自閉症の蝙蝠



外が怖くて怯えてる 自閉症の蝙蝠
常識にブラ下がって 無理な笑顔で誤魔化して
暗く湿った穴蔵で 長いタメ息繰り返す

真昼の太陽は眩しくて
夜の闇は不安で
もう 生きていくコト自体億劫で
――だけど 死ぬのも何だかなあ。

軽蔑も賞賛も 全部敵意に見えて
一番心地イイのは 無関心
触れ合う必要もなく
分かり合う必要もなく

それでもいつか
この住み慣れた穴蔵から出なきゃなあ。
飢えるのも 凍えるのも
やっぱりそれなりに厭だから

長い間 ブラ下がっていたからなのか
羽根を広げるだけでも感じる 強い眩暈
外は 銃弾の雨だけど
それでも生きていかなきゃなあ。

そして タメ息 もう一つ
僕は 外へと翔び出した

何とか生きていかなきゃなあ。
――この黒い羽根が折れるまで。



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