終わる時



【記号の意味】
○○○○    :とある経営破綻会社
○○○○△△△△:とある経営破綻会社のアフターサービス会社
☆☆☆     :○○○○△△△△のアルファベットによる略称
□□□     :営業譲渡先となる会社の略称。正式名称は「□□□製作所」。
□□□▲▲▲▲▲:営業譲渡後の○○○○の新名称。
(     ) :聞き取れないところ。または、何となくそう聞こえるところ。




2002年9月30日(月)11:30〜 
某経営破綻会社の食堂にて、某社長挨拶


 ええ、皆さんご存じの通り、すでにお知らせしていました通り、
7月...ああごめんなさい。9月の21日の日付で○○○○と
○○○○△△△△、☆☆☆がやっていた工作機械の全事業を
□□□グループに譲り渡す、営業譲渡することに、
裁判所の許可が得られました。
今まで、(     )事業全体の譲渡するという意味で
事業譲渡という言葉を使ってきましたが、その事業譲渡を
21日の日付で致します。
従って私が書いた物でご説明を徹底しようとして、皆さんに
配られていると思いますけど、22日から○○○○は工作機械事業の
存在しない会社になっております。今日すでにその状態にあります。
ただ、新しい会社というのはすぐ動き出すわけではないので、
約10日間準備をして、実際その前から準備をしておりますけれど、
明日10月1日から新しい社名のもとで□□□株式会社、
□□□▲▲▲▲▲という名前になると聞いておりますが、
新しい社名のもとで○○○○が、及び☆☆☆が営んできた
工作機械事業を新しい社名のもとで実行する。ということになります。
これが○○○○の選んだ事業再生の方法です。
 詳しい説明を、8月の19日の夜以来2度位しか
できていませんので、具体的な方法論については皆さんに
よくわかる形でお話しをできなかった恨みがある、
嫌いがあるんですが、労働組合が配った書類が逆にほぼ正確に
そのことをつかまえて、捕らえていましたので、それは
労働組合に感謝するのですが、それを読まれて理解された方も
いらっしゃるかと思います。
まぎれもなく、工作機械事業で、専業でやってきた○○○○が
工作機械事業を別な企業体に営業譲渡しますということですから、
残る○○○○に事業は無いと言うかたちになります。
従って今日の日付をもって従業員全員の方に退職していただいて、
法律(  )は全員の解雇ということになる、非常に強烈な音感で
皆さんの耳に入ってしまうのですが、皆さんに退職していただいて
それで新しい会社の面接試験を受けて採用になった方が、
明日からとりあえずはこの場所で○○○○に残ってきた
工作機械事業の価値をさらに拡大して、世の中に貢献すると、
要するに事業を積み上げていく、ということになります。
ひとまず整理して申し上げますと、今日の時間、この皆さんに
お集まりいただいた目的はこの伝達にあります。
 で、ここから先です。今日はわたくしがこのような形で皆さんに
お話しできる最後の場でもありますのでもう少しお話を
させていただきたいと思います。
 正直に言いまして、ここにお集まりの皆様方及び
過去に○○○○で仕事をしたことのある諸先輩方を含めて、
今回の営業譲渡という方法論については、あまり短い間に、
この方法論をとらなきゃいけなかったという悪状況もあって、
なかなか理解ができない。もしくは、もろに戦ってきた相手企業の
資本のもとで事業を再生すると言うことがどうもわかりづらい。
はっきりしない。それから、社名の中に○○○○という名前が
見えないということについて、どうしても、なかなか自分の気持ちが
整理できない。こういう人がたくさんいらっしゃると思います。
もうその部分を乗り越えられた方もいるかもしれませんけど、
まだかなりの部分の人が今の問題を乗り越えられず、胸の中では
もやもやとわかったまま、(             )思います。
そういう危惧も致します。
で、この点についてなんですけれど、こうしてしゃべっている私自身も、
この方法論をとろうと、この方法論(  )考えられる方法論の中で
一番、トータルしていい結果になりそうだというふうに
思えた(だろう)直前でずいぶん悩みました。
私自身も会社に入りまして35年間、はっきり言いまして
○○○○というブランドのもとで、仕事をすることに
ものすごく大きな喜びと、感激と自分をむち打つ原動力を持って
おりました。従って、そういうブランドを最後まで死守すると、
ブランドを残そうとすることをやりたかったのは私自身が一番、
人一倍やりたかったという気も致します。ところが、これは、
私という個人の見解であり、個人の見解ではやはり私は○○○○
というブランドを世の中に(残しちゃう)。
できるだけ残す形をとりたかったです。
ところが8月19日に皆さんにお話ししてから、9月10日にも
お話ししましたけれど、このブランドを残すということに
こだわりすぎると、○○○○には、バラバラになってしまう、
破産という道が待っております。時間との戦いです。
従って破産させてしまうと、ブランドどころか皆さんの雇用も
仕事も○○○○のアフターサービスも○○○○の機械を使って
世界中で(生産を〜人)の明日からの生産もみんなバラバラに
なってしまいます。そういう道を、そういう危険を冒してまで
ブランドを残そうとする事にこだわって最後まで折衝を
長引かせるということは現実にはできません。
で、○○○○の代表としての私の判断としては、約450名
の方をまとまった形で新しいしっかりした資本のもとへ移して、
そこに○○○○に残ってきた事業を存続させるという考えに
どうしてもなります。そのほうが、バラバラになってしまって
どんな形になるのか全く予測もつかないような○○○○の
