記憶の
糸をたどると、かなり昔の角川映画「天と地と」だった事に気付いた。
たしか財前直美のデビュー作品だったように思う。
財前扮する少女が武将のいでたちで戦場に向う。甲冑に身を固め、馬上で自分の旗を片
手に川を挟んだ敵に対してとうとうと口上を述べる。
あれあれ、全く同じシチュエーションじゃないの。
そして戦いの場面、これも全く同じ。歩兵がいて、騎馬兵がいて、槍でつき合ったり、
刀での鍔ぜりあい、そして敵陣への攻撃は、塀をよじ登るもの、門をつき壊すもの、守
る方も上から巨大な石や煮え湯を落としたりと、今の時代から比べれば全く原始的なも
のであった。これも洋の東西を問わずほとんど変らなかったんだなぁ、と感心してしま
った。
内容については、宗教がからんでくると我々日本人はまったくお手上げ状況になってし
まう。神の力はそれほどまでに偉大なのか? 宗教とは人をここまでのめり込ませてし
まうものなのか? 宗派が違うとなぜ受け入れられないのか?
戦に勝ったからこそ後年聖人として名を連ねられているが、そうでなければただの狂人。
戦に勝利できたのは神のご加護か?
ひとつどうしてもわからなかったことがある。
イギリス軍の捕虜となったジャンヌが裁判を受け改悛を迫られる。その際ジャンヌは幾
度となく「告解を聞いて!」と叫ぶ。まずこの「告解」自体がよくわからない。
そして、ジャンヌに同情しながらも「それだけはできない」という裁判官(司祭?)。
なんだかさっぱり理解できない。
それにしても、ミラ・ジョヴォヴィッチのジャンヌは迫力があった。
私の頭の中には、ジャンヌ・ダルク=イングリッド・バーグマン=小柄で可憐という
イメージがあったのだが、あの重い甲冑を身に着けて馬に乗り縦横無尽に戦場を駆け回
る為には、小柄ではちょっと無理があるかもしれない。
その点ミラは細身ではあるが、男性に勝るとも劣らない身の丈、腹の底から響き渡る声
(これがハスキーボイスでいいんですよ)、意志の強そうなまなざし、結構説得力のある
ジャンヌ・ダルクだった。
そして忘れてはならないのが、脇を固める豪華俳優たち。
シャルル7世を陰で操る継母のヨランド。彼女が現れたときは衝撃だった。
魔女を思わせるような風貌、一癖も二癖もありそうな目つき口元。一瞬で只者ではない
と観客に知らしめるその存在。岸田今日子似のこの人は誰? 事前に何の情報も仕入れ
ずに観に行った為、最後の最後エンドクレジットでキャストが出るまでわからなかった。
Fay Dunaway ふぇい だなうぇい なにぃ! フェイ・ダナウェイだって!
脇役であの存在感を出せるなんて、やはり大物女優であった。
そして、ジャンヌ・ダルクの「良心」役。これはいくらマントで顔を隠しても、あの大
きな鼻でわかってしまいました、ダスティン・ホフマン。
存在のない「良心」という役をこなし、ジャンヌの行動が正しいものだったのかどうか、
ジャンヌ=観客に対し淡々と問い詰めていく。
とにかく、この映画を一言で言うならば「宗教はわからない」
でも、宗教抜きではこの映画はありえないんですよねぇ・・・。
Joan of Arc これでジャンヌ・ダルクなの?
ジョアンじゃないのぉ?
