第五回:近眼

自分は目が悪いので普段は眼鏡をかけているかコンタクトをしているのだが、家にいる場合はだいたい眼鏡である。

先日、家でテレビを見ていたら、あまりにつまらないので眠くなりソファに寝転がる事にした。眼鏡をかけている方はよくおわかりであろうが、眼鏡をかけながら寝転がると、仰向けなら問題ないのだが横をむいて寝転がると眼鏡が壊れる危険性がある。なもんで眼鏡をはずして寝転がっていた。

うとうととしかけた時、突然テレビがどっと歓声をあげた。なにやら非常に愉しげである。が、一度見るのをやめたテレビをもう一度見るのはなにやら負けた気がしておもしろくない。なもんで無視して寝ているとまたもやテレビから歓声が。どうやらほんとに愉しいらしい。

「そうなのか?」

しぶしぶ、テレビに目をやることにした。が、眼鏡をかけていないのでよく見えない。眼鏡は体を起こして手を伸ばさないと取れない位置にある。面倒臭い。やはりテレビは放っておこう。再び眠りにつこうとするとまたもや歓声が。テレビは近眼のことなんかおかまいなしに愉しそうだ。いまいましい。が、体を起こして眼鏡をかけることは負けを意味する。どうすればいいのだ?考えているうちにもテレビは歓声をあげている。

「おぉ、グッドアイディア!」

やおら、たちあがり自分の部屋へ行き、手鏡を取ってきた。眼鏡をはずしたままでもさすがに手鏡までの距離だったら見える。そして自分の部屋から戻ってきてテレビの画面を見ないように寝転がった。手鏡までの距離は約20cm。そして手鏡をテレビの方に向け、そっと覗いてみた。

「あぁ、手鏡の中のテレビもぼやけている!」

意外な盲点だった・・・が、このようなミステイクをした人は絶対に他にもいるはず!絶対に・・・

(99/06/15 Written by SAMURAI)