賽の河原


誰もいない 暗い川辺で
今日も一人 石を積む

「幸せになれますように」
「幸せになれますように」

念じて そっと 石を積む

空は今にも泣き出しそうで
風は今にも哭き出しそうで
指先は かたかたと 震えるけれど
積み上げた石山を崩さないように
両手で 慎重に ゆっくりと

「幸せに、なれます様に。」

呟く僕の背後から
鬼が嗤ってやってくる
積み上げた石を崩しにやってくる

そしてまた 一から石を積み直す
今度こそ 幸せになれるように




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