おんたけ森きちオートキャンプ場 1998年5月2日
今日から2泊3日のおんたけ森きちオートキャンプ場、続けて1泊2日の八ヶ岳泉郷貸し別荘旅行へ。GWをここまで使い切るのは初めてか。昨日の晩から娘を学校に行かせるか否かで検討中。GWであるし、おんたけは遠いし。しかも朝から雨が降っている。色々考えた末、娘はお休み。悪い親である。
まず、中央高速で中津川まで。渋滞は殆ど無し。中津川で降り19号線。ここから木曽福島まで。こちらも殆ど渋滞無し。懐かしの桟温泉を過ぎた辺りで御岳方面へ。
王滝村の御岳スキー場と、キャンプ場方面へと別れる交差点から、雰囲気がやや怪しくなってくる。本当にこの先に人が住んでいるのだろうかと思わせる道を走る。道は所々が細いが避難場所もありそれほどすれ違いにも気を遣う事はなかった。ただ景色は雨の中という事も有ってそれほど渓谷美という感じではない。
崖崩れのようなところが多く、荒れ果てた印象という感じ。河原には火山性の黒い石がごろごろしており、工事現場といった光景。あちこちに「ここでキャンプをしてはいけません」という看板有り。所々では落石注意の看板と実際に落石を支えるこれほんとに大丈夫かいなという、鉄骨性の落石止めが続く道であったり、白骨となった枯れ木がと水の中から生えその脇にやはり壊れた遊歩道がある絶滅した近未来のロケに使えそうな景色が出てきたり、正直不安な光景になっていく。もし、あまりキャンプ場がひどかったらスキー場方面の銀河高原キャンプ場へ行きバンガローに泊まろうと奥さんと話す。
やがてぽっかりと村落が現れ少し安心する。神社の手前を曲がりキャンプ場へ。キャンプ場の手前にもここら辺りではキャンプ場以外の所ではキャンプをしてはいけないと看板があり、ひょっとしたらそんな所以外ではとんでもない事になってしまうのかという心配をさせてしまう。
キャンプ場につく少し前から、雨はどしゃ降り状態になっている。管理棟の前で降り外に出ると車の中で受けた印象より雨はひどい事に気付く。しかし、すでにキャンプ場にはいくつかテントは張られている。どうしようかと考えていた所、奥さんと娘が管理棟にいるハスキー犬のチロを発見。「可愛い〜」などといっており、これはもうここで決まりだなという事が判る。
娘は管理棟のお兄さんにかえるのおもちゃを貰う。テントサイトは指定される。テントサイトは区画であるが、森の中不規則に並び、隣のサイトとは距離があり、杉や楓の木があちこちに並ぶ。所々の窪みには草や笹が茂っている。下は砂利。まずはレインコートを着る所から始まる。これほどの雨の中設営するのは初めて。汗でレインコートの中がぐっしょりとなり、ゴアテックスのレインウェアがあれば良いなと思う。何とか奥さんと一緒にテントとタープを張る。
今日のご飯は、ミートスパゲティ。子供たちの寝た後、雨の中タープの下でワインを飲む。AC電源が有ったので奥さんがドライヤーを使って髪や服を乾かしたりする。
こんな雨の中キャンプをしに来るのは我が家位のもんだと思っていたら暗くなってから土砂降りの中やってきて設営を始めたグループが有った。そのグループの設営が終わったのは7時ごろ。よくやると思っていたら、さらに7時ごろを過ぎてやってきたファミリーグループがいた。我が家なんぞはまだ甘い方であると痛感する。
テントに当たる雨音とテントサイトすぐ裏の川音(水量が増えせせらぎの心地よい音というよりは、すでに濁流の轟音となっている。)がうるさくなかなか眠れない。奥さんは耳栓を持ってきているのですやすや寝ている。
