南木曽麓蘭キャンプ場 1998年6月20日
1週間前とさらにその2週間前に予定していたキャンプが、天候の不順、子供達の風邪や耳下線炎で行けなくなってしまったので、久しぶりに晴れた今日、思い付きでキャンプに行く事にする。前回のキャンプから約1ヶ月半ぶりだ。
娘が、午前中学校なのでその間にキャンプ場を決め、支度をする事にする。検討の結果キャンプ場は南木曽麓蘭キャンプ場にする。食材は冷凍しておいた残りのハンバーグやミネストローネスープの缶詰等お手軽なものばかりである。
今日は、前回のキャンプのすぐ後に買ったスクリーンテントを初めて使う、試し張りの日でもある。このスクリーンテントのためなるべく広いサイトを持つキャンプ場を選び、なおかつ距離の近い所で南木曽蘭となった訳である。
朝電話をすると、電話に出た管理人と思しき人が、今日は用事があるので着いたら適当にテントを張っておいてくれとの事。
昼一番に一宮ICから高速道路に乗って、中津川まで。降りて、馬籠、妻籠方面へ。馬籠から妻籠にいたる細めの山道を走り途中で折れ、南木曽へ。温泉の有る木曽路館という建物の脇を抜けキャンプ場へ向かう細い道に入る。キャンプ場まで約1時間半。キャンプ場は緩やかな山の斜面と渓流の間の平地に多少L字型になった配置でサイトが散らばっている。概ね川沿いに、配置され上流から下流に向かって、多少の階段状になっている。サイトは一応区画されているが、真四角ではなく木の間に設けられているので、形は不規則で広いの狭いのおりまぜである。
設備はそれほど古くはないが新しくも無い。管理棟にコインシャワーが有るようである。大きな炊事棟が1個所。トイレも新しそうな、大きな物が2つばかり。あとバンガローが何棟かとキャビンがある。所々に、年代ものの炊事場も有る。トイレも相当古そうなものも有る。管理棟にあったパンフレットを読みながら想像すれば、元々昔からあったバンガロー中心のキャンプ場を一部リニューアルし、オートキャンプ場にしました、という感じか。
バンガローの幾つかは随分雨晒しで、半壊しかけたソファー等があったり、幾つかのものは、ここに泊まるの?といった風情のものも有る。
まあ、概は善しとする。誰も先客がいなかったので、あちこちのサイトを検討する。結果、川の一番下流側の一番低いサイトにする。川の音が少し大きのいので、話すときに大声気味になるが、これもそれほど気にする程度のものではない。
トイレには割と近いが、炊事場からは遠い。サイトまでの坂道の途中に水道栓があるので、ここで水を調達する。但し、皿洗いや野菜洗いなどは坂道を上がった管理棟近くの、炊事場まで行かねばならないのが大変。
サイトにはテントとスクリーンテントを張っても十分な広さがある。張りあがった所、管理人が集金に来た。今日の客は後もうひとグループがバンガローを使うだけであるとの事。今はシーズンオフなので、客も少ないし、管理人もどこかへ行ってしまうとの事。確かに、サイトやトイレ、炊事場はここ暫く使っていなかったという感じだ。サイトの片隅には大き目のU字溝が立てて有り、ここで焚き火が出来るので、管理人に薪を注文しておく。薪は管理棟の脇に出しておくので、後で取りに来て欲しいとの事。
しかし、設備はそれほど悪くはないので、もう少し掃除や手入れをしておいて欲しいものだ。U字溝の中も、燃え殻やゴミのようなものが、こんもりとしている。
家から持ってきた冷凍の自家製ハンバーグを焼いて夕食とする。缶詰のミネストローネスープは少しくどくて、少し食べるだけなら問題はないが、量が多いと食べる気が無くなる。
スクリーンテントの中はなかなか悪くない。久しぶりに蚊帳の中の生活を思い出す。しかし、テントを設営した後にもう一度同じようなものを立てるというのは、うんざりする部分が有る。これからはどうしても必要なときだけ立てる事にしよう。
夕食後、温泉の有る木曽路館へ行く。ここには地ビールも有るはずなので、風呂上がりにはさぞ美味かろう。キャンプ場で貰った割引券が有るので、半額で入る事が出来る。