(1999年12月 松竹ピカデリー)
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シックス・センス
【原題】 THE SIXTH SENCE
【作品年度】1999年 アメリカ映画
【配給】 スパイグラス・エンターテインメント プレゼンツ
【監督】 M.Night Shyamalan (M.ナイト・シャマラン)
【主演】 Bruce Willis (ブルース・ウィリス)
Haley Joel Osment (ハーレイ・ジョエル・オスメント)
【助演】 トニ・コレット オリビア・ウィリアムス
【上映時間】1時間47分
【おきらく寸評】
「この映画のストーリーには”ある秘密”があります。映画をご覧になった皆様は、
その秘密をまだご覧になっていない方には決してお話にならないようお願いします。」
こんなクレジットが冒頭に出てきました。
そのせいでしょうか、前述の「マトリックス」とは対照的に、面白い面白いと言われ
ながら内容については全くもれ聞こえてきませんでした。
うわさでは、オカルトっぽい映画だとか、すごい怖いらしいよとか言われていました
が、実際に見てみて、ストーリーの根本を成すものは「夫婦の愛」「親子の愛」では
ないかと思いました。
特に親子の関係については、つい自分を重ね合わせて見てしまいました。
お互いに愛し合っていて、信頼しあっているのになぜか理解できない部分がある。
どうしてわかってくれないの?! そんなもどかしさがひしひしと伝わってきました。
それはそれとして、この映画のみどころはなんといってもコール少年の目の前に現れ
る幽霊たち。幽霊というよりもっとナマナマしい感じでしたが。
ホラー映画によくあるような効果音があちこちで使われていて、何となくわかってい
ながらもドキ〜ッ!としてしまいました。(私はあまりびくつかない方なんですけど)
後ろの席の女性は、最初から最後までその効果音に驚いていたようで、その都度イス
がゆれていました。
”ある秘密”について、私は最後の最後、謎解きの場面でやっとわかったのですが、
一緒に行った後輩の女の子は、最初の方でわかっていたので、帰りに私と話しをする
まで、何が秘密だったのかわからなかったそうです。
作者の意図通り、まんまとハマってしまった私がおまぬけなのか、それともすぐわか
ってしまい、自ら面白みを半減させてしまった後輩の方がおまぬけなのか・・・。
シックス・センスをみたあなた、どうか教えて下さい。
(1999年11月 仙台東宝劇場)
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マトリックス
【原題】 THE MATRIX
【作品年度】1999年 アメリカ映画
【配給】 ワーナー・ブラザース映画
【監督】 Larry & Andy Wachowski (ラリー&アンディ・ウォシャウスキー)
【主演】 Keanu Reeves (キアヌ・リーブス)
【助演】 Carrie-Anne Moss (キャリー=アン・モス) Laurence Fishburne (ローレンス・フィッシュバーン)
Hugo Weaving (ヒューゴ・ウィービング) Joe Pantoliano (ジョー・パントリアーノ)
【上映時間】2時間16分
【おきらく寸評】
はっきり言って、私にとっては期待はずれでした。
公開前のこれでもかこれでもかのメディア攻勢、プレ・ビューで見るド派手なアクションと
不思議な世界。こんなすごいシーンばかりで、本編は一体どんなだろう?! という大きな期
待感と、久しぶりにキアヌに会えると期待とで公開が待ち遠しくてたまりませんでした。
冒頭キャリー=アン・モス演じるトリニティのアクションシーン。うんうん、このシーンは
テレビで見た見た。なるほどね。出だし好調。
でも・・・何だかその後がまとろっこしい。
「この20世紀末の世界がじつは仮想現実でしかなく、そこに暮らす者たちの肉体はみな、
22世紀末、地球を支配するに至った機械知性種族の家畜として飼育されているにすぎない」
(パンフレットより抜粋)という事の説明が長々と続いたため、途中何度も眠くなってしま
いました。
やっと面白くなってきた後半の目玉シーンも、どれもこれもテレビで見たものばかり。
テレビの方がメイキングなどもやっていてかえって面白かったかもしれない。
とにかく、難解な映画でした。
私がひとつ心配しているのは、この秋から冬にかけて、黒いTシャツに黒パンツ、黒いロング
コートにサングラスの「ああ勘違い」野郎たちが、街を闊歩するのではないかという事・・・。
(1999年10月 青葉劇場)
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スター・ウォーズ
エピソード1/ファントム・メナス
【原題】 STAR WARS EPSODE1 THE PHANTOM MENACE
【作品年度】1999年 アメリカ映画
【配給】 20世紀フォックス映画
【監督】 George Lucas (ジョージ・ルーカス)
【主演】 Liam Neason (リーアム・ニーソン) Ewan McCregor (ユアン・マクレガー)
Natalie Portman (ナタリー・ポートマン) Jake Lloyd (ジェイク・ロイド)
【助演】 ペルニラ・アウグスト フランク・オズ イアン・マクダーミド オリバー・フォード・ディビス
ヒュー・クォーシー アーメド・ベスト アンソニー・ダニエルス ケニー・ベイカー
テレンス・スタンプ その他、数え切れないほどの人たち
【上映時間】2時間12分49秒
【おきらく寸評】
想像以上の作品でした!