これに合わせて胸焼けがひどく、なかなか寝付けないでいると、少し自分のシュラフの下が濡れてきている。さすがにこの土砂降りの中、フロアマットの浸水か、と思ったがフロアマットとグラウンドシートの間は濡れていない。グラウンドマット、フロアマット、キルティングマット、シュラフというレイヤーの中で、キルティングマットとフロアマットの間が濡れている。という事は結露である。服も結構濡れていたので汗と併せて相当結露したようだ。グラウンドマットは隅の縫い目の辺りが多少しっとりしている程度である。音、結露、胸焼けでうとうとしながら朝まで過ごす。
1998年5月3日朝、5時ごろから起きだして近くの川を見る。相当増水していて、大岩の辺りから水が溢れ出しかけている。濁った水がどうどうと音を立てて流れている。外を少し見回る。タープの紐が1本抜けていたので6時ごろタープの配置を少し変える。
子供たちが起きだして、朝食。目玉焼きとソーセージ、ベーコン、パン。娘と、息子、奥さんはチロを触りに行く。相変わらず土砂降り。少し雨足が鈍り、もう晴れるかなと期待させておいていきなり土砂降る。
車を出して温泉と昼食へ行く。御岳はあちらこちらに神社というかお墓というか、石碑が多く立っておりやはり独特なムードが有る。スキー場方面に少し上がった所に有る温泉。お土産売り場を併設するタイプ。管理人は無愛想。お土産売り場の中にある水道を使うなと書いてある。あちこちに子供の玩具が出しっぱなしになっており殆ど自分の家庭を持ちこんで、一部を使わせてやっているといった感じ。
但し、温泉はなかなか良い。泉質は炭酸と、鉄分が多そうな少し錆色があるもの。露天風呂から御岳を見る事が出来た。露天風呂にもシャワーや洗い場が有る。ボディシャンプーや石鹸は桧の香りがするものでこれは大変気に入った。
さらに上り、会館に併設される喫茶店の様な所に入る。ここはこの近隣でよく食されているどんぐりを使ったパン等を出しているらしい。どんぐりコーヒーも、どんぐり羊羹も独特の甘い香りがして美味い。この香りをどこかで嗅いだような気がするがそれが何か思い出せない。どんぐりコーヒーはたんぽぽコーヒーに似る。娘や息子もきびの入ったおこわを喜んで食べている。会館の中には大きなビニール袋に大量のどんぐりがあった。まるで巨大なりすの家だ。シフォンケーキ風のどんぐりカステラを買う。
昼食は19号線に近い方に少し行った喫茶店風のラーメン屋でとる。ここでもどんぐりが干してありどうやらこの辺りの人間は本当にどんぐりを常食しているのかもしれない。
王滝村の中心(スキー場との分岐点辺り)と思われるあたりで食材を買おうとするが、どこの店も日曜という事で閉まっている。薬屋だけはやっていたので、昨日の胸焼け防止のため御岳百草丸を買う。350円程度の安い薬だ。GWなのに人が少ない。御岳はこんなものなのかと思う。その後、昼から晴れてきた為、気付くとそこそこ人をあちらこちらで見かけるようになった。
食材は駄目もとで行ったキャンプ場近くの店が開いており、ここでカレーを買う。あまりのキャンプ定番の為、今では誰もしないキャンプメニューなので少し気が引けるが背に腹は変えられぬ。店は、昔の校舎によくあった油を塗った木の板張りの床で天井は高く壁はベニヤ張り。中は薄暗く最初はやっていないかと思ったぐらいである。キャンプのガイドブックに氷があり大変便利と書いてあったが、氷は無いらしい。アイスクリームも無い。カレー用の牛肉を探していた奥さんが聞いてみたらこの辺りの人は牛肉なぞを食さないらしい。肉類、魚類は全て冷凍である。でも、こういう店は嫌いではない。
雨が少し上がったので、シュラフやキルティングマットを干す。カレーを作り、夕食。ご飯は昨晩炊いた冷や飯をバターライスにする。カレーは少し焦げた。ちなみにこのキャンプ場では残飯、生ごみは肥料にするためコンポストトイレに捨てる事になっている。とはいえ米やカレーをトイレの中に放り込むのはかなり気が引ける。インターネットの紹介にもあったが、本当に殆ど臭わないのはどういう仕組みになっているのか判らないが不思議な気がする。