この少し高台に有る、木曽路館の駐車場から山間に沈む夕焼けを見る事が出来た。この夕暮れの風景は中の露天風呂からも見る事が出来る。ここで見た夕暮れの光景は、今まで見た夕暮れの中で、ベスト3に入ると思う。
低めの山が緩やかなカーブを描きながら幾重にも重なるが、丁度目の前が開け俯瞰するように遠くまで見渡せる。日本アルプスのような雄大な山岳美が有る訳ではないが、穏やかないかにも木曽路といった雰囲気を感じさせる山々である。どこかで見たわけではないが、見たような気にさせる不思議な風景である。
本当にぼんやりと、のんびりと露天風呂から随分長い時間見ていた。自分が山に住む精霊となって里を見守るとしたらこんな気分になるのではなかろうか。風呂の中では二人の白人がやはり露天風呂の縁台の上にあぐらをかいて、ずっと風景を見ていた。日本かぶれをするには十分すぎる景色である。温泉の受け付けの人にキャンプ場から来た話をしたところ、やはりキャンプ場は今、シーズンオフなので人が少ないとの事。
木曽路館の下方にはホテルがあり、ここでは地ビールのビヤホールが有るらしいが、時間が無く立ち寄る事が出来なかった。次回にする。
温泉の後、テントに戻る。子供達と焚き火をしながら、ビール等を飲む。薪を幾つも燃やす。子供達は焚き火にも堪能して、寝床に着く。その後は、お約束の奥さんとのワインの夕べとなる。虫は少なかったが、突然ばさばさと音がして何か落ちてきたかと思ったら、結構立派なミヤマクワガタの雄であった。早速捕獲して、ポテトチップの空缶に入れる。明日娘や息子に見せたら、喜ぶだろうか。奥さんは途中で少し起きかけた息子を寝付かせるといって、そのまま寝てしまったようだ。一人で起きていても仕方が無いので、食器やバーナー等は出しっぱなしにして、寝てしまう。
1998年6月21日朝は曇。目玉焼きと、昨日の残りのミネストローネスープに、同じく残りのご飯を入れたリゾットもどきが今日の朝食。
子供達を連れて、地図の上ではあるはずの、キャンプ場の上流にある遊園地に向かう。その間に奥さんが片つけをする手はずになっている。道を登ると、相当古いキャンプ場のトイレがある。ここを使用するのは度胸がいる。草ぼうぼうになった廃村の木で出来たバス停の待合室といった感じ。歩いて更にその上に、山荘あららぎ。大きいが特に何も無い。更に登り、木造の橋を渡りその遊園地に。橋の上を採伐した木を運ぶケーブルが張って有る。ケーブルの下には運搬中注意と書かれた看板が立っているが落ちたら、大事であろう。
遊園地は、橋を渡ってすぐのバンガロー村中央にある広場の脇に有った。木で出来た大きな物であるが、いかんせん古いのと、作りが大雑把なので子供達を遊ばせるのには少し不安である。木で出来たスイングシーソーは、巨大な丸太を鎖でつるしたものだし、冒険砦の階段は枝を掃った木の幹を立てただけのものである。床板も所々腐って穴が空いている。冒険砦から出る滑り台は結構高い所から出ているのに、手すりはなく、滑る所が金属製で断面が浅いV字型の溝の形であり、すぐ横に転げ落ちそうなものである。
子供達にはぶらんこだけを許可する。少し不満そうではある。バンガロー村は昔小学生のときに良く行ったキャンプ場といった趣で懐かしさと、人が少なかったせいも有り、淋しさが漂う。一個所だけ鍵の空いているバンガローが有ったので覗いてみる。中は2〜3帖程度の広さで、電球が一個吊るされており、ビニール製のござが敷いて有る。清潔そうで外側から見るほど酷くはない。これなら十分宿泊できる。
遊園地から戻り、サイトへ。奥さんが概ね後片付けを済ませていたので、後は撤収するだけであった。撤収を完了した頃、雨が降り始めた。
帰りはまた、妻籠方面から馬籠へ向かう山道を通る。途中の峠の蕎麦屋で蕎麦を食べるが、息子の気分が悪くなり、嘔吐してしまい大騒ぎ。更に、車の中で毛虫が体に付いていたというので大騒ぎ。ぐったりしながら帰宅する。帰宅時間が結構早かったのが救い。