イワンティルタの工房に行く


イワンティルタと言うオジさんがいる。
このオジサンは数年前のAPECで、各国首脳が着たバティックのシャツ(インドネシアでの正装)を手掛けたりもした、バティックのコレクター・デザイナーとしてインドネシアで最も有名な人。

お猿はバティックに魅せられ、インドネシア人の女性に手ほどきをうけているのだけど、これが恐ろしく難しく奥が深い。
当然お猿の作品は、悲しい位に3歳児並・・・。
バティックとは、インドネシアのろうけつ染の事で「ジャワ更紗」として日本でもお馴染。(ここに来てから知ったんだけど・・(^^;))
日本の友禅とも影響しあっていたらしく、発祥はインド・中国と諸説あるらしい。
インドネシア・特にジャワのバティックは独自に進化して、各都市でモチーフや色使いに特色がある。
最近は手書きの物でも簡単なパターンが多いのだけど(それでも充分細かい)オールドバティックと呼ばれるアンティークは、完成までの工程を知った者には気が遠くなる代物。

前置きが長くなったけど、そのイワンさんの工房に見学に行く機会が出来た。
郊外にあるその工房に行くと、わざわざ案内のお兄さんまで手配していてくれた。
彼が工程の1つ1つを丁寧に説明してくれる。
そしてそれ以上にイワンさんのバティックに対する思いを伝えてくれる。

バティックに限らず、インドネシアのアンティークは海外への流失が止まらない。
かくゆうイワンさんも、日本やオーストラリアの美術館に価値のあるバティックを寄贈している。
理由は簡単。保存状態の良いところを選んだだけだそうだ。
確かに、インドネシアの美術館の作品の保存状態は目も当てられない酷さだからねぇ・・・。
それと同時に、作品を作る人材の減少も嘆いていた。今は若いなり手がいないのだそうだ。
しかも昔のような作品を作るのは非常に難しいらしい。
昔は一日中虫の声を聞きながら、心穏やかに集中して取り組めたけど、今は車・ラジオ等の雑音が多く集中できないらしい。
バティックには多くの柄のパターンがあり、そのパターンによっては意味もある。
少し年配になられたイワンさんは、自分が亡くなった時のことを考え、某日本メーカーから提供を受け、パターンを1つ1つコンピューター保存している最中という。

心地よい感動に包まれ、非常に有意義に過ごせた一日だった。
しかし、皆で最後にお礼にチップを渡そうとした時、丁寧にお断りされちょっと恥ずかしかった。
まだまだ修行が足りないなァ・・・。

下書きして、染めたくない場所を蝋で止めて、染めて、洗って、干して、また染めたくないところを蝋止めして・・・この工程が各色事に行われるんだよぉ・・・凄すぎ。


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