事業価値の世の中への残し方よりはそのほうが全然いいというふうに
考えざるを得ません。
ですからそこには、私自身の中にも個人の気持ちと
それから会社の代表として、会社全体として最もいい方法は何か
ということの間に猛烈なギャップがあったことは、最後ですから
皆さんに申し上げておきます。
でも、その葛藤は当然個人的な意見が勝つわけではありません。
私の中ではもちろん会社の代表としての意見が全体の方法論を決めます。
従ってその方法を選びます。ということを申し上げておきます。
従ってですね、何とかしてね、皆さんもこの方法論の方が
今までやってきた、ほとんどの方が何十年と○○○○という
ブランドのもとで仕事をなさってきておられますけど、
この方法論の方が皆さんがやってきた事業の価値が、より多く
世の中に残るんだという理解をしていただきたいと思います。
とはいってもなかなか分かりづらい話であり、ついて行きにくい
話であると、気持ちはなかなか整理できないかと思います。
整理するのには時間が、日数がいるかもしれません。
でも、いつかはわかっていただきたい、こういう風に考えるわけです。
私の考えた、思い悩んだものは、皆さんよりは2ヶ月位前に
思い悩んだのですけど、方法論の選択としては私としては
間違っていたとは思っておりません。
個人的には、いろいろ胸の中に渦巻く物はたくさんございますけれど、
それでもこの方法論にしました。
 従って、明日から全員が新たなビジネスの、仕事の道を求めて
歩くことになります。で、今後のことでぜひ申し上げておきたい。
私も35年間この会社にお世話になって、自分の人生が形成されたのは、
紛れもなくこの○○○○という社名のもとで、自分の人生が形成された。
すなわち、私という個人も○○○○によってできあがったと、
いうふうに強く思っております。
で、そういう思いは皆さん一緒だと思います。で、是非ですね、
この○○○○というブランド、社名のもとで自分に身についた
物の価値を是非誇りに思ってですね、このあとのビジネス人生で
使っていただきたい。それが、新会社に行って工作機械の事業に
携わる人も、もちろんそうですけど、そうでない、また新たな仕事の
道を見つける方にも、私同じようにお願いをしたておきたいと思います。
これが○○○○で長い間いっしょに仕事をした人同士が、
お互いに話し合える、確認し合える、最も大事なポイントだと
思います。で、もちろん○○○○の経営の中身は、
9月の10日の日に私が言いましたように、世の中のニーズに
ややついて行けないところがあって、経営者の判断を含めて
世の中のニーズについて行けないところがあって、経営的に
苦しくなったので、そういう悪い面は是非、
このいいチャンスですからここで捨てていただいて、
○○○○には良かった面が皆さんもよくおわかりの通り
たくさんあります。これをこれからの人生に生かして
いただきたい、というふうにお願いをしておきたいと思っています。
私もその考え方でやりたいというふうに思っています。
 明日から、新しい企業体の中で工作機械の仕事を
やっていただく方に、もう一つだけお願いをしておきます。
これは、別な見方をしますと絶好のチャンスです。
新しい経営体は新しい考え方で新しい仕組みやルールを盛り込み
ますけど、仕事についての物の考え方を全く新しい物を
皆さんに求めてくると思います。そのときに、是非お願いがあるのですが、
いや俺らはこんなやり方なんかで育ってねーからというようなことを
言わないで、新しいことは身につければ得だというふうに
考えていただいてですね、一日でも早く、はっきり言って
□□□さんグループの工作機械メーカーとしての企業の文化、
これをそしゃくしていただきたい。そしゃくって難しい言葉
ですけど、自分の中に飲み込んで、理解して自分の行動に
表すようにしてもらいたい。これができないと、この営業譲渡の
意味がないんです。9月の10日にも言いましたけれど、
皆さんに備わっている技術だけでは世の中の経営上通用しないんです。
技術は通用しても経営上通用しない。従ってこうなりましたら、
新しい企業体で仕事をなさる方は早くですね、新しいルールや
新しい文化のもとに、今まで皆さんの持っている絶大な価値のある
技術を生かしてもらいたい。これは、私の、この最後の場に
当たっての強いお願いです。で、これが成り立ったとき
はじめて営業譲渡が成り立つのです。これが成り立たないと、
営業譲渡は成り立たないのです。裁判所が許可するなんて、
そんなものは形式的な問題で、一番大事なのは新しい会社で
世の中のお客様が、さすが○○○○さんの残した事業は立派な物で
自分たちのお客様の生産にこんなに貢献するということを
言ってもらえたとき初めて営業譲渡は成立して、
今回の○○○○の再生がなったということになるのです。
ですから、約450名の方が代表して、全体を代表してこの任に
当たっていただくというふうに私は考えます。
従いまして、この新しい会社で仕事をもらえなかった人についても、
その人の分まで○○○○の事業価値を皆さんの体で表してもらいたい、
これが私のお願いでございます。
 長い間、あのー、皆さんにいろんなことをお教えていただいて、
あまりお返しして、お教えすることのできないままこういう状態を
迎えまして、私自身後悔するところも多々あるのですけれど、
ここまできましたら全員で、皆さん全員で、明日からの新しい
ビジネス人生を作っていただきたい。
新しい出発という風に思っていただきたい。
というふうにお話しをして、簡単ですけど、わたくしの
まあ最後になりますが、ご挨拶に変えたいと思います。
役員の方立って下さい。
長い間、大変有り難う御座いました。


以上、13分49秒



TOP