第二膳 踏んだり蹴ったりの男


昔、男ありけり。彼もまた私の先輩にあたる男である。しかし、彼が第一膳の彼と違うところは彼は誰からも慕われる好人物という点である。

事件は数年前の3月に起きた。舞台は新宿でのサークルの飲み会。そして今回登場する女性は、普段はしとやかでとてもステキな女性。しかし彼女はお酒を飲むと突然笑ったり泣き出したりとかなり大変な人である。2次会から3次会へと移動する間にどういうわけだか彼女だけ行方不明になってしまった。

彼女は当時、同じサークルの後輩と付き合っていたが彼氏も彼女の行方は知らなかった。心配した同級生たちが手分けをして真夜中の新宿で彼女を探し始めた。実は彼女は、みんなとはぐれてしまい路上で泣いていたところを警官に保護されていた。彼女は何を聞かれても『すぐに彼氏が迎えに来てくれるのー!!』と泣き叫ぶばかり。迷子の子猫ちゃん状態に警官もかなり手を焼いていたことだろう。

そんなときに、愛すべき人物の彼の登場である。彼は派出所で泣いている友人を見つけ駆け込んだ。それを見た警官に彼は『君が彼氏かっっ!!』と怒号をあびせられた。『いえ、違います・・・』と否定をする前にさらに『この人、彼氏じゃなーい!!』と逆ギレされる始末。何も悪いことをしていないのに二人から怒られてしまう彼。まさに踏んだり蹴ったりである。

今はもう就職をして北陸に配属された彼だが、彼がちょっと東京に帰ってくると、会いたいという人間は男女を問わずあとを絶たない。人生なにが吉と出るか分かりません。世の殿方たち、これをお手本におなごに踏まれてご覧なさい。

(99/06/16 Written by ''OZEN'')