□法治主義 
●国の行政は根本方である憲法をもとに、法律の定める所に従わなければならないということ

□法源
●裁判に際して、準拠となるべき規範のこと
 @制定法(成文法) 
  a)憲法
  b)法律、命令(政令、総理府令、省令、人事院規則、会計検査院規則など)
     ※政令では、罰則禁止
※ 命令には、法律の委任による委任命令と、法律の規定を執行するための細則を定めた執行命令がある
※ 告示,訓令,通達の3つは行政機関内部のもの=内部のものであり、法規ではない
   c)自治体の条例、規則
※ 条例では罰則規定が可能(法律の範囲内で自治権の基づき、議会の議決で制定)
   d)条約(批准された条約は国内法に組み込まれる)
 A判例法 
  裁判所の下す判決の集積である判例は拘束力を有す
 B自主法規(団体法規)
● 国家以外の団体である労働組合と使用者との労働協約や労働組合規約、就業規則、
企業や社会福祉法人などの定款
 C習慣法 ●制定された法律に対して、それを補充する役割をする
 D条理  ●事件に関し適用すべき法規がないときの法源としての効力
※ 習慣法と条理に関しては、法源といい得るかの議論あり

□ 市民法の基本原則 
   ●現民法でもこれを前提とする
   @法の前での人格平等
   A私有財産の尊重⇒現在は公共の福祉に適合することが必要
     ※「権利の社会化」は1919年のワイマール憲法に初登場
   B契約の自由(契約自治)
   C自己責任原則(過失責任のみを負う)

□ 市民法と社会法
市民法
原理修復
社会法
自由権 社会権
夜景国家 福祉国家

□ 法の体系
@ 私法  ●個人の私的生活に関し、平等・対等の立場で結ばれる法
      ⇒民法、商法、民事訴訟法、国際私法など
A 公法  ●国と地方公共団体またはそれらと個人との関係など、統治権の発動に関する法
      ⇒憲法、行政法、刑法、国際刑法、刑事訴訟法、税法など
B 社会法 ●社会的基本権の保障と財産権の制限
      ⇒労働法、社会保障法、経済法(独占禁止法など)

□ 法の諸原則
@ 法令の所管事項の原則:
   特定の方形式について専属的な規定事項を定め、それから逸脱して規定を設けることを許さない
     例)最高裁規則で、国家全体の行政組織を定めても無効
A 法令の形式的効力の原則:上位の法が下位の法に優る
      憲法⇒法律⇒命令⇒規則
B 新法優越の原則:新法が旧法に優る
C 特別法優先の原則:特別法が一般法に優る
  ※新一般法は、旧特別法を改廃しないことに注意
D 条約と憲法の関係:条約優位説と憲法優位説の両方が存在

□ 法の効力 

□時間的効力 
●法としての拘束力は施行のときから改廃の日まで
●時限法:法令事態の中に一定の有効期間を定めている法。その周期が到来す
       ると自動的に廃止失効する
●新法は旧法を改廃する
●法律不遡及の原則:法は施行以前の事項に遡っては通用されない。既得権不可侵の原則や刑事法における罪刑法定主義もこの考えに基づいたもの

□場所、人的効力
@ 属人主義 
  ●国の内外のいずれかの地にあるを問わず、自己の所属する種族や国籍の法に服す
A属地主義 
  ●その国の領域内にある限り、自国民、外国人を問わず、国家の法に服す
    (現在の国際法秩序)

□法の適用・解釈
@ 文理解釈・・・法文の字句や文章の意味を文法的に明らかにすること
A 論理解釈・・・他の規定や法との関係国法秩序全体におけるその法の地位、立法目的などさまざまな角度から
          検討を加えること。拡張解釈や縮小解釈、反対解釈、勿論解釈、類推解釈などがある


§日本国憲法の基本原理
□ 憲法の基本原理
@ 国民主権・・・国家の最終的意志決定をする権力を有するのは国民
   ※象徴天皇制(総理大臣の任命、最高裁判所長官の任命、国会の召集、衆議院の解散など、12の国事行為のみ行う
A 平和主義・・・戦力の不保持(9条)前文にて平和主義、国際協調主義
(9条) ※自衛隊は合憲か違憲かをめぐる訴訟(恵庭事件、長沼ナイキ基地事件、百里基地事件など)⇒統治行為に属し、司法審査の対象にはならないと判示
B 基本的人権の保障(11条)
    ●公共の福祉の制約は受ける(12条・13条・22条・29条)
    ●法の下の平等
       a)華族、貴族制度を認めない(14条)
       b)人種、信条、性別、社会的身分、門地、財産、収入による差別の禁止
         (14条)
       c)両性の平等(24条)
      ※三菱樹脂事件⇒憲法の人権保障の規定は、間接的に私人の行為に効力
       を及ぼす(間接適用説)の考えを示す

□自由権
●精神的自由 @思想及び良心の自由(19条)
         A学問の自由(23条)
         B信教の自由(20条)
         C集会、結社の自由(21条)
         D表現の自由(21条)
 ●人身の自由 @奴隷的拘束及び苦役からの自由(18条)
         A法定手続きの保証(31条)
         B刑事手続きにおける自由(33〜39条)
 ●経済的自由 @居住・移転の自由、外国移住・国籍離脱の自由(22条)
         A職業選択の自由(22条)
         B財産権の保障(29条)
         ※経済的自由は「公共の福祉」の制限を受ける

