喪失
あの頃のボクは もっともっと 色んなモノを持っていて――
ココロのどこかに いつだって空白を感じている
満たされぬ 満ち足りぬ
不明確な欲望 飢え
そしていつもこう思う
「こんなはずじゃなかった」
ただひたすらに 純粋に
正しくあれ 正しくあれと
自らに命じながら生きてきた
間違いなど 一つも無いと信じていた
嗚呼 あの頃に 戻れたなら・・・
汚れきった僕は またひとつ 大切なモノを失った
僕が 曖昧になっていく 輪郭がぼけていく
完全なものなどどこにも無いと
ココロのどこかで認めてしまったから
・・・僕は一体 誰なんだろう?
ひとつ 年を取る度に
ひとつ 悲しい夢を見て
いつしか僕は
全てを失っていたんだね――
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