夜、雨は少なく散歩に丁度良かったが、昨晩の寝不足のため早めに寝てしまう。
1998年5月4日良く寝て、朝いつものとおり起きる。朝食もいつもどおり。11時までに撤収しなければならないので、早めに撤収を始める。息子と川まで散歩。その間に奥さんが色々と片付けをしていた。ぎりぎりまでかかって、作業終了。いくつか写真を撮って貸し別荘のある八ヶ岳へ向かう。渋滞を警戒して早目に出たが、塩尻方面は殆ど渋滞無し。塩尻から高速に入り、八ヶ岳へ。ここも渋滞無し。ICを降り、泉郷へ。御岳のときは看板が無さ過ぎて困ったが、今度は看板が多すぎて道が判らない。完全な観光地である。ところが食材を求める所が殆ど無く、環境的には御岳と殆ど変わらない。山で遭難し、完璧に整備された人っ子一人いない日本庭園に出て途方に暮れるという山上たつひこの漫画をなぜか思い出す。
途中のスパティオ小淵沢という所で、昼食を試みる。ここは温泉とホテルを併設したまわりに各種施設が有る、地元民と観光客向けの場所。色々な施設が中部圏、近畿圏と異なり独特の雰囲気があり、東京文化圏である事が分かる。良く言えばしゃれていて、悪く言えば気取っている。でも、こういうのはいたって好きな方だ。
一つの建物は自分でガラス工芸が出来たり、皿の絵付けが出来たり、その他、娘の好きそうなものばかりである。GWで色々なイベントを行っている。地元のいわゆる工芸作家の人たちがフリーマーケット状態でテントを張って色々なものを販売している。フォルクローレをやっている人もいれば、ハンモックで寝ている人もいる。(但し、これは有料。)
施設内のレストランで和風の薬膳料理を食べる。人が並んでいたので待たせられるかなと思ったが、意外と速く食べられてしかも美味かった。料理は全て手作りらしく、セントラルキッチン方式の料理ではなく独特の味付けであった。値段も手ごろで、奥さんにも好評。
イベントの中でミニSLを走らせていた。本物の蒸気で走るミニSLは息子が気に入ってしまい、暫く離れず。
もう少し子供たちを遊ばせておきたかったが、時間が無いので牧場の中の道を通り泉郷へ。フロントではかなり人が並んでいる。今回のお出かけで初めての渋滞。受け付けを済ませ、貸し別荘までの地図を貰い、併設のコンビニエンスストアへ。コンビニエンスと言っても小振りのスーパーぐらいあり殆どのものはここにそろっている。が、高い。仕方が無いと思う。ここの駐車場で、先のスパティオ小淵沢近辺で買ったワインを落として割ってしまう。指先も少し切るは、ズボンに染みは付けるはで、気落ちする。
貸し別荘は、ほんとに小さな家。あちこちが古びて壊れている部分もあるが、これで¥8、000なら充分である。お湯の出るダイニングキッチン、和室、ベッドのある洋室、風呂、トイレ、ベランダ付き。キッチンには冷蔵庫、食器、しっかりした鍋、炊飯器等が揃えられている。貸し別荘は大小取り混ぜてあちらこちらに点在している。案内を見ると600近くあるらしい。別荘村である。よほどしっかりした運営をしてないとこうはならないだろう。
コビニエンスで買った牛肉でハッシュドビーフを作り夕食。いつも思うのだがキャンプは移動と荷物運びと、食事だけである。ワインを夫婦で飲んで、この点を反省する間もなく寝てしまう。ベッドで電気毛布を少し弱めにいれ、熟睡。
1998年5月5日朝、いつもどおりの朝食。しかしキャンプ場でないので、楽である。やはり渋滞を警戒し、早めの撤収を行う。今度来るときは娘たちをたくさん遊ばせてやりたい。フロントでお土産を少々買い込み、帰宅。ICへ出る途中の道で、アルプスの山並みを見て、感動する。自宅近辺では見かける事の出来ない風景だ。
帰りの高速道路は渋滞らしい渋滞は無し。今回のキャンプは交通事情にだけは恵まれた。すでに2時ごろには帰宅できた。