□社会権・・・国家からの自由に対して、国家による積極的な保障
 □生存権・・・国民は健康で文化的な生活を営む権利を有する
 (25条)    プログラム規定説:政治的道徳的義務
          抽象的権利説:直接ではないが措置を講ずる義務
          具体的権利説:直接請求できる ← 少数意見
       ●朝日訴訟(昭和42年判決)
       ●掘木訴訟(昭和57年判決)

 □教育を受ける権利(26条)
   国民の能力に応じて、等しく教育を受ける権利を保障

 □勤労権(27条)
   国民に勤労の権利を保障する(職を請求し得る具体的な請求権を与えたものではない)
 
 □労働三権 @団結権 A団体交渉権 B団体行動権(主なものは争議権)を保障
       ※公務員の労働基本権の制限
・ 警察、消防職員:三権全て禁止
・ 非現業の公務員:団体交渉権の制限と争議権禁止
・ 現業の公務員及び企業職員:争議権が禁止

 □その他の基本権
@ 参政権(公務員の選定罷免権、国民投票と住民投票)
A 受益権(国務請求権):国民の権利となる一定の権利や保護を国家に請求できる権利
           (人権の実質的保障)
   例:請願権(16条)、国家賠償請求権(17条)
     裁判を受ける権利(32条)、刑事補償請求権(40条)

 □新しい権利 @プライバシーの権利
        A環境権
        B情報公開などの知る権利

 □国民の義務 @教育(26条) A勤労(27条) B納税(30条)


§統治の機構及び作用
□三権分立・・・議院内閣制(行政)を基礎に、国会中心主義(立法)、司法権の優位を定めて三権の抑制と均衡を期する

□ 国会に与えられた憲法上の機能
    国会中心主義(41条)により、国権の最高機関で唯一の立法機関
        @憲法改正の発議    A内閣総理大臣の氏名
        B法律案の議決   C条約の承認   D租税の法定
        E国費の支出及び債務の負担   F予算の議決
        G皇室財産の授与及び皇室予算の議決
        H弾劾裁判所の設置
       ※米国⇒大統領制(立法、行政の分離)
        英国⇒議院内閣制(日本は国務大臣の過半数は国会議員で、内閣は国会に対し
        て責任をとる)

□衆議院の優越  @法律の議決(59条)  A予算の提出及び議決(60条)
            B条約の承認(61条)  C内閣総理大臣の指名(67条)

□ 国会の運営
 □国会の会期  @常会:毎年1回、1月中に召集。会期は150日
         A臨時会:いずれかの議院の総議員1/4以上の要求で開催
         B特別会:解散後40日以内に総選挙。その後30日以内に召集
 
 □参議院の緊急集会
   ●衆議院解散後、国に緊急の必要があるとき、内閣が要請
   ●参議院緊急集会の措置は、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意が無ければ失効       

 □会期不継続の原則   
   ●国会は会期後とに独立し、会期中議決に至らなかった案件は後の会期に継続しない

 □一時不再理の原則  
   ●一度議決した案件については、同一会期に再び審議しない
 
□議案提出権    
   ●衆議院の20人以上、参議院の10人以上
     (予算を伴うものは衆議院50人以上、参議院20人以上)
   ●予算及び条約の発議権はない
 □秘密会   ●出席議員の2/3以上の議決を要す
          ●特に秘密を要するもの以外は、これを公表し一般に頒布
          ●出席議員の1/5以上の要求で、各議員の表決を記録する

□ 内閣
□議員内閣制 ●英国型の議員内閣制。内閣は国会の新任に基づき、内閣は国会に対し政治上
         の責任を負う
@ 国会の内閣総理大臣指名権(67条1項)
A 国務大臣の資格:過半数は国会議員(68条1項)
B 衆議院の内閣不信任決議権と衆議院の解散(69条)
C 内閣の総辞職制度(70条)
D 内閣の行政権の行使につき国会に連帯して責任を負う(66条3項)
  閣議の全体一致主義
E国会に対する議案提出権と財政状況報告(72条・91条)
F国務大臣の議院出席権及び出席義務(63条)

 □内閣の組織
   ●首長たる内閣総理大臣とその他20名以内の国務大臣で組織
   ●内閣総理大臣とその他の国務大臣は文民

 □内閣総理大臣の権利
     @国務大臣の任免(68条)  A国務大臣の訴追の同意(75条)
     B内閣を代表する権限(72条) C法律及び政令の連署(74条)
     D行政各部の指揮監督権(72条)

 □内閣の総辞職 @内閣総理大臣が欠けたとき(70条)
         A衆議院議員総選挙後、始めての国会召集時(70条)
         B衆議院で内閣不信任案を可決し、または信任の決議案を否決し、10日以
          内に衆議院を解散しないとき(69条)

