今日の話しはちょっと不思議な昔のお話し。
その話しはある双子の女の子たちと不思議な少女が登場するよ。
はじまりはじまりぃ〜
この双子はいつものように集めた雲を道端で子供たち相手に売っていた。
そんな時のことだった。
こちらをジィ〜ッと見ている少女が一人居た。それはそうだろう子供相手に売っているのだから!っと思ったあなたはまだ甘いね。
明らかに他の子供たちとは見る目が違っていたんだ。
他の子供たちは雲を色んな形にしてくれる双子を、いや色んな形に変っていく雲を楽しそうに眺めたり、買ったりしていった。
そのどの子供も目が輝き楽しそうにしてる中で、その少女は他の子供とは違った雰囲気を出していた。
その少女も表情は楽しそうに見えたが瞳は悲しさを帯びていた。
そして、その双子が手持ちの雲を全部使い果たし、他の子供たちが居なくなってもそこにジィ〜ッと双子を見てたたずんでいた。
だが、それを見ていた双子には奇妙さなどの変な感情は出てこなかった、いやそれよりも何をしているか気になったのである。
その双子は近付いて尋ねてみた。
「何を見ているの?」
その少女は嬉しそうに答えた。
「お姉ちゃんたち。」
双子は予想通りの答えを聞き、さらに質問を続けた。
「私たち?何処から来たの?どこに帰るの?」
「ずっと遠いところから、帰るとこはお姉さんの帰るとこ、だからずっと待ってたの。」
それを聞いた双子は不思議な感じがしました。
普通そんなことを急に言われたらあなたならどう思います?
「関わりたくない」とか「変な子供だ!!」などと思う人も居るでしょうね。
だけど、この双子はそんなことは思いませんでした。
いや、むしろ納得したのです。
「んじゃ、帰ろっか。」
「うん!」
それからというもの、その少女と双子はまるで昔から一緒に暮らしている姉妹のように過ごしていました。
その光景を見た人も違和感無く答えるでしょう「仲の良い姉妹だね」と。
それから数巻月後の七夕前夜。
この子はいったいどこから来たんだろう?
最初に聞いたきり考えもしなかった、疑問がフッとまたわいてきました。
双子はいきなりわいてきた疑問に少し戸惑いながらも聞いてみた。
「今まで忘れてたけど、あなたはいったい何処から来たの?」
少女は少し悲しそうな表情になり答えた。
「・・・もう、力が消えてしまったのね。」
???その少女の答えの意味が分らず双子は首を捻っていた。
「今まで楽しかったよ、お姉ちゃんたちと過ごせてね。でも・・・もう、ダメみたい・・・」
「私ね、1度でいいからお姉ちゃんが欲しかったの。」
「そんな時、お姉ちゃんたちを見つけたの、とっても可愛いお姉ちゃんたちを。」
「で、私がこの世で使えるたった一つの願い事を使って妹にしてもらったの。」
「でも、もう時間みたい、ずっと一緒に居たかったけどそれも出来ないみたい。」
「思った通り優しい人でよかった。」
双子は訳が分らなかったが、妙な胸騒ぎに襲われていた。
「えっ?何のことを言ってるのわかんないよ!」
「私ねもうこの世にいないの。でね、私願い蛍になるんだ!」
「そのかわりに、神様って言うのかな?その人が願いを1つだけ叶えてくれるって言ったの。」
「その時にお姉ちゃんたちに会ったの、迷わずこの人の妹にして!!って願ちゃったよ。」
少女の目から大粒の涙がこぼれ出していた。
「よかった、私の目にくるいはなかったよ、この数ヶ月楽しかったもん!」
「でも、もうお別れだね明日は七夕だよ、私が活躍する日だよ。だから、もうお別れ・・・」
「これは、長い長い夢だったんだよ、明日になったら忘れちゃうんだって・・・」
少女の体が少し透けて見えた気がした。
「だってだって、あなたはここにいるじゃない!」
「ちゃんと見れるし覚えているし、それに体にだって・・・!!?」
双子が少女に触れようとすると、双子の手は空を切り少女にはもう触れることはできなかった。
「もう、触って貰えないね。」
「もう行かなきゃ、バイバイ・・・楽しかったよ!」
「そんなそんな!!ちゃんと覚えてるもん!忘れないもん!」
「ちゃんと抱きしめてあげれるもん!」
双子は今にも消えてしまいそうな少女を抱きしめた。
その手の中で少女は光に包まれ、光の粒は消えていった。
それと同時に、双子はその場に倒れるように深い眠りに落ちていった。
その頬には一雫の涙が流れた。
その次の日、双子には今までずっと側にいた妹のような少女の記憶はすでになかった。
だけど、心に少し物足りなさを感じていた。
七夕当日の夜
双子は奇妙な夢を見た。
とても懐かしく凄く身近な存在だったような少女の夢。
「もうじきお姉いちゃんたちを必要とする人が来るわ。」
「その人を導き助けになってあげてね!」
そう言い残し、その少女は消えていった。
双子はその少女の姿を見て、とても心地よい感じがしていました。
そのすぐ後、その少女の言った通り黒い帽子に黒いコートを着た男が現れました。
ですが、これはまた別のお話し。
その夢から覚めた双子は向かい合って言いました。
「あの子、ちゃんと願い蛍になって役目を果たしたんだ!!」
おしまい。