第六膳 イケナイ男


昔、男ありけり。今回の男はひょんなことから知り合いになった男である。彼の職業は芸能マネージャー。彼とは恋仲であったわけではないが、ちょくちょく遊んでいた。

彼の職業のおかげで得することがたくさんあった。例えば、いろいろなイベントをフリーパスで入りVIP席で観覧できたり、タクシー券をもらったり。(タクシー券とは、TV局などがタレントなどの交通費として渡すもので、その紙にサインするだけでタクシーにただで乗ることができる素敵な代物)

当時、わたくしは受験生であり彼は10歳かそこら年上であった。そんなある日、いつものように遊んでいたとき、“君の瞳をを見ていると僕はイケナイコトをしてしまいそうだよ”と、突然彼は言いだした。わたくしは彼に対して友情以上のものは持っていなかったので、ひたすら無視をしていた。

その後しばらくして彼は仕事において何かイケナイコトをしたらしく会社を首になってしまった。そして普通の仕事に就いたらしいが、一般人になってしまってからは彼には1度も会っていない。

男と女の仲においても損得勘定は重要なのである。

(99/08/08 Written by OZEN)