 □内閣の権限(73条に関するもの)
   @法律の執行と国務の総理  A外交事務の処理  B条約の締結
   C管理に関する事務の掌理  D予算の作成と提出  E政令の制定  F恩赦の決定
 (73条以外のもの)
   @天皇の国事行為に対する助言と承認(3条・7条)
   A最高裁判所長官の指名と他の裁判官の任命(6条2項・79条・80条)
   B国会の臨時会の召集の決定(53条)
   C参議院の緊急集会の要求(54条2項)
   D予備費の設置と支出(87条)
   E決算の国会提出(90条)
   F国会及び国民に対する財政状況報告(91条)

□内閣の責任
  ●行政権の行使について、国会に対して連帯責任を負う(66条3項)

□ 司法権の概念
  ●司法権全ては、「最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する」(76条1項)

□裁判所の構成
  @最高裁判所(長官と14名の裁判官)
     ・長官は内閣の指名に基づき天皇が任命
     ・裁判官は内閣が任命して天皇が認
  A下級裁判所  a)高等裁判所  b)地方裁判所
            c)家庭裁判所  d)簡易裁判所

□裁判の種類
   @民事裁判:私人相互間における法律上の争い
   A刑事裁判:国家が犯罪容疑者を裁判所に公訴すること
   B行政裁判:行政における権利侵害の救済の裁判

□ 司法権の独立
  ●すべて裁判官は、その良心に従い独立して職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される(76条3項)

 □裁判官の身分保障  @執務不能の裁判  A公の弾劾(78条)
                B国民審査(79条の場合を除いては罷免されない)

 □裁判の公開
   ●裁判の対審及び判決は、公開法廷で行う(82条1項)

□ 法令審査権(違憲立法審査権)
   ●最高裁判所は一切の法律、規則又は処分が合憲か否かを決定する権利を有する終審裁
     判所(81条)

 □司法権の例外  @国会が行う弾劾裁判(55条・64条)
             A外交施設の治外法権のような国際法に基づくもの
             B立法裁量や行政府の裁量に基づくもの
             Cいわゆる「統治行為(政治問題)」で高度な政治性を持った国家行為は司法判断になじまない


□地方自治    ●地方自治の本旨:政治を国民の身近に置く
(92〜95条)          「団体自治」と「住民自治」
           ●地方公共団体の長及び議会の議員は住民の直接選挙
           ●条例制定権:法律の範囲内での制定可
           ●地方自治特別法:地方公共団体の住民投票の過半数で国会が制定

□ 慈善・博愛事業への公金支出の禁止(89条)
    ●私的団体による慈善、博愛の事業への公権力の介入は事業の自主性や独立性を害する
     おそれがあるため禁止
    ●社会福祉法人は「公の支配に属する」法人であり、国や地方公共団体の補助金や貸付
     を受けられ、公金の支出に関して監督が及ぶ



●総則
□民法の一般原則  @私権の公共性
          A信義誠実の原則
          B権利の濫用の禁止
□権利能力  ●権利の主体となり得る能力
  ●人(自然人):出生と共に完全な能力を持つ
  ●法人  @営利法人(会社など)
       A公益法人(社団法人や財団法人)
       B特殊な法人(労働組合、協同組合)
       C特別の法人(社会福祉法人、学校法人、宗教法人)
               ⇒特別な法規で税制の特権あり
□ 自然人の権利能力 ●出生から死亡まで。死亡により相続が開始される
           ※胎児の損害賠償請求、相続、遺贈については例外
           ※死亡については民法では明確は定義はされていない
          ●行方不明⇒失踪宣告(利害関係人が家庭裁判所に申告)
              普通失踪  7年
              特別の危難 1年
□意志能力  ●法律行為が有効であるための前提としての合理的判断能力
□行為能力  ●単独で有効な取引の出来る能力
□無能力制度
@禁治産者(心身喪失など) 行為能力無し 後見人(配偶者か家裁で選任)を附する
A準禁治産者(心神耗弱や 浪費者など) 行為能力制限 保佐人を附する※民法12条の重要な財産行為及び家裁の定めた事項を行うときに保佐人の同意が必要
B未成年者 行為能力無し 法定代理人(親権者・後見人など)の同意必要
        ※@とAは家庭裁判所の宣告による
        ※Bは単に権利を得、又は義務を免れるべき行為はこの限りではない
        ※行為無能力者単独の行為は取り消すことができ、取り消したあると、その行
         為は初めから無効となる。取消権の時効はその行為があってから5年
□成年後見制度
@ 従来の無能力制度の問題点
 ●利用しづらい 
  ●宣告結果が戸籍に記載
  ●1896年制定で、古く時代に合わなくなってきている
  ●禁治産宣告されると本人はまったく法律行為が出来ない。本人の自己決定権を頭から否定  
  ●手続きに時間と金がかかる
A 設立までの経緯
  ●平成11年2月16日 法務大臣の諮問機関である法制審議会の民法部会は「民法の一
   部を改正する法律案要綱」を決定し、法務大臣に答申
   ●法務省は、今後立案作業を進め、通常国会に成年後見制度の改正のための民法改正法案
    等を出す予定
 B改正の背景
   ●柔軟かつ弾力的な利用しやすい制度へ
   ●高齢社会への対応 知的障害者、精神障害者等の福祉の充実
   ●自己決定の尊重    ●残存能力の活用
   ●ノーマライゼーション理念と本人保護の理念の調和
   ●配偶者法定後見人制度の廃止 
   ●複数成年後見人制度の導入、法人成年後見人制度の明文化
   ●監督体制(成年後見監督人、保佐監督人、補助監督人 〜 法人も可)
   ●任意後見と法定後見
<後見・保佐・補助の制度の概要>
後見開始の審判 保佐開始の審判 補助開始の審判
要 件 対象者(判断能力) 精神上の障害(痴呆・知的障害・精神障害等)により事理を弁識する能力に欠く常況に在る者 精神上の障害による事理を弁識する能力が著しく不十分な者 精神上の障害による事理を弁識する能力が不十分な者
機関の  名称 本人 成年被後見人 被保佐人 被補助人
保護者 成年後見人 保佐人 補助人
監督人 成年後見監督人 保佐監督人 補助監督人
開始の 手続き 申立権者 本人、配偶者、四親等内の親族、検察官等任意後見受任者、任意後見人、任意後見監督人注)福祉関係の行政機関は、協議中
本人の同意 不要 不要 不要