私の場合、前評判が高ければ高いほど、観に行く前には「ホントにいい映画なの?!」
と、疑ってしまう悪い癖があります。
その昔、「E・T」がブレイクした時、ものすご〜く大きな期待に胸膨らませてドキ
ドキワクワク観に行ったのですが…。無残
以来、話題の映画に関しては、なるべく期待をかけすぎないようにして劇場に行って
います。その方が、本当に面白かったときの喜びが倍増しますからね。
私にとっては「タイタニック」もみんなが言うほどは…。
そんな訳で、今回も異常な盛り上がりを目の当たりにして、(期待しすぎちゃだめだぞ)
と、強く自分に言い聞かせていました。
そして、いよいよ劇場へ。見慣れた「STAR WARS」のマークがスクリーンに
現れた時ゾクッとし、テーマ曲が流れた時には不覚にもホロリ。
「お久しゅうございます」って感じでしょうか。
物語は、「STAR WARS」の主役だったルーク・スカイウォーカーの父、アナ
キン・スカイウォーカー(後のダース・ベイダー)の少年時代の話。と、分かってい
ながら、いつのまにか頭の中では(ルークの少年時代)となってしまっている自分が
情けない…。
最近これほど「手間」「暇(時間)」『金」のかかった映画はなかったように思います。
1シーン1シーン、1カット1カットが凝りに凝っていて、瞬きするのがもったいな
いので、しまいには目がカサカサに乾いてしまいました。(冗談よぉ)
ストーリーを追うために主役級の人たちばかりに目が行ってしまいましたが、ふと他
を見ると細かいところまで凝っているんですねぇ。
家に帰ってからじっくりパンフレット(これが800円! 今までで一番高いです。
でも内容がすごく充実しているので損した気にはなりません。)をじっくり読んでみ
たら、登場人物(星人? ロボット?)やメカ、衣装、建物などの半分以上をちゃん
と意識せずに、さらっと流して見てしまったようでした。1回で全てを観ようとする
のは、この作品に関しては絶対無理な話。少なくとも、あと2〜3回は観ないと…。
久々に「またすぐ観たい」と思った作品でした。
私たち女性にとって、女王アミダラの衣装は見逃せません。これも「ふーん豪華ねぇ」
と、さらっと流してしまったのですが、パンフの説明によると、気の遠くなるような
製作工程があったようです。キモノ風あり、高島田風の髪型ありと、多分にアジアを
意識したデザインが多かったです。でも、鈴木その子さんもびっくりの「真っ白メー
ク」はちょっとどうかな…。
そしてもう一人、今までになかった新キャラクターの登場に、多いに笑わせてもらい
ました。ジャー・ジャー・ビンクス。ナブーの水中都市に住む水陸両生のグンガン族
で、生来のドジから、グンガン族の長、ボス・ナスの怒りを買って追放されてしまっ
た本当は情けないヤツなんですが、本人は全くそう思っていないところがおかしい。
彼の登場により、硬くなりがちな物語がすーっと和らいだような気がしました。
何はともあれ、正義の騎士ジェダイになるはずのアナキン・スカイウォーカーが、な
ぜ悪の権化とも言うべき「ダース・ベイダー」になってしまったか?
