日本で知られているカナダのハンドビルドフレームといえばDekerf でしょうか。
少し前だとbrodie だったのだけどbrodie はハンドビルドフレームを作るかたわら台湾でOEM生産してもらった量産車を販売し始めたので少しポイントダウンという感じで最近はDekerf のほうがこちらでは人気があります。
日本でも販売しているようですね。少し前に店に営業に来たクリス(デカーフのファーストネームです。こちらでは皆クリスと呼んでいます。呼び捨てにすると日本では友人みたいな感じがするかもしれませんがそうではありません。)と話した時、日本のディストリビューターのマム&ポップスさんはいいお客さんだと言っていました。
昨年日本の自転車雑誌を見ていたらどこかのお店の広告にDekerfのフレームが載っていました。4層塗装で太陽光線での劣化を防ぐクリヤコートがされていると書いてあったと思います。カタログにもDeep luxurious paint と書いてあります。でも普通に塗装するとどうしても4層になりますよ。
キャンディ塗装(きれいな赤のメタリック塗装などはこれです。)の場合はもう1層増えます。だから特殊なことではないと思うのですが。それから太陽光線で劣化しやすいのは特に赤などのキャンディ塗装の場合だと思いますが自転車のフレームの場合最近のウレタン塗料であればほとんど問題ないレベルだと思います。
私はトップコートクリヤーにクボコウ(こういう名前の会社だったと思いますが....あれ?ニッシンだったかな?)のフッソクリヤを使って塗っていた時もありましたが、あれも蛍光色ペイントの太陽光線による劣化をかなり防止することができました。でも普通のアルティマ(塗料の商品名)などに比べるとメッチャ高かったです。まさかフッソクリヤは使っていないと思いますが。
昨年までのモデルは少し傷が付くとクリヤコートがぱりぱりと剥がれ落ちる感じでした。ステッカーをクリヤコートの下に入れているので上色を塗った段階である程度塗装を硬化させてからステッカーを貼る必要があります。たぶんこの時に硬化させ過ぎでクリヤコートとの密着が悪くなってしまっているのではないかと推測できます。クリスも「そうかもしれない。」と言っていました。今年のはどうでしょうか?
あらま、塗装の話しになってしまいました。実は日本にいた時、私は自分の店で販売するバイクのフレームをほとんど自分で塗装していました。時々頼まれてはヘルメットや自動車のエアロパーツの塗装もしていましたので大抵のことはわかります。クロモリフレームのサビ防止の下処理の施設も持ってました。塗装については別に書くことにしてDekerf に戻りましょう。
私はDekerf のスタイリングは好きです。かなり手が込んでいますしきれいに作ってあります。値段も手頃です(日本での値段は手頃ではないかもしれませんね。)。日本で今まで売っているものを紹介してもしかたがないので最新のteam st. ソフトテールと何年か前のモデルのクロモリフルサスバイクを紹介します。
上の画像は私が撮った写真があまり良いできではなかったので代わりにDekerfのカタログを少しリタッチさせて使わせていただきました。

前三角は昨年のモデルと同じレイノルズ853ですがチェンステイがチタンになり接着してあります。リアトラベルは1インチです。

店で見ていた時は気がつかなかったのですが、これってTeam st. じゃなくてTeam sl 仕様のソフトテールのようです。
3番目の画像のパーツはハンガー部分に溶接されチタン・チェンステイにはまり込む部分です。カットサンプルが小さいのでわかりにくいかもしれませんがバテッドチューブになっています。エポキシでこれとチタン・チェンステーを接着しています。この接着に関して保証期間を尋ねてみましたらライフタイム・ワランティと言うので、私は思わず「ワオ!」とつぶやいてしまいました。その後いろいろ尋ねてみましたら「直すのは簡単だから...」と言っていましたので絶対に剥がれないという自信からのライフタイム・ワランティではないかもしれません。いずれにせよ生涯保証が付いているのですから安心して乗りましょう。
店に展示してあるTeam st. に試乗してみたのですが昨年のオールクロモリのソフトテールに比べて物凄く良く動きます。動きが良すぎてリバウンドが速すぎる感じがするくらいです。中に入っているコイルスプリングはまったく同じものなので、このチェンステイの効果が出ているものだと思います。ただ単純にチタンにしたというだけでなく先端まで等径のチェンステイチューブを使用したことで、クロモリのリヤエンドに向かって先細りになるチェンステイより「しなり」が複雑でなくなりサスペンション部分の抵抗が減ったのも一因と推測しています。

これらの3つの画像はTeam sl. で、まだ溶接時のフラックスが付いた状態です。2番目の画像ではまだガセットが溶接されていません。私は日本に居た時、フレームの設計とペイント(年間200〜300本程度)もしていましたのでこのような生地フレームできれいなものを見るとつい欲しくなってしまいます。これ私のサイズでした。いいです。

これは店の常連デイブ(日誌に出てくるデイブではありません。)のバイク。今の常識だとフルサスXCモデルのジャンルに入るのでしょうが、発売当時はりっぱなダウンヒルバイクだったそうで、これと同じ型のフレームでここB.C.州選手権のダウンヒルの1、2位を取ったことがあるそうです。後三角はすごく弱くてメインピボットもダメ。私も直しましたがすぐガタがでました。Dekerf に行ってクリスに直してもらったそうですがまたすぐにガタがでました。デイブはこれを売ってRocky Mountain Instinct を買う予定で最後のお化粧チューンナップに来店。点検したらシンクロスのヒンジステムがステアチューブとくっ付いて動かない。ガルバニックコロージョンだ〜。専用の液体などいろいろ試したけどダメ。取りに来た彼に告げるとあっさりと「問題ない、たぶんマックは二度とこのバイクをチューンアップすることはないから。」だって。いいのかそれで。買った人はかわいそう。

これがDekerf の一番安いフレームGeneration のノースショアライディング仕様。整備中なのでパッド類は外してあります。上級モデルのTeam SL との違いはレイノルズ631チューブを使用していることととシートチューブの溶接が違うことそしてシートカラーが溶接でないことぐらいかな。
カタログに "
We constantly work to perfect our craft. " と書いてあるのですがDekerf
もやってくれます。このフレームはリアのディスクブレーキ台座も付いていてどちらのタイプのブレーキでも選べるようになっていたらしいのですが、この矢印のケーブルガイドの位置が悪くVブレーキが付かないのです。結局直してもらうことになり店のスタッフがDekerf
まで持って行った。
今ペイント工場がいそがしいから少しヒマになったらちゃんと直すからと言われたそうで、このケーブルガイドを削り取りタッチペイントをしたフレームが戻って来た。いつ直してくれるんだよ、それでいいのか〜?店のセールスがいいと言っているから何も言わなかったが、クリヤコートにパープルのマイカがはいっているので上色だけのタッチペイントではぜんぜん色が違うじゃん。