□地域福祉権利擁護事業
  ●平成11年10月より実施
  ●社会福祉事業法の改正により、社会福祉事業法に基づく事業として位置付けられる予定
  ●成年後見制度を補完する仕組みとしての役割
  ●事業の実施主体は、都道府県、社会福祉協議会で、本人が事業の実施主体と契約(任意代
   理の委任契約)を結ぶことにより援助が開始される
  ●専門員は、アセスメントに基づき、本人の自己決定に基づく自立支援の視点から支援計画
   の策定、及び契約の締結にかかる業務及び生活支援員の監督業務を行う
  ●生活支援員は専門員の指示により、具体的な福祉サービスの利用援助や日常的管理を行い、
   その実施状況を専門員に報告する




□法律行為  ●私法上の権利の得喪変更を生じる合法的行為
       ●個人の意志表示による単独行為と、社団法人設立のような数名の意志表示によ
        る合同行為も含む
□強行法規  ●公の秩序や経済的弱者の保護など、一定の政策的配慮から、契約の自由を制限
(強行規定)  する規定
□任意法規  ●ある法律行為の内容を様々な角度から検討(法律行為の解釈)するときの、不
        明点の意味を定める規定(解釈規定)や不十分な点を補う規定(補充規定)の
        こと
□要式行為  ●法に定める方式に従う必要のある行為(定款、婚姻、認知、手形など)
□ 意志表示の瑕疵(93条〜96条)
  @心裡留保   ●表意者が内心と食い違っていることを知っていること
           ⇒原則として有効
  A通謀虚偽表示 ●表意者が相手方と通謀して虚偽の外形を作り出すこと
           ⇒善意の第三者に対抗不可
          ※家などの登記がなされていなければ、それを虚偽と知らない第三者には
           対抗できない
  B錯誤     ●意志表示と真意に食い違いがあるとき
           ⇒要素に錯誤のあった法律行為は無効
  C詐欺、強迫  ●取消可だが善意の第三者に対抗できるのは強迫だけ
□代理  @法定代理人:復代理人を自由に選任できる
     A任意代理人:本人の許諾か、やむを得ない事情のときのみ復代理人を選任できる
     ●代理権の消失:死亡、禁治産、破産宣告
     ●権限に定めなければ、代理人は、保存、利用及び改良行為のみ
     ●自己契約、双方代理は本人の許諾がなければ不可
□表見代理  ●無権代理であっても信ずべき一定の要件を満たしていれば、相手方保護のため、
        有効な代理となる
@ 権限授与の虚偽の表示
A 代理権限の逸脱
B 過去の代理人による行為
□時効   ●あらかじめ時効利益を放棄することは不可。完成後は可。
@ 取得時効 ・所有の意志を持って平穏かつ公然と、善意は10年、悪意は20年、占有した
       ときに成立する
A 消滅時効 ・債権は10年、その他の財産権は20年で消滅時効
       ※ただし、所有権は消滅時効なし






●物権
□物権  ●物を支配する権利
     ●物権変動の時期は契約時(176条)意思主義
     ●物権法定主義、一物一権主義
□ 対抗要件(公示の原則)
    @登記:売買、遺贈、合意解除、買戻、復帰的物権変動など
    A明認方法:山林の樹木など
    B引渡:動産は現実の引渡が対抗要件。指図による占有の移転、占有改定でもよい
     ※動産の即時取得または善意取得には対抗できないときがあることに注意
□物権の種類
  @所有権
  A用益物権:物の利用を目的とする物件(地上権、永小作権、地役権、入会権)
    a.地上権:他人の土地において工作物または竹木を所有するために土地を利用する権
          利。土地建物が別個に抵当権の目的となるので、建築所有者保護のため法
          定地上権が定められている(388条)。
      地下鉄やモノレール、眺望のための区分地上権も定められている(269条の2)
    b.永小作権:耕作、牧畜を目的とした、他人の土地を利用する権利(270条)
    c.地役権:自分の土地(要役地)の便益のため、他人の土地(承役地)を利用する権
          利(280条)
    d.入会権:慣習上の権利(263条・294条)
  B担保物権:他の一般債務者に優先して弁済を受けられることを確保(担保)するための物
        件
    a.留置権:その物に関して、生じた債権の弁済を受けるまで、その者を留置して弁済
          を間接的に強制する(295条〜302条)
        付従性、随伴性、不可分性あり(他の担保物権も同様)
    b.先取特権:この債権を有する者が財産から優先弁済を受けることができる(303
           条〜341条)一般の先取特権、動産の先取特権及び不動産の先取特権
           の3種が認められる
    c.質権:質権を受け取って、債権が弁済されるまで留置して、弁済を間接的に強制す
         る(342条)
         占有改定による引渡は不可(345条)流質も不可(349条・354条)
    d.抵当権:所有不動産とその付加物から優先弁済を受ける(369条)抵当直流は可。
    e.根抵当:継続的取引が行われる場合は、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額
          を定めて担保すること(398条2以下)
  C占有権:社会秩序の維持を目的とする特殊な権利