2002年と2005年に公開予定の「エピソード2・3」が今から待ち遠しいですね。
あ、そうそう、ダース・モールがもっともっと出て大暴れするのかな、と思っていた
ら、案外あっさり死んでしまったので拍子抜けでした。
でも、実は死んでなかったりして…。
C3POはタトゥイーンに置き去りにされたままなのかなぁ。これが一番心残りでした。
とにかく面白かったので、異例の☆印9個。なぜ10個じゃないかというと、あまり
に時代を遡りすぎて、私の頭を混乱させたのでマイナス1個、です。
(1999年7月 東宝劇場)
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交渉人
【原題】 THE NEGOTIATOR
【作品年度】1998年 アメリカ映画
【配給】 ワーナー・ブラザース映画
【監督】 F.Gary Gray (F・ゲイリー・グレイ)
【主演】 Samuel L.Jackson (サミュエル・L・ジャクソン)
Kevin Spacey (ケビン・スペイシー)
【助演】 デイビット・モース ロン・リフキン ジョン・スペンサー
J・T・ウオルシュ リジーナ・ティラー
【上映時間】2時間19分
【おきらく寸評】
最近観た映画の中では一番長い上映時間だったが、全くそれを感じさせない
作品だった。こういう映画を待ってたよ!
まず、設定が面白い。
人質を取って立てこもる凶悪犯に対し、データと巧みな話術で説得にあたり、
人質も犯人さえも命を落とさせることなく事件を解決する交渉人。
その交渉人の中でも、数々の輝かしい戦歴を誇るシカゴ警察東地区bPの
ダニー・ローマン。
そのダニーが横領のぬれ衣をはらす為、人質を取って立てこもる。
ビルを取り囲むシカゴ警察。しかしダニーは警察の手の内を熟知しているの
で、どんな手段を講じても全く歯が立たない。反対に交渉術を教えられる始
末。両者にとって、まさに「昨日の友は今日の敵」(本当は反対だけど)
仲間内に自分を落とし入れた犯人がいると知ったダニーは、利害関係のない
クリス・セイビアンを交渉人として指名。クリスは西地区きっての交渉人で
ある。交渉人対交渉人、丁丁発止の攻防が続く。
冷静なデータ分析あり、ハッタリありのすさまじい交渉の連続。
結末はわかりきっているのに、心臓はトクトクなりっぱなし。(ドキンドキン
ではなくトクトク)
当初、ダニー役にはシルベスター・スタローンが決まっていたという。
でも、彼には悪いけど「頭脳」「なめらかな弁舌」にはちょっと程遠い(?!)
その点サミュエルは「ダイハード3」でも知的な役をこなしていた。
彼のアップシーンの時に「この鼻の穴の奥には何が隠されている?」と、
ついのぞきこんでしまったふとどきな私。サミュエルファンの皆さん、ごめ
んなさい。
ケビン・スペイシー、ちょーいいです!
今まではクセのある役ばかりだったから、ちょっと敬遠ぎみだったけど、
クリス・セイビアン役、いいです。普段は妻と娘の喧嘩の仲裁役でオロオロ
している夫も、いざ事件となると冷静な交渉人の顔となる。しぶい!
上からの圧力・権力にも屈せず、自分の仕事に誇りを持ち、信念を貫き通す
男、思わず惚れてしまいそう…。
基本的にあまり好きではない「おしりアゴ」も彼なら許す。
ところで、いつもFBIの立場ってよくわからない。日本にそういう機関が
ないから実感として理解できないんだよねぇ。
最近、評価が甘いような気もするけど、SF、スリル、アクション、サスペ
ンス、この部類だとついついいい点をあげてしまう私でした、チャンチャン♪
(1999年7月 松竹ピカデリー)
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ハムナプトラ
【原題】 THE MUMMY
【作品年度】1999年度 アメリカ映画
【配給】 UIP
【監督】 Stephen Sommers (スティーブン・ソマーズ)
【主演】 Brendan Fraser (ブレンダン・フレイザー)
Rachel Weisz (レイチェル・ワイズ)
【助演】 アーノルド・ボスルー ジョン・ハナ ケビン・J・オコナー
【上映時間】2時間5分
【おきらく寸評】
大作だ、いや駄作だと喧々囂々の作品だったが、個人的には好きな部類だった。
単純明快、気分爽快、勧善懲悪、焼肉定食(なんのこっちゃ?!)
