第参回:義をみてせざるは勇なきなり

雪の降るある冬の夜、一軒のバーの中で男が一人酒を飲んでいる。誰であろう、その名もハゲ丸。誰かを待ってるらしく手裏剣を磨ぎ磨ぎ濁酒をかっくらっている。ふと、ハゲ丸が窓の外を見ると、男と老婆がなにやら話しこんでいる。男は老婆にいくらかの金銭を渡しているらしい。老婆が男に何度も頭を下げつつその場を立ち去り、男はそれに優しい笑顔で応える。一部始終を見ていたハゲ丸も、口元に笑みを浮かべつつ、また手裏剣を磨き磨き濁酒をかっくらう。

不意にバーのドアのベルが鳴り、さっきまで老婆と話していた男が入ってくる。誰であろう、その名もサムライ。肩に降り積もった雪を振り払いハゲ丸の隣に座る。

サムライ:「待たせたな。」
ハゲ丸:「お前、だまされたな。」
サムライ:「え?」
ハゲ丸:「さっきの人、ほんとは病気の子供はいないんだ」
サムライ:「・・・なにィ〜っ!!」

そう叫ぶが早いか、踵(きびす)をとってかえし、バーのドアを激しく開け、表へかけだした。そして、くだんの老婆に駆けより、銘刀「村雨」を振り上げ天誅うぅぅぅ!!と叫び、老婆を斬り捨てにけり。「...義をみてせざるは勇なきなり...」と呟きサムライは夜の闇へと消えて行った。

バーではハゲ丸が手裏剣を磨ぎ磨ぎ濁酒をかっくらっている。誰かを待っているようだ...。

以前、ハゲ丸邸(忍者屋敷)で酒を飲みつつ話したネタ。元ネタ(CM)を知らない人には何の事だかよくわからんだろうな・・・

(99/06/11 Written by SAMURAI 一部加筆 by HAGEMARU)