  
●契約
□契約の履行  ●契約による債務は慣行を顧慮し、信義誠実に履行されなければならない
□契約の分類  @双務契約・片務契約:債務の負担が双方か片方かによる
        A有償契約・無償契約:対価的給付の有無による
        B要物契約・諾成契約:成立要件として物の引渡が必要か否か
        C典型契約(有名契約)・非典型契約(無名契約):
           民法で規定される13種の契約の事、それ以外は無名契約
 □民法上の典型契約(13種)
    @贈与  A売買  B交換  C消費貸借  D使用貸借  E賃貸借  F雇傭
    G請負  H委任  I寄託  J組合  K終身定期金  L和解
     ※二つ以上の典型契約の性質を兼ねるものを混合契約と言う
□贈与  ●贈与者が、自己の財産権を相手方に無償で与える意思を表示し、受贈者がそれを受
      諾することによって成立する契約(549条)
     ●贈与契約が成立すると、贈与者は目的財産を受贈者に与える債務(引渡し、登記等)
      を負担し、受贈者は贈与の履行を請求できる
     ●特殊の贈与として負担付贈与、死因贈与などがある
□ 債務不履行  @履行遅滞  A履行不能  B不完全履行
        ●債務の履行をしない場合は、同時履行の抗弁権で対応し、損害賠償請求及び
         契約解除ができる
□危険負担  ●売買のような双務契約で債務者の責任でない損害が発生した場合は、債権者が
        危険負担する(534条―債権者主義)、それ以外は債務者主義
      例)家屋の売買契約を結んだ後に、落雷で焼失したなどという場合は、債権者主義
□瑕疵担保責任(566条の3)
    ●売買の目的に隠れた欠陥(瑕疵)があるときには、そのことを知ってから1年以内は、
     損害賠償請求権を行使できる
□クーリングオフ制度
    ●消費者が無条件で契約を解除する方法。消費者の契約がクーリングオフ期間内であれ
     ば事業者は損害賠償や違約金の請求はできない
●不法行為
□不法行為  ●故意または過失によって他人の権利を侵害する行為のこと
□成立要件
  @故意又は過失:「故意又ハ過失ニ因リテ」損害が発生(709条)
  A責任能力:行為の結果を認識し、回避するための必要な注意の程度を判断できる能力
    ※責任無能力者(未成年と心神喪失者)
    ●未成年の責任能力は12歳前後が境界線
  B権利侵害又は違法性:客観的な違法行為による生活利益の侵害(709条)
            正当防衛や緊急回避の場合は責任問われず(720条)
  C損害発生と因果関係
      ●まず、事実(自然)的因果関係が存在すること
      ●加えて、その関係が加害者に賠償責任を負わせるにふさわしい関係であること
  D立証責任  ●不法行為責任を追及する者は、上記の要件を立証すること
□効果  ●被害者は要件成立で損害賠償(原則は金銭)請求できる
     ●胎児についても、不法行為による損害賠償請求権あり
     ●不法行為の損害賠償請求は知ったときから3年、発生時から20年で時効(724条)
□共同不法行為  ●損害の発生が行為の共同性にあることや被害者の保護に厚くなるよう、連
          帯責任を課す(719条)
□使用者責任  ●他人に使用されている者がその事業の執行につき加害行為をなした場合、使
(715条)   要者は損害賠償の責任がある
        ●使用者、代理監督者は被傭者の選任・監督につき過失がなかったことを立証
         し得た場合は、責任を免れる(第715条但書)
        ●労働契約だけでなく、名義貸しでも追及される
        ●使用者責任に基づき損害賠償をした使用者は、これを被傭者に求償できる
        ※公務員の違法行為に対する国の責任は国家賠償法による。国家賠償法は加害
         者である公務員の不法行為責任は追及できず、重過失があったときのみ、国
         地方公共団体の求償権を認めている
□工作物責任  ●土地の工作物の設置保存に瑕疵があり、それによって損害が生じた場合には、
(717条)   第1次的には占有者に責任あり
        ●十分な注意を払っていたことを占有者が証明できれば、所有者に責任が移る
          ※加害物の設置者や管理者が国や地方公共団体であるときは国会賠償法
           第2条が適用される
●親族
□身分行為  ●各人の意思(届出)によって形成、変更、解消されるような行為を身分的法律
        行為という
□親族の範囲  ●6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族
(725条)  ※血族、姻族、直系、傍系、尊属、卑属などの用語も確認! 
□婚姻の成立  @実質的要件:婚姻意思と婚姻障害がないことが必要
        A形式的要件:戸籍法上の届出
 □婚姻障害  @適齢 A重婚でない B女子のみ前婚解消から100日経過
        (テキストp.185の民法改正参照)
        C近親婚でない(直系血族、直系姻族間、3親等内傍系血族間)
        D未成年者は父母の同意を要す(Dのみ誤受理されたときは有効)
□ 夫婦間の権利主義
  @氏  ●(750条)夫又は妻の氏を称する(テキスト民法改正を参照)
      ●(751条)生存配偶者の復氏
  A同居・協力・扶助義務
      ●(752条)義務違反は家庭裁判所へ請求できる
  B成年擬制 ●(753条)親権・後見は終了し、行為能力の制限消失
         ※但し選挙権などの公的関係を除く
  C契約取消権 ●(754条)夫婦間でなされた契約は、婚姻中一方からいつでも取り消し
          可能だが破綻していれば不可
  D財産関係 ●完全別産制だが、夫婦財産契約も可
        ※但し第三者に対抗するには婚姻届で前に登記を要す。
         婚姻後の変更は不可
□離婚  @協議離婚(合意と届出) 家庭裁判所の調停離婚と審判離婚
     A判決離婚(上記で合意が成立しないとき) 地方裁判所へ
 □離婚の要因  @不貞  A悪意の遺棄  B生死が3年以上不明  C強度精神病
         Dその他重大な理由
 □効果  @婚姻で氏を改めた者は前の氏に復するが、3ヶ月以内の届出で氏を続けて称せる
      A子の親権者と監護する者を別にもできる
      B非監護者との面接交渉権の取り決めも可
      C財産関係の清算は財産分与の請求で
       ※離婚届不受理申請制度:離婚意思がないのに相手方から一方的に離婚届が提出
        されることを防ぐ
□親子
□嫡出子  ●婚姻関係にある父母から生まれた場合
      ●嫡出推定⇒婚姻成立から200日後、解消から300日以内 
□非嫡出子 ●婚姻関係にない父母から生まれた場合
      ●父との親子関係は認知で(認知後は取消不可)
      ●原則は、母の氏を称し母の親権に服す
□嫡出否認の訴  ●夫は子の出生を知ったときから1年以内に可
         ●推定されない嫡出子は親子関係不存在確認の訴えをいつでも誰でも提起
          可 
□嫡出無効の訴  ●真実父子関係のないものが認知届を出したとき、子やその他の利害関係
          者が提起         
□認知の訴  ●父が認知をしようとしない場合、子の側から提起
       ●父の死後3年以内に限り、検察官に認知の訴可
□準正  ●認知と父母の婚姻で、婚姻のときから嫡出子としての効果が生ずる
□養親子
@普通養子(792条〜798条)
   ●当事者の合意と届出で成立(縁組障害がないこと)
  ●成立要件として
    @養親が成年者であること
    A養子が養親の尊属又は年長者でないこと
    B夫婦が未成年者を養子とする場合は,原則として共同でする
    C未成年者を養子とするときは、家庭裁判所の許可が必要
     (自己又は配偶者の直系卑属を養子にする場合を除く)
    D養子となるものが15歳未満のときは、法定代理人または父母である監護者の同意が
     必要(代諾縁組)
    E後見人が被後見人を養子とするときは、家庭裁判所の許可が必要
    F夫婦の一方が単独で養子となり,あるいは単独で成年者を養子とする場合は、他方配偶
     者の同意が必要
   ●養子と実方の親族との関係はそのまま。戸籍上には養子と記載され、離縁が認めら
    れる
A特別養子(817条)
  ●子の利益のために特に必要があると認められるとき(父母による監護が著しく困難また
   は不適当など)家庭裁判所の審判で成立
   ●成立要件として
@ 養親となる者は夫婦で、原則25歳以上(一方が25歳以上なら他方は20歳以上
 でも可)
A 養子となる者は原則として6歳未満(引続き監護されているときは8歳未満でもよい)
B 養子となる者の父母の同意が必要(意志表示ができないときや養子となる者の利益を著しく害するときは別)
    C6ヶ月以上の試験養育期間が必要
   ●養子と実親及び実方の親族との血縁関係は断絶。原則として離縁は認められない。戸籍
    上も実親の氏名は記載されない
□親権  ●未成年の子に対する権利、義務の総称。婚姻中は父母が共同で行い、離縁したらど
      ちらか一方が行う
@ 身上監護権(14歳以上に居所指定権、懲戒権、職業許可権など)
A 財産管理権(法定代理権も含む。利益相反行為は不可で、その際は家庭裁判所)
 ●未成年の未婚の娘が非嫡出子を生んだらその親が親権を代行する
□後見  ●親権者のいない未成年者、禁治産者など家庭内の弱者保護の制度
     ●指定後見人:最後の親権者が遺言で指定
     ●選任後見人:家庭裁判所が選任
     ●後見人、保佐人とも利益相反行為は不可(後見人を監督するための後見監督人もお
      ける)
●相続
□相続  ●被相続人の死亡で開始する
 □相続人 @配偶者 A血族的相続人(子、直系尊属、兄弟姉妹の順)
      ※胎児も相続の権利を有する
 □相続分 ●指定相続分は遺言で、法定相続分は常に配偶者が同順位
      @子(代襲相続人:孫・曾孫を含む)1/2 配偶者1/2
      A直系尊属1/3             配偶者2/3
      B兄弟姉妹(代襲相続:甥姪に限る)1/4 配偶者3/4
      ●非嫡出子、半血兄弟は本来の相続分の1/2(p.185民法改正参照)
 □代襲相続 ●相続人が相続開始以前に死亡又は相続欠格もしくは廃除などにより相続権を
        失ったとき。相続放棄の場合は生じない。子及び兄弟姉妹の相続については代
        襲相続が生じる
       ※相続欠格:相続秩序を乱し遺言の自由を妨げた者
       ※廃除:虐待、侮辱、非行(兄弟姉妹については認められていない)