娯楽映画としては、面白いんじゃない。
中味は、ほぼ完璧に「インディ・ジョーンズ」シリーズのぱくりでしたね。
(レイダース/失われたアーク、インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説、
インディ・ジョーンズ/最後の聖戦、この3つのいいとこどり)
日本のポスター(パンフ)のタイトル字を見れば一目瞭然。文字の流れ具合と
いい、赤と黄色のグラデーションといい、サブタイトルに「失われた〜」まで
つけちゃう念のいれよう。いっそのこと「失われたミイラのアーク」にしちゃ
えばよかったのに。
なんていうか、古き良き時代の「三流活劇映画」って感じかな。
ヒーローのニックが、2丁拳銃を構えて走りながらパンパァンと打つ場面など、
いかにも安っぽくて良かったなぁ。
ニック役のブレンダン・フレイザーも、最初は(何だかにやけた男)と思った
が、最後には鼻の横にあるいぼまでもいとおしく感じる程になってしまった。
シリーズになるのかな?
観て考えさせられる深刻な映画や、ラブ・ロマンス映画よりも、やっぱり私に
は、こういったスケールが大きく、スカッとするストーリーの方が向いている
と、再認識した映画でした。
ところで、日本で公開する際のタイトルのつけ方だが、「えっ、なんでこーな
るの?」とか「ずいぶんクサイタイトルにしちゃったなぁ」というのが多いの
だが、この作品については「ハムナプトラ」で正解だったように思う。
原題の「THE MUMMY」を訳して「ミイラ」にしたらホラー映画に間違われる
だろうし、そのままカタカナで「ザ・マミィ」だと私たちの感覚では「おかぁ
ちゃん」って感じになっちゃうものね。
「ハムナプトラ」最初に耳にした時は、インド映画かと思った…。
(1999年7月 東宝劇場)
奇蹟の輝き
【原題】 WHAT DREAMS MAY COME
【作品年度】1998年 アメリカ映画
【配給】 日本ヘラルド映画 松竹富士
【監督】 Vincent Ward (ヴィンセント・ウォード)
【主演】 Robin Williams (ロビン・ウィリアムズ)
【助演】 キューバ・グッティング・ジュニア アナベラ・シオラ マックス・フォン・シドー
【上映時間】1時間54分
【その他】 第71回米アカデミー賞 最優秀視覚効果賞 受賞
【おきらく寸評】
とにかく映像が美しい! 最優秀視覚効果賞って、この映画の為に設けられた
賞なんじゃないかと思うほど。
天国の場面はもちろんの事、地上での生活の場面でも、はらはらと舞い落ちる
花びらや木の葉、風にそよぐカーテンなど細かい部分にもすごく「美」を意識
している。
私が特にすごい!きれい!と感激したのは、クリスが天国に行った最初の所。
天国に来た者は、最初は自分の観念で思い描いていた「天国」という風景の中
にいる。クリスの「天国」は、妻であり画家であるアニーの描いた絵そのもの
だった。全てが絵の具でできて(描かれて)いるから、青い花を握りつぶせば、
ぐちゃっと青い絵の具になってしまう。走り回れば、足元の草花が土と混じっ
て赤とも緑とも茶ともつかないものがびちゃびちゃとはじけ飛ぶ。
そのひとつひとつの様子が、細かく細かく、あくまでも美しく描かれていた。
ここで私はフト考えた。クリスは生きていた頃妻のアニーと一緒に様々な絵に
ふれ、携わっていた。だからこのような天国を思い浮かべたのだろう。
じゃ、私の場合は? 芸術関係に疎く、色彩的なセンスにも自信がない。
私の天国って・・・、今からでも遅くない。少し美術館巡りでもしようか…。
この映画では、天国の様子の方に力を入れていたせいもあるだろうが、地獄の
シーンはさほどでもなく、日本の地獄絵の方がずっと陰惨な感じだと思えた。
