ナマエ・を・よ・んで
唐突だが。
日暮祥子の「日暮」は母方の姓である。
両親が離婚をしたため、祥子ちゃんは「相川」から「日暮」に変わった。
が、しかし、その母親が再婚することになったのでまたもや、名字が変わってしまうのである。
☆ ☆ ☆
「祥子ちゃん、大丈夫?」
「別に。名前が変わったくらいどうってことないよ」
「うん、祥子ちゃんは大丈夫だと思うんだけどね。
名前が変わっちゃうから、いろいろ届けないと
いけないんだじゃないかと思って」
「・・・・・・」
「市役所とか」
「・・・行ってくる」
「郵便局とか・・・」
「ついでに行ってくる」
「学校も、かな?」
「・・・・・・めんどうくさいからやめようよ〜
ばれないって」
「そゆ問題?」
「第一考えてごらんよ。出欠の時の名前が変わってご覧?
周りも驚くでしょう??」
「うーーん、そうかなーー」
「そおなの」
「高校の時の友達には?」
「そもそも日暮って変わったって言ってないでしょう?」
「え? 知ってる人もいるじゃない? ・・・あれ、祥子ちゃん
もうお出かけ? ねえ、連絡した方がよくない? 君・・・」
「めんどうくさいからやだ」
「祥子ちゃ〜ん」
☆ ☆ ☆
バタンとドアを閉める音も高く、祥子ちゃんは出ていってしまいました。
「めんどうくさいことはやらない」
祥子ちゃんの生涯のポリシーかもしれない。