 □承認、放棄、限定承認
   ●相続人の、相続するかどうかの選択権
   ●相続があったことを知った日から3ヵ月以内に家庭裁判所へ申述
 □相続回復請求権
   ●相続人でない者が相続してしまったとき、真正の相続人が請求
   ●知ってから5年、相続開始から20年で時効消滅
□遺言
  ●遺言があれば法定相続に優先する
  ●遺言は民法の定める方式に従ってしなければならない
□遺言事項  @相続  
       Aその他の遺産処分
       B身分上の行為
        C遺言の執行に関する事項
 □遺言能力  ●満15歳に達した者は可
        ●未成年者と準禁治産者は制約なく遺言が可能
        ●禁治産者の場合、医師が本心に復していることを証明でき、医師2人の立合
         いのもとにした遺言は可能
 □遺言の方式 @普通方式
          a)自筆証書遺言  b)公正証書遺言  c)秘密証書遺言
   A特別方式
          a)危急時遺言(死亡危急者遺言、船舶遭難者の遺言)
          b)隔絶地遺言(伝染病隔離者の遺言、在船者の遺言)
 □遺贈  ●遺言による財産の無償譲与のこと。包括遺贈、特定遺贈、負担付遺贈などがある
 □遺留分  ●死者の財産に依存して生活していた相続人に、一定の割合を留保すること
       ●兄弟姉妹以外の相続人が権利者となり、遺産の1/2または1/3が対象
        (1028条)
       ●保護を受けるためには滅殺請求をする(知ってから1年、相続開始から10年
        で時効)