妻のアニーが自殺をして地獄に落ちたと知った時、クリスは叫んだ。
「彼女がなんの罪を犯したというのだ!」
私もこれはずっと疑問に思っていた。自殺がなぜ? そりゃあ自分で自分の命
を絶つことはいい事ではない。でも殺人鬼が何人も人をあやめた方がずっと罪
が重いではないか。
この疑問は、パンフ内の丹波哲郎さんの説明ですごく納得がいった。
少し長いが、ここに引用させていただく。
「人生は駅伝の走者の一人にしか過ぎない。自分と同じ好み、同じような癖、
同じ方向を向いている類魂(るいこん)がひとつのチームを成し、この世から
あの世、あの世からこの世へと次々とたすきを渡しながら進んでいる。それ
なのに途中で誰かがへたばってギブアップしたら、その類魂チーム全体が挫
折してしまう。だから、どんなに苦しくてもレースは続けなければならない。
坂道がきつかったら歩けばいい。とにかく自分に与えられたコースを全うし、
次の走者にたすきを渡す。それが《人生を全うする》ことです。
人間界でどんなに貧乏しても、辛いことがあってもレースを放棄したら何万
何十万といる他の類魂たちが向こうの世界で困ってしまう。これは殺人より
悪いことで、アニーが地獄へ落とされるのは当然の報い。彼女の前の走者(前
世)だってヘトヘトになりながらもたすきを渡したかもしれないし、苦しいと
きも《自分だけじゃないんだ》って考えて生き続けなきゃ。」
自分の人生にはなんの意味もない、価値もないと感じてしまったら、この言葉
を思いだし(てもらい)たい。自分自身はこの世で何一つ成し得ないかもしれない。
しかし、チームの誰かがいつか素晴らしいことをする為に私のゴールを待って
いるのだ、そう考えれば、意味のない人生なんてこの世の中にひとつもないの
ではないだろうか。
これが分かったのは、今回私にとって大きな収穫だった。
(1999年6月 松竹劇場)
ライフ・イズ・ビューティフル
、
【原題】 LA VITA E BELLA
【作品年度】1998年度 イタリア映画
【配給】 松竹富士 アスミック・エース・エンターティンメント
【監督】 Roberto Benigni(ロベルト・ベニーニ)
【主演】 Roberto Benigni(ロベルト・ベニーニ)
【助演】 ニコレッタ・ブラスキ ジョルジオ・カンタリーニ ジュスティーノ・ドゥラーノ
セルジョ・ブストリック マリザ・パレデス ホルスト・ブッフホルツ
【上映時間】1時間57分
【その他】 第71回米アカデミー賞 主演男優賞 外国語映画賞 作曲賞 受賞
【おきらく寸評】
「えーっ、このださださマンが主役なのぉ?」
最初はマジでそう思ってしまった。
しかし、ユダヤ系ではあるが、そこはやっぱりイタリア男。
身分の差なんてなんのその。一目ぼれした女性をあの手この手でくどき
落とす。
随所に質の良い笑いがちりばめられていて、前半まではほのぼのとした
作品だった。
そして場面は、ユダヤ人強制収容所へ。
この類の映画を観ると、私の口は決まって「へ」の字型になってしまう。
そして、心の中では「なぜ? どうして? 同じ人間なのに!」という、
憤りとも悲しみともつかない思いが渦巻いている。
しかし、この作品はへの字になった口元が、すぐフッとほころんでしま
うような作りだった。への字、フッ、への字、フッ・・・
ナチスとユダヤの問題を笑いにしてしまうという事は、本当に勇気が必
要だったと思う。一歩間違えれば「この、ふとどき者!」と非難され、
ニ度と立ち直れないほどのダメージを与えられても仕方のないような深
い問題なのである。
しかし、ロベルト・ベニーニ監督は数々の賞を総なめにし賞賛を浴びた。
