第弐回:いつまでもいつまでも
ホームページも無事始まったということで今回はそのホームページがいつまでもいつまでも続くようにということで「不老不死」のお話。「いつまで〜も、い〜つま〜でも〜♪」生きていきましょうという事ですね。
この不老不死、やはり太古から人類の夢であった。秦の始皇帝が蓬莱山に生える不老不死の薬草「天台烏薬」を求め続けたのは有名な話。それが見つかるまではとりあえず健康の為にと水銀を飲んでいた。なもんで髪の毛も歯も抜け落ち、頭もいかれてしまった。最後には彼は怪しげな道士の提言により自分の子供を妊娠中の愛人の腹を掻っ捌いてその胎児の肝を食ったという事らしい。それが不老不死の方法だと信じてね。もちろんその効き目が無かったから彼はいまこの世にはいないわけだが。
さて、時は流れて20世紀の末、科学・医学の進歩はすさまじく、様々な発見がなされた。発見された事は水銀を飲んじゃいけませんよ、という事だけではない。不老不死に関する重大な発見があったのだ。それはある細胞物質の発見である。たいていの細胞は分裂寿命を持ち、やがては死んでいくが、寿命のない細胞もある。代表的なのはあの「癌細胞」である。癌細胞は限り無く分裂を繰り返していく。それは癌細胞には通常の細胞にある「モータリン」と呼ばれる遺伝子が含まれていないからだ。「ノータリン」じゃないよ。英語のMORTALからとったんだからね。英語の意味がわからない人は辞書を調べてください。この「モータリン」があることによって細胞は死ぬんだそうだ。「モータリン」が細胞に向ってそろそろ死になさいよ、と言うんだね。ノータリンのくせに。
それと細胞の寿命に関係してくるのが「テロメア」。「カルメラ」じゃないよ、ってこれはムリムリ。全然似てない。この「テロメア」はDNAの端にあって、細胞の分裂のたびに少しずつ短くなっていく。この「テロメア」がなくなってしまうと細胞もおだぶつなのだが、この「テロメア」を再び伸ばす「テロメラ―ゼ」という酵素があり、癌細胞のなかにはこれが含まれている。この「テロメラ―ゼ」を押さえ込んでしまう力を持っているのが「モータリン」だと言われている。
つまりこれらの物質の研究が進み、細胞分裂を人類が操れるようになれば、我々の肉体をつくっている細胞そのものが死なないので肉体は衰える事を知らず、いつまでも生き続けられるというわけ。お肌のハリもいつまでたってもピチピチ。どうです?夢のようでしょう。
しかし、この不老不死という願いは男女ともにあるだろうけどいつまでも若く美しくという願望はやはり女性なんだろうね(偏見かな?)。そのために古今東西の女性は様々な事をやっているが、例えば中世イタリアの貴婦人達は鳩の腹を生きたまま掻っ捌いて、それを顔にべったりとはる鳩パックなるものをやっている。もともと血に対してはヨーロッパ人は生命力の象徴とも見るからね。血といえば17世紀ハンガリーの貴族の御妃エリザベート=バートリーのお話も有名。彼女は若さと美貌を保つために10年間も若い娘をさらってきては切り刻み、その娘達の生き血を浴びつづけた。彼女の場合はサディッスティックな性的嗜好もあったみたいだけど。いや〜、なんとも。今回は女性は怖い…じゃなかった「いつまでもいつまでも」ということで「不老不死」のお話。
(99/06/08 Written by SAMURAI)