●行政の行為
□法規の種類             〔国〕    〔自治体〕
         議会立法       法 律   条 例
          
         行政立法   政   令       規 則
                省
                告示
         行政内規     訓令・通達   規程・要綱(告示)

     注)自治体で、「例規」とは、条例・規則のほか、規程や告示要綱など行政内規を含め
       ていうこともある
     ※自治体の取締り条例には2年以下の懲役刑も可
□行政行為  @主体
       A内容    の4つの要件を満たすこと
       B手続    
       C形式   ※「行政行為」は学説用語、「行政処分」は法律用語
 □行政行為の種類 @裁量行為:行政庁に一定の選択の余地を残す
          A覊束行為:行政行為の要件効果が一義的に明瞭で選択の余地のない行為
□行政行為の瑕疵  ●「重大かつ明白な瑕疵」のある行政行為⇒「無効」
    ●「無効」な行政行為といえない瑕疵⇒有効だが「取消し」得る行政行為
     ⇒不服申立て手続や取消し訴訟にて救済
 □公定力  ●違法でも取消されない限り有効として関係者を拘束
 □不可抗力 ●違法でも一定期間(短期)不服申立てや訴訟を起こさないと争えなくなる。
        出訴期間の制限あり
 □不可変更力 ●当事者の参加を経て行われた確認処分、一定の訴訟手続を経て行われた行為
         は行政庁もこれを変更できない 
 □執行力  ●相手の意思に反してもその内容を実現することができる
□行政処分  ●法律や条例に基づく行政の正式な措置決定。行政期間によって市町村民に対し
        て公権力を行使し、具体的効果を及ぼす
 □行政処分の手続  @「申請」処理(相談指導を含む)  A行政調査
           B利害関係者の「聴聞」  C処分決定の公文書作成
       D相手方個人への通知
         a)郵便送達  b)交付送達  c)差置き送達
 □処分決定期限 
   ●生活保護法の申請に対する決定通知は、原則14日以内、最大限30日で、日を過ぎた
    ら却下したものとみなす
   ●行政争訴二法の「相当期間」が過ぎると不作為の違法確認訴えが起こされる可能性あり

□行政罰  ●行政法上の命令、禁止などの義務違反に対して科せられる
□ 行政争訴の手続
  ●処分決定に対しての救済方法として以下のものがある
   行政不服審査法
   行政事件訴訟法
   国家賠償法