なぜか? タイトルが示す通り、「(どんな状況下に於いても)生きる
ことは素晴らしいんだ」というメッセージがこの作品の根底に終始流れ
ていたからではないだろうか、と私は思った。
最初に収容所に入れられたとき、ドイツ軍兵士の通訳を買って出たグイド。
もちろんドイツ語なんてわかりゃしない。
でも、最愛の息子ジョズエに「これはゲームなんだよ」と思わせるために
並べる嘘八百。笑えましたね。
そして、もうひとつのみどころは、収容所内でばったり出くわしたドイ
ツ人医師のレッシング。まだ、平和だった時に心が通じる友人と思って
いた人だから、なんとか救い出してくれるだろうと一筋の光明を見出し
たグイド。しかし、甘くはなかった。
最後に頼れるのは自分自身しかいないのだ、と痛切に感じた。
ラストシーン、戦争が終わり、父親が言った通り本物の戦車で収容所を
出るジョズエ。母親と再会し、両手を高く突き上げ「勝った!」と叫ぶ
ところで幕。ジョズエはゲームに勝っただけではなく、「生きる」こと
にも勝ったのだ。しかし、その勝利には、自分を最後まで守り続けてく
れた父親グイドの死という大きな代償があった。
戦争とは、勝った方も負けた方も、莫大な犠牲を払わなければならない、
人間の最も愚かな行為なのではないだろうか。
(1999年6月 シネアート1)
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RONIN
【原題】 RONIN
【作品年度】1998年 アメリカ映画
【配給】 UIP
【監督】 John Frankenheimer {ジョン・フランケンハイマー}
【主演】 Robert De Niro(ロバート・デ・ニーロ)
Jean Reno(ジャン・レノ)
【助演】 ナターシャ・マケルホーン ジョナサン・プライス ステラン・スカルスゲールド
ショーン・ビーン スキップ・サダス
【上映時間】2時間2分
【おきらく寸評】
映画を観る時には、予備知識がないまま観たほうが良い作品と、ある程度
内容を把握してから観に行く方がよい作品がある。
このRONINは、どうやら後者だったらしい。
何も知らずに観に行った私、最後まで「???」
あまりの「???」の連続に、不覚にも睡魔に襲われてしまったほど。
でも、カーチェイス・シーンはすごかったです。
パリやニースの狭い路地裏や、ダイアナ元皇太子妃が亡くなったトンネル
を爆走するシーンはハラハラドキドキものでした。
街中での銃撃戦も、通行人がたくさんいるのにただの一人にもあたらない
という不自然なことはなく、それなりに弾が当たって怪我をしてたので、
これはOK。
デ・ニーロは、元CIAの諜報部員で、銃に関してはめちゃくちゃの腕利
きという設定だったが、私にはいまひとつピンとこなかった。
ジャン・レノも魅力全開とまでは・・・。
という訳で、この作品は事前に内容を把握してからご覧になることをお薦
めします。
(1999年5月 松竹ピカデリー)
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プラクティカル・マジック
【原題】 practical magic
【作品年度】1998年 アメリカ映画
【配給】 ワーナー・プラザース映画
【監督】 Griffin Dunne (グリフィン・ダン)
【主演】 Sandra Bullock (サンドラ・ブロック)
Nicole Kidman (ニコール・キッドマン)
【助演】 ストッカード・チャニング ダイアン・ウィースト
ゴーラン・ヒスンジック エイダン・クィン
【上映時間】1時間44分
【おきらく寸評】
なんとも不思議なというか、一風変った映画だった。
