ティニちゃんの恋ある日電話がかかってきた。
インドネシアでは年頃を少し過ぎたティニを、我らは陰ながら心配していて、「マンションの警備員と上手くいかないかなぁ」等と思っていた矢先の出来事。
お猿は、年頃の娘を持つ母親の心境を疑似体験していた。しかし肉親でないから、当然好奇心バリバリ!!・・で電話の会話に聞き耳を立てたのだが、会話が早すぎて全然解らない。
そう言った理由で、我が家での彼女のプライバシーは守られている。(^^;)
仕方なく野菜を切っていると暫くして戻ってきた。彼女に「恋人?」と単刀直入に聞いてみると、嬉しそうにうなずくが「でも駄目なの」と言う。
料理をしながら話を聞くと、どうも結婚したいのだけど、田舎の父親が大反対で彼の話をすると怒るらしい。
原因は彼の父親が4回結婚しているため、息子である彼の事も信用出来ないらしい。(それにしても4回・・・・。)
加えて、田舎に父親のお気に入りの男性がいるらしく、その人と結婚させたがっているらしいが、その男性はティニの好みじゃないそう。
ジャカルタには2番目の恋人がいるけど、その人はかなり怒りっぽくて、結婚するには問題があるらしい。話ながら感極まってウルウルとしだすティニ。(でも、真剣に悩んでいるわりに、ちゃんと2番目がいるのよねぇ・・・。)
「もっとお父さんと話せば?」と言っても「話して怒らせると、無理矢理結婚させられる。自分の自由には結婚出来ない。」との答えに「この国はまだまだ自由恋愛で結婚するには厳しいんだぁ」とお猿も何だか気分が沈む・・・。
「難しいね。日本でも私のおばあちゃん達は同じだったと思う。」と訳のわからない事を言って、彼女の肩をがんばれっ!と叩くだけで、語彙の関係上、何もしてあげられずにその日を終えてしまったお猿・・・。
この日は自分の脳みその皺を怨んだ。なんだか情けない・・・。
以来この話はどちらからも話さないけど、今でも時々電話を取り次ぐし、たまに目の赤い彼女を見る事もある。
恋の悩みの辛さは万国共通なのね。
我が家では、何時か突然ティニが「彼と結婚するから辞める!」と言ってくる事を恐々と待ち望んでいる。
そうなっても次の人を雇う気持ちは無いから、辞められるのは痛い。だけどやっぱり、お猿がインドネシアにいる間にそうなって欲しいなぁ・・と、結構な大声で歌いながら仕事をしている彼女を見ててそう思う。