●行政「不服申立て」
□行政不服審査法
  ●国民は行政処分に不満があるとき、行政不服審査法に基づいて不服申立てや訴訟を起こし、
   その取消しを求めることができる。不作為についての不服申立ても含む
  ●一般概括主義:原則としてすべての行政処分に不服申立てが可能である
          ⇒かつては列記主義だった
  ●生活保護法や児童不用手当法の不服申立て規定は、行政不服審査法の一般ルールとは違う
   特例を示す
  ●不服申立ては文書によるのが原則(法律、条例にて口頭でもできる定めがあれば別)
  ●不服申立ては代理人でも可(知人なら誰でも良い)
□教示制度 @不服申立ての可能性  A申立て先行政庁  B期間の制限
      ※処分通知書の用紙に刷り込まれている
 □審査請求 ●直近上級庁があるとき、上級庁へ→〔採決〕取消訴訟可
       ●処分庁の「弁明書」、請求人の「反論書」
       ●申立人の口頭意見陳述の権利(代理人でも可)
       ●保佐人の出頭も可
 □異議申立て ●上級庁がないとき、処分庁へ→〔決定〕取消訴訟可
 □最審査請求 ●審査請求の第二審、主に個別法律で定められた場合だけ法律で決められてい
         る行政庁へ再審査請求できる
         (生活保護法66条、老人福祉法34条2項)
        ※文書(審査請求書か異議申立書)による申立の原則
         (口頭での不服申立ての例外 − 社会保健・年金行政)
        ※代理人によっても可(誰でも良い)
□不服申立て期間 
  ●処分があったことを知った日の翌日から60日以内
  ●天災やその他やむをえない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から1週間以内
  ●処分のあった日の翌日から1年を経過したときには不可
□ 不服審査の決着
  ●審査請求⇒「裁決」 異議申立て⇒「決定」
  ●裁決書、決定書には「理由」を付す
@ 処分の「取消し」
A 申立人に有利な処分の「変更」(不利益変更の禁止)
B 申立て、請求を理由なしとする「棄却」
C 申立て、請求が適当でない「却下」
●裁決、決定の期限は「相当の期間内」での合理的期限

●行政事件訴訟
□ 行政事件訴訟の類型
@ 抗告訴訟:行政処分をめぐる訴訟の代表的なもの
A 当事者訴訟:行政処分でない公法的権利、義務に関する訴訟。国や公共団体などが被告と
       なる
B 民衆訴訟:選挙訴訟など、参政権的意味合いの訴訟
C 機関訴訟:公的機関同士の訴訟
□ 抗告訴訟の形態
  @処分取消の訴え  A不服申立ての裁決決定の取消の訴え  B無効など確認の訴え
  C不作為の違法確認の訴え
※@とAを「取消訴訟」といい、出訴期間は3ヶ月以内
※抗告訴訟の被告は国または地方公共団体だけでなく、処分行政庁や裁決行政庁が被告適格
 者
□取消訴訟
□出訴期間 ●処分または裁決があったことを知った日から3ヶ月以内に提起(個人間の民事
        訴訟には出訴期間の制限はない)
 □原告適格 ●出訴資格者(原告適格)は当該処分又は裁決の取消を求めるにつき法律上の利
        益を有するものに限る
 □執行停止 ●本格裁判が決着するまでの間「執行停止の申立て」が裁判書に認められたとき
        の救済法
 □和解  ●裁判になったことで、行政と国民、住民の間で妥協が成立すること
 □判決  @合法⇒処分の取消請求を棄却
       (原告国民の高裁へ控訴→控訴棄却→最高裁へ上告→上告棄却で原告側の勝訴)
      A違法⇒処分を取り消す「取消処分」
       (被告行政庁の控訴→上告、それらが棄却され国民の勝訴→処分は取消)
      ※取消訴訟は処分庁を被告とする「原処分主義」
□不服申立前置制
  ●一般的には不服申立てと取消訴訟は自由選択主義
  ●生活保護法、児童手当法、児童不用手当法、社会保険、年金行政などでは不服申立て前置
   制をとる(申立語3ヶ月を経過しても裁決、決定のないときは訴え可)
□国家賠償 ●行政作用によって生じた損害の補償の総称
● 適法な行政作用により(土地収容法など)国民の権利利益を侵害する場合の補償
 を損失補償という
      ●違法な行政作用によって国民の権利利益を侵害する場合の補償を国家賠償という
□国家賠償法
  ●憲法の17条で公務員の不法行為による国及び公共団体の賠償責任を肯定
  ●国や自治体を被告とする民事訴訟の一種で、行政のミスで国民に人身被害などを与えたと
   きの賠償責任を規定
  ●一部は同法第4条により民法の不法行為責任規定による
  ●原則として日本国民を対象
  ●第1条の行政活動責任(過失責任主義)
     国又は公共団体の公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて「故意ま
    たは過失」によって違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償
    する責に任ずる(個人責任は問わない)
  ●その公務員に「故意また重大な過失」があったときは、国又は公共団体は、その公務員に
   求償権を有する
   ※公立福祉施設の民間委託管理下での人身事故なども判例では自治体の賠償責任は委託団
    体の責任と並んで免れない
 □営造物の無過失責任
   ●第2条の施設設備事故責任(無過失責任主義)
   ●公の営造物の「設備又は管理に瑕疵」があったために他人に損害を生じたときは(関係
    公務員の過失がなくても)国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる
   ※「瑕疵」とは物理的欠陥のことで、福祉施設の設備は受益者である児童や高齢者を基準
    として整備されていないと営造物責任が免れない