坂の下に見えたあの街に

まとまった金をため ひとり街飛び出して行くことが 新しい夢の中 歩いてゆくことだから でも寂しそうに見送りに立ちつくす母親にさえ さよならが言えずじまいで アクセル踏み込んでた あなたの夢に育まれて その夢奪ってくわけじゃない

  小さな俺を眠らせた
  壊れちまった オルゴールが
  バッグの中で 時をかなでている
  俺は車を止めて手を振っていたよ
  坂の下 暮れていく街に

仕事を終えて帰ると 俺のためにストーブをともして 親父はもう19の 俺の頭撫でながら 話す昔話の意味が その日俺にもやっとわかった 飛び立つ日から 思いでは夢の中で 語るだけさ 排気ガスにすすけた窓 俺は一人夢見ている 坂の下のあの街の中で 必死に探しつづけてたもの あの日の親父と同じようにね

  坂道のぼりあの日街を出たよ
  いつも下ってた 坂道を

   家飛び出してきたのは それより上目指してたから
   やがて俺も家族を持ち 同じように築き上げるだろう
   何もかも分け合ってゆくようにね

  思い出す黄昏てゆく街を
  坂の下 たたずんでいた街を
  俺はいくつもの傷を刻み込んだ
  坂の下に見えたあの街の中

親元を離れる子供の心がうまく表現されていると思います。いままで住んでいたところを山の上から見たような時、いままで広いと思ってた街がやけに小さく見えるよね、そしてこんな小さい中でもがいてたのかって。親の気持ちも少しずつ理解しかけてますね。