オーウェンズ家の女たちには、ちょっとした能力〜プラクティカル・
マジック(実用的な魔術)を使える能力が受け継がれていた。その
代償なのか、彼女たちと恋に落ちた男性は、必ず若死にしてしまう。
そんな力を嫌って、堅実に普通の生活を送りたいと思う姉のサリー、
自由奔放に恋を楽しむ妹のジリアン。ルックスも性格も全く正反対
の2人だが、この世で唯一完璧に分かり合える存在としてお互いを
大切に思っていた。
暴力的な恋人ジミーからジリアンを救い出しに行ったサリー。だが
2人は誤ってジミーを殺してしまう。「どうしよう。このままじゃ
殺人者だわ。愛する子供たちとも会えなくなる」思い余った2人は
昔叔母さんから教わった、死者を甦らせる儀式を行うことに。
ところが、目に針を刺さなければならないシーンでは、ヒビッてで
きないし、いざ生き返ると怖くなってまた殺してしまうなんて、魔
女らしくない魔女。場面場面のいたるところにおどろおどろしい小
物などが出てくる反面、サリーがPTAのことで悩むという超現実
的なシーンがあったりして、頭の中で現実と非現実がごちゃごちゃ
になってしまった。
最後、ジリアンに取り憑いたジミーの悪霊ストーカー退治のために
PTAの電話連絡網でお母さんたちに助っ人を頼んでしまうなんて
笑えましたよ。
魔法あり、ロマンスあり、ファンタジーあり、オカルトありといろ
いろな要素がいっぱい。
不思議な体験をお望みのあなたにおすすめ。
<おまけ>
パンフレットに「恋のおまじない」が載っていましたのでご紹介します。
恋に悩んでいてわらにもすがりたいと思っている人、試してみる?
†風船かずらの種のハート部分に、赤で彼と貴方のイニシャルを書いて育てると
2人の仲も次第に発展する・・・
†彼と貴方の写真を向い合わせ、トランプのハートAとジョーカーではさみ、赤
いリボンで束ねて持っていると、彼と話すチャンスが!
†彼の誕生年の5円玉を時計方向に回しながら穴から月を見た後、彼に話しかけ
ると、きっと気持ちが伝わります。
†ふたつでペアになるキャラクターグッズを、素敵な男性と持ち合うと、必ず彼
と再会できます。
†彼から借りた書物の中に、左手の小指の爪で伝えたい言葉の文字に跡をつける
と、彼にその言葉が伝わります。
†「白妙の袖折り返し恋なれば妹の姿を夢にし見ゆる』と3度唱え、白い寝巻き
の左袖を折って眠ると彼が夢に!
†ラベンダーを乾燥させて、マスコットの中に詰めて彼に送ると、マスコットが
彼の浮気を防いでくれます。
†ポリジを白ワインに浮かばせて飲むと身体の汚れや悪いことが洗い流されて、
イメージ・アップでモテモテ!
†ハート型を針で刻んだ口紅を、彼のことを思いながら唇に塗ると、うれしいハ
プニングが訪れます!
†銀のスプーンで蜂蜜を溶かしながら、恋の悩みを唱えてカモマイルティーを飲
むと、解決のアイデアが沸く!
†タンポポの白い綿毛を、恋人のいる方角に向けて彼を思いながら風に飛ばすと、
彼に気持ちが伝わる・・・
†ラベンダーの香りがするハンカチの角と角に赤い糸で2人のイニシャルを刺繍
して彼に送ると浮気が治る!
†満月の晩に、願い事を書いた紙と蜂蜜をタイムの根元に置くと、遊びに来た妖
精が願いを叶えてくれます。
†バジルを髪に飾るか、ポプリのように馨らせておくと、彼があなたに恋心を芽
生えさせはじめます。
†ローズマリーに願い事の紙を結び、その上の枝をお守りに持っていると愛に復
活のチャンスが訪れます!
†塩を左肩ごしにまいて、ローズマリーとラベンダーを庭に植えれば、運命の恋
に出会えます・・・
(1999年5月 松竹ピカデリー)
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