第壱参回:バランス
学生時代、金もなく暇ばかりある時はビリヤードや映画に行く事もできずに友人達とたわいもない雑談で時間を過ごしたものだ。そんな中、話題がカップルの事についてになった時の事。
街ゆく男女を見ているとど〜も・・・バランスのとれているカップルももちろんいるのだが、バランスのとれていない、つまり見た目に全然つりあっていないカップルも多々存在するものである。男性はそれなりの外見をしてるのに女性の方はど〜も・・・とか、その逆とか。ほんとにこの人でいいの?と聞きたくなる相手をつれているカップルも多々存在する。そんなこたぁ、大きなお世話だということは重々承知なのだけれども。人は見た目ではない、ましてや自分が人様の顔をどうこう言えるような顔ではないということも重々承知なのだけれども。しかし、そういったカップルを見るとどうしても「つりあっていないなぁ」といった感想を抱いてしまうのは事実。
そういったカップルを観察してみると実は統計的に女性はそれなりの外見をしているのにその相手である男性がど〜もなぁ、といったカップルが圧倒的に多い。その逆はほとんど見当たらない。女性がど〜もなぁ、といった場合は男性もこれまたど〜もなぁ、といったカップルが多い。これは友人達と街ゆくカップルを観察した結果である。その友人達の中には女性もいたので男性のみの観察だからそのような結果がでたというわけではない。一緒に観察していた女友達からもそのような意見がでていた。それは何故か?
人間にはマッチング心理というものがある。潜在的に自分につりあうと思われる相手を選んでしまうといった心理だ。この心理は男性には当てはまらないのだろうか?そんな折、女の友人達が言った。
「男は何だかんだ言ったって結局外見で女を選んでるのよ」
なるほどなぁ、と思わなくもない。男性は結局女性を顔で選んでしまう事も多々あるかもなぁ、女性はもっと内面で男性を選ぶのになぁ。何か男として申し訳無いなぁ、という気持ちもうっすらでてきた。彼女達は続けてこうも言った。
「私は女を外見で選ぶような軽薄な男は絶対イヤよ」
うんうん、彼女達の気持ちも肯ける。そこで彼女達に同調して
「大丈夫だよ、君達を選ぶような男は決して外見で女性を選ぶような男ではないよ」
彼女達が激昂したのは言うまでもない。
言葉とは恐ろしいものだ。言い方を考えないと、思っている事がうまく伝わらないばかりか思わぬ誤解を生むことにもなる。
(2000/02/05 